2014/11/26

訃報 伊藤八十八さん 死去

伊藤八十八さんが平成26年11月19日死去されました。享年68歳。

氏がプロデュースし世に送り出した日本のFUSIONを代表する数多の作品、、、。名作と呼ばれる幾多のアルバムに氏の名前を見つけて感嘆した事を想い出します。

素晴らしい作品を残して下さった事に感謝するとともに、故人のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。

ご冥福をお祈り申し上げます。

http://www.musicman-net.com/report/22.html

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2010/11/24

訃報 深町純さん 死去

深町純さん逝去

http://www.asahi.com/obituaries/update/1123/TKY201011230394.html

私の音楽的礎を築いてくださった偉大なミュージシャンの突然の訃報・・・享年64歳・・・残念でなりません。

私が深町純さんのサウンドを知ったのはKEEPの名盤「DG-581」・・・それ以来、氏の創り出すサウンドを辿る度にその緻密さ、技量の高さと、洗練された美しさ・・・全てに魅了されました。そしてフュージョン史的にも意義の高いアルバムを幾つも創り出したその確固たる才能と存在感は他のミュージシャンと確実に一線を画していました。そんな氏の訃報・・・ただただ残念でなりません。

ご冥福をお祈りします。

深町純さんに改めて畏敬の念と感謝の気持ちを込めて・・・合掌

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2010/08/18

緊急報告!FRUIT CAKE(フルーツケーキ)再発決定!

私のブログでも以前に紹介しましたオランダのフュージョンバン「FRUIT CAKE」が残した3枚のアルバム・・・

何とその全ての復刻再発が決定しました。!!!

FRUIT CAKE(フルーツケーキ)が1983~1986年の短い期間に残した僅か3枚のアルバム・・・今ではそのどれもがオークションで高値で取引され、極めて入手困難で幻のCDとまで言われたアルバムが・・・・今ここに蘇ります。

詳しくは「TOWER RECORDS オリジナル・リイシュー・シリーズ」を御覧下さい。
              ↓
     http://tower.jp/article/feature_item/68718

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FRUITCAKE(1983年発表)

FRUITCAKE2(1984年発表)

SUMMER REMINISCENCE(1986年発表)

発売日:2010/10/06
オリジナル・マスターからの最新リマスタリング K2HD MASTERING
各¥2,100(込)
解説:熊谷美広
初回生産限定
ビクターエンタテインメント 

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実に多くの方々が今回の再発を心待ちにしていた事でしょう。それは、私が以前このアルバムを紹介した時に、コメントを頂いた多くの皆様の共通した熱い想いでした。そして、様々な想い出と共にFRUIT CAKE(フルーツケーキ)のサウンドが記憶の奥底に刻まれ存在していた様です。想い出に寄り添うサウンド・・・これってとっても素晴らしいことですネ。

FRUIT CAKE(フルーツケーキ)・・・大衆的にアピールしたメロディアスなフュージョンサウンドを凝縮したようなアルバムです。一度聴いたら忘れられない軽やかで優しいメロディーと躍動感あふれるタイトなリズムが絶妙に織り合いながら実に爽快で心躍るポップなフュージョン・ミュージックを展開しています。

そい言った観点からも、FRUIT CAKE(フルーツケーキ)が紡ぎ出すウォームで明るく彩られた開放的なサウンドは特定のフュージョンファンに限定せず多くの方々に聴いて頂きたいアルバムです。特にフュージョンというジャンルを知らないリスナーには是非とも耳を傾けて頂きたいですネ。

発売日は2010/10/06・・・秋の行楽シーズン真っ只中・・・ドライブのお供に是非お奨め致します。

それじゃ。また。

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2009/09/26

L'IMAGE(リマージュ)Japan Tour 2009 in 仙台・・・回想録

このところ本当に忙しい日々が続いています。次から次へと様々な問題が立ちはだかり、それを一つ一つクリアーしていかなければならない毎日が・・・11月になれば更にもっともっと凄い事態に・・・そして12月・・・おっと・・・愚痴になってしまいそうなのでこの辺で・・・

物には旬と言うものが在りますが・・・・今回の記事も9/7から書き始めて本来ならばとっくにUPしなければならないものだったはずが・・・本日は9/26・・・時が経つのは早いですネ・・・しかし・・・あの日(9/7)の記憶だけは鮮明に脳裏に焼きついています・・・つい数時間前のように・・・と、そんな言い訳をしつつ本題へ・・・

先日(9/7)に杜の都は仙台のLIVEハウス「enn」にて催された「L'IMAGE(リマージュ)Japan Tour 2009」のライブを堪能して来ました。

Mike Mainieri(vib) Warren Bernhardt(key) David Spinozza(g) Tony Levin(b,chapman stick) Steve Gadd(d)・・・これだけの超大御所が一同に会して・・・しかも我が東北にやって来るとは!!!是を見逃してなるものか!!!

090907_1752002_2と言ったわけで、やってきましたライブハウス「enn」さん・・・開場18:30・・・少し早めに到着しましたがもう既に100人近い長蛇の列・・・SOLD OUTとなった事はHPを見て知っていましたが・・・細い路地にこの人だかりは知らない方が見たらチョッと異常な光景かもしれませんネ(笑)。しかも全員が私と同世代の中年(失礼)・・・うん!やはりチョッと異次元空間ですネ(笑)

18:30を少し遅れて開場です。しかし・・・改めてホールの中を見渡すと・・・本当に多くのお客さんがライブハウス「enn」さんに集まりました。ざっと見渡しても200人近い観客で埋め尽くされていました。決して広いとは言えないこの会場を埋め尽くしたファンの熱気と期待は開演が近づくにつれ徐々に高まります。
いよいよメンバーが登場・・・もう是だけで感動!!!!拍手と歓声の渦!!!鳥肌と寒気が・・・ゾクゾクさせられます。リラックスした雰囲気のなかにも毅然とした重厚な威厳を感じさせるその存在感たるや流石に多くの名演を残してきた類稀なるミュージシャンだけが持つ・・・「オーラ」・・・そのものです。しかし、ミュージシャン全員が笑顔を振りまき、トニー・レヴィンに至ってはデジカメを取り出し開場を撮影していました。少し開場が落ち着いたところを見計いMike Mainieriが奏でるヴィヴラフォンの暖かく丸みのあるトーンが開場に漂い流れます。そして徐々に優しく優雅なメロディーが・・・そうあの名曲「Praise」・・・もうそこから一気にL'IMAGEワールドへ突入です。

メンバー各々が持つ技量の高さとセンスの良さには今更ながらに脱帽ですが、其れにも増して何よりもサウンドと戯れるような演奏が実に素晴らしいです。今更にして是だけ熟練されたミュージシャンに弾きまくり、叩きまくり・・・と言ったモノを期待する事は無粋でしょう。無駄なテクニックと言う要素を排し、曲を聴かせる事に心血を注ぐその姿勢は尊敬に値する・・・いや、彼達にしてみたら至極当然の事なのでしょう。各々の楽器が織成す微妙な表現を明瞭に映し出した、そんな空間に身を委ねられた事は感動的ですらあります。

Mike Mainieri円やかなサウンドで淀み無く流れる様なフレーズが素晴らしいですね。一音一音のニュアンスを大切にしているのが伝わってくるそのドラマチックなプレイはまさに至福とも言える時間を与えてくれます。ヴィブラフォンの持つ暖かく丸みのあるスウィートなそのトーンを活かし、実にメロディアスなフレーズを振りまいていました。しかし、インプロヴィゼーションでは一転してジャズ的アプローチをさり気なく感じさせながらこの上なく清らかで流麗なソロを奏でていました。アルバムとはまた違った魅力を夫々の楽曲に刻み込んでいたのには凄いなと改めて思い知らされたのでした。

David Spinozzaのブルージーなサウンドを礎としたそのスタイルから繰り出される時にパワフルで時にソフトな緩急自在で柔軟なプレイは当に「燻し銀」と呼ぶに相応しいものでした。オーソドックスで懐古的サウンドを、コンテンポラリーなサウンドに変える術を持っている数少ないギタリストだと認識しました。また、特筆すべきはその曲が持つ持つ美しさや力強さを損なう事の無いアンサンブルを考え決して突出する事の無いソロ。そしてテレキャスターのブライトで抜けの良いそのサウンド・キャラクターを活かした切れ味鋭いファンキーでタイトなバッキング・・・そしてそれらはリマージュサウンドのクオリティに大きく寄与しています。正直なところ、彼のソロアルバムは一枚しか所有しておらず、彼が参加された幾枚かアルバムとの比較になってしまいますが・・・是だけは断言出来ます。リマージュのギタリストはやはりDavid Spinozzaしか考えられない・・・と!

Tony Levinのスキンヘッドで髭面のその強面な風貌とミスマッチなチョッとおとぼけた(?)仕草は実にキュート(失礼!)そのものでした。しかし演奏中はその全神経をプレイに集中させ巧みにその楽曲の骨格を黙々と築いていました。パワフルで音圧を感じるベース然とした奥行きと厚みの有る演奏が兎に角素晴らしいですネ。そして、同時に決して歌心を忘れる事の無いそのサウンドは、この「L'IMAGE(リマージュ)」というバンドサウンドには必要不可欠であり、本人もその事を意識しているかの様な印象を受けました。また、数曲で使用された、かの有名な「chapman stick」を自由自在に操り繰り出される特異なサウンドとフレーズをしっかりと曲の一部に浸透させていました。改めて瞬発性が高く全天候型のプレイヤーだと認識した次第です。

Steve Gadd・・・もう何もコメントすることは出来ません。私の音楽的礎を築いて頂いた彼が・・・その彼がドラムを叩きそのサウンドを数メートルの近さで体感出来るとは・・・生きてて良かった・・・嬉しい・・・本当に・・・嬉しいです!!!!フュージョン・フュージョンと騒ぎ立てている私ですが・・・・彼の演奏に直に接したのは是が最初です・・・もう感無量!!!!!
近年噂される体力限界説(・・・って60歳過ぎたドラマーにこの噂・・逆にこれって凄い事ですよネ)を吹き飛ばすその老いて尚も力強い演奏がメロディーを際立たせています。ドラムを「叩く」ではなく、本当に純然たるドラムを「奏でて」いました・・・そんな、今更ながらにして当たり前の事を痛感させられ同時にSteve Gaddのドラムを通してリマージュの音楽そのものを心底に堪能出来ました。
リマージュの楽曲どちらかと言うとナイーブでストイックな中に美しい情感が醸し出されたサウンドですが・・・しかし、そんなシンプルな中にもパワフルでワイルドなストレートなナンバーに仕上がっているのはスティーブ・ガッドのドラムから放たれる彼独特のウネリやグルーヴによって産み出される劇的で情感に溢れた表現力や張り詰めたスリリングな緊張感・・・その全てが絶妙に絡み合いながら空間を伝わって迫り来るドラムの音が確固たる躍動感に溢れ立体的に感じられ、そしてそれが全ての楽曲に奥行きと厚みをもたらし類稀なる存在感を与えていました。

そして・・・特に今回の強烈に感じたことはWarren Bernhardtが紡ぎ出すデリケートな響きがこのバンドが持つ優しさを克明に浮彫にしていう事でした。飾らない優しいサウンドには包容力すら感じてしまます。その上品で情感豊かな演奏が魅力的ですね。聴く者の心にその温もりが徐々に広がってゆきます。「絶品」とは当にこの事なのかも知れないと感じた次第です。そしてそれは彼のお人柄そのものだと確信したのですが・・・その理由は後程・・・・

ベテランミュージシャンの余裕・貫禄といったものを充分に感じながらも、老いて尚も彼らの創り出すサウンドには測り知れない「プラスのエネルギー」を感じるのです。しかし、本当に不思議な体験でした・・・高度な演奏技術を聴くのも楽しみのひとつですが、・・・・歌心溢れるプレイから次々と生まれ来る澱みの無い流麗なフレージング・・・そしてそこから伝わり来るふくよかで優美で味わい深い情操豊かなサウンドが心に響きます。そして優しさに満ちた繊細で肌理の細かい演奏とサウンドを克明に堪能することができました。そして何よりも・・・兎にも角にも是だけ楽しいライブは初めてでした!!!!体が勝手に動いてしまうんですよネ。L'IMAGE(リマージュ)というバンドから迸るグルーブ感・・・それはファンキーと言ったものでは無く・・・上手く表現出来ませんが・・・もっと自然な躍動感・・・そう!まさに真のグルーヴがライブハウスの中に溢れた至高の1時間45分でした。

まだまだもっとL'IMAGE(リマージュ)のサウンドに触れていたい・・・そんな余韻をのこしてライブは幕を閉じたのでした。

そんな今回のライブの様子は以下の「Tony Levin's WEBSITE」をご覧下さい。トニー・レヴィンが自分で写した画像が満載です。

http://www.papabear.com/tours/limagesept09/limagesept09_3.htm

最後に、チョッと個人的に残念だったのは・・・私の後ろにいた男性が連合いの女性(多分その方の彼女だと思うのですが)に向かい「ガッド3箇所くらい間違っていたよ。僕にはわかったけどネ。残念だネ~~~」と周りに聴こえるように結構大きな声で話しかけていました。この言葉を聴いた私は何故か急に悲しくなったのでした。確かに音楽の楽しみ方は人それぞれだし価値観も違うでしょう。それに異論を唱えるつもりは有りません。それどころか、私がもしも10年前だったら確実にその方と同じ事を言ったかもしれません。でも・・・是だけ素晴らしいサウンド(音楽)を堪能した直ぐ後にどうしてそんな無粋なコメントが出来るのか・・・多分その方は結構な音楽通かもしれませんね。だからこそ・・・だからこそ涙を振るいガットがその昔コメントしていたこの言葉を貴方に送ります。

「火の中にいるように燃えているとき、正確な場所をヒットしなくてもそれは大した問題じゃない」

「良いグルーヴがあるから、いい気持ちになれるから、一緒にプレイしたい仲間がいるからプレイするんだ。それが全てだよ」
<以上 ドラム・マガジンインタビュー記事より抜粋>

私のこのコメントが如何に高圧的で無礼で尚且つ思い上がったモノなのかは重々に承知しています。しかし、どうして書かずにはいられない心境です。私のブログをご覧の皆様が不愉快になられた事を承知しつつも、この非礼をお詫び致します。(たまにはブログらしく自分の心情を綴ってみるのも必要なのかな?・・・一寸した気まぐれです。もしかすると削除するかも知れません・・・汗)

090907_2104001_3090907_2104002_3 しかし、それに救いを差し伸べて下さった方がいらっしゃいました。それは・・・ライブ終了 後、物販購入された方にミュージシャン全員のサインを頂けるという通例の企画が催されたのです。ご多分に漏れず私もポスターを一枚チョイスして並びました。メンバー夫々にサインをして頂きメンバー一人一人に「Thank you today I'm glad to see you」と言い、ただただ差し出された手を強く握り返すので精一090907_2105001_2 杯でした。そんななか、Warren Bernhardtが私に向かい「・・・to my heart.」と確かにそう聴こえました。そしてその時の優しさに満ち溢れた笑顔と暖かい手の温もりは一生忘れる事は無いでしょう。

ライブハウス「enn」の細く短い階段をゆっくり昇りました。まだまだ彼達のサウンドに接していたい・・・そんな想いがLimage2009出口までの距離を途轍もなく長く感じさせます。外の新鮮な空気を大きく吸い込み少し背伸びをし気持ちを落ち着かせ人通りの少なくなった路地をゆっくり歩き出し家路に・・・何度か後ろを振り返り今しがた確かに体感した時間を思い出し余情にひたる私がいるのでした。

それじゃ。また。

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2009/07/04

TRI-OFFENSIVE(トライ・オフェンシヴ)

Trioffensive 突然ですが、皆さんは自分の名前が好きですか?また、自己のイメージと名前にギャップを感じたりしていませんか?。誰でも一度は改名や「自分が芸能人になったらこんな芸名にしたい・・・」なんて思い描いた事がありませんか。
バンドのネーミングとは至って重要でバンド名を聞いただけでそのサウンドが思い描ければ是ほど素晴らしい事はありませんね。特にインストバンドは「声」そして「歌」というメッセージをダイレクトに伝える具体的なモノがない分、尚更にそれが重要だと私は思うのです。
諺で・・・「名は体を表す」といいますが・・・今回紹介するグループもまさにその最たるものでしょう。それが、是です・・・・。

「TRI-OFFENSIVE」(トライ・オフェンシヴ)

01.Fate of the Azure
02.MIRV
03.Neo Universe
04.Revelation in a Dream
05.Parallel World
06.Particle in the Planet
07.Another One
08.Invisible Ray
09.War of nerves
10.Microburst
11.Holy Calling

菰口雄矢(g) 小森啓資(d) 岡田治郎(b)

http://www.keisukekomori.com/index.html
http://www.eonet.ne.jp/~guitar-yuya/
http://jiro-okada.com/

試聴はこちら
 ↓
http://www.hmv.co.jp/news/article/906160134/

先ず、声を大にして私は宣言したい!!!!

このアルバムに新しい時代の幕開けとも言える息吹の様な生命力を実感します。日本人のFUSION/インストゥルメントサウンドも遂にここまで進化を遂げたのか!!!!日本人がそれもたった3人によって創られたアルバムとは思えない程の完成度です。いや・・・それどころか、このサウンドは世界においてもその先端に位置するのではないでしょうか。

「TRI-OFFENSIVE」・・・実にこのバンドを的確に称したネーミングですね。OFFENSIVE・・・「攻撃的」・・・まさにその言葉通り攻撃性を全面に押し出したサウンドです。しかし・・・決して誤解の無いように!!!その「攻撃的」は決して暴力的といったものなどでは無く・・・aggressive(アグレッシブ)とも言えるリスナーに対しては勿論の事、ミュージシャン自身に対しても「挑戦的で攻撃的なサウンド」で満たされています。また、ネーミングの「TRI(トライ)」は・・・そう、「triple(トリプル)」もしくは「triangle(トライアングル)」「triad(トライアド)」・・・はたまた「try(トライ)」の韻を踏んだ表現と言ったところでしょうか?

このネーミングから予測されるように3人で攻撃的で挑戦的なサウンドをクリエイトして行こうという決意をいやおうなく認識させられます。菰口雄矢、小森啓資、岡田治郎・・・この兵3人の野心・野望に満ち溢れた意欲作です。卓越したハイアヴィリティーなミュージシャンが集合した超絶3ピースバンドです。

自由奔放に音楽空間を卓越したセンスとテクニックによって駆巡る岡田さんのベースプレイは流石ですね。この複雑な楽曲においてもその自己のサウンドを自然と曲に溶け込ませるそのフレーズの組み立て方には何時もながら驚愕するばかりです。天賦の才なのでしょうね。
そして小森さんのパワフルでスピーディーでダイナミックな瞬発性の高いスピード感溢れるプレイまるで極限で戦かえる兵にも通じるドラミングの様ですね・・・圧巻!!!そしてそれだけに在らず、メトリックモジュレーション、スリップビートは当たり前、様々なリックを駆使し尚且つ変拍子を難なくこなしそれを楽曲に浸透させていく怪腕には驚くばかりです。

岡田治郎さん、小森啓資さん・・・このお二人に関しては私ブログをご覧頂いている方なら今更「PRISM」「野獣王国」「KENSO」その他多くのミュージシャンのバックやセッション・・・・などと言った紹介は不要かもしれませんネ。

もう一人の方は・・・そう!主役のひとりでもあるギタリスト「菰口雄矢」さん・・・音楽雑誌の主宰したコンテストで準グランプリを2度に亘り受賞。その後あの「野呂一生さん」に師事し様々なセッション等を経験しプロとして現在に至ります。そして、今回のアルバムに刻まれたそのプレイは、様々なありとあらゆるテクニックを完璧にコントロールした私の範疇では理解出来ない超越的なギターサウンドで満たされています。何処か野心に満ちて挑発的なまでの演奏は背筋が寒くなる程です。しかし、驚くべき事はそれよりももはや熟練の域に達したとも言える職人気質的な彼の造形美と言ったものを充分にそのプレイの端々から感じる事が出来るという事です。また、今回のアルバムの殆どを菰口さんが手掛けています。彼の曲には予測できない多彩な創造性と言ったものを感じます。そういった総合的な視点からみても彼の技量の確かさとライティング能力の高さといったものを充分に実感させられるのでした。クールな装いながらも、その水面下では煮えたぎるマグマの如く何時爆発するかもしれな巨大なエナルギーを秘めた若干21歳の若き天才ギタリストです。これだけのアルバムを創り尚且つ進歩していくであろう若きギター・ヒーローに期待を込めてあえて言うなら・・・更なる歌心と野性味溢れるワイルドさが加味されれば・・・でも・・・それすら時間の問題でしょうネ。彼ほどの実力があれば!!!!

さて、肝心のサウンドの方はと言うと・・・その超絶を極めたプレイから繰り出されるサウンドは驚きを通り越してネオフォビアすら感じてしまいます。

印象深い楽曲と演奏水準の高さが同期した傑作です。これはもはや日本から世界に発信されるべきハイパー・ロックインストですね。臨場感や緊張感といった魅力をそのまま封入した作品の数々・・・私の様な凡人とは尺度が違っていて、完全に別次元に存在しています。そして尚且つ彼達の創り出すサウンドには測り知れないエネルギーを感じるのです。彼達のサウンドはもはや言葉など不要です。

ハイテンションなサウンドですがメンバーそれぞれが誇示する確固たる自信と高度なテクニックに裏付けされたフレーズはどんなに高度で難解でも実に危なげ無く頼もしく感じられます。それは演奏技術の高さから得られる余裕によって楽曲本来が持ち得る魅力をリスナーに余す事無く伝えています。メンバー各々が自己に与えられたアサイメントを完璧にクリアーし古今独歩とも言えるエクスプレッションで作品の全てに強烈なオリジナリティーを刻み込んでいます。

複雑なサウンドとアレンジが作品全体を支配し、JAZZの自由さとロックの熱さFUSIONの多様性、そしてプログレッシブロックのスピリットを彼達なりに消化吸収し完璧とも言えるテクニックによって構築された近未来的フュージョンといった印象を受けました。かつて日本人のミュージシャンが残してきたアルバム群においてはこのようなサウンドを経験した事がありません。またこれだけのテクニックを有したミュージシャンの集合体だと自己主張が強すぎて重力崩壊に陥りがちですが・・・激しさと野性味溢れるハパワフルでハイアヴィリティーなドラムとインテリジェンスでフレキシブルなベース、そしてテクニカルでこのバンドにおいて絶対的なユーテュリティーを示したギター・・・この三者三様のスタイルが三位一体となり、尚且つプレイヤー各々の的確な状況判断により絶妙の均衡で保たれ存在しているのです。

おっと!こういった表現をしてしまうと「難解でテクニック至上主義の音楽はチョッと・・・」と思われるかも知れませんが、意外と耳に残る旋律を高度なテクニックとハイセンスなアンサンブルとアレンジによって実に流麗な作品として存在させ魅了させてくれます。その為、こういったサウンドを苦手とするリスナーにも結構受け入れ易い作品に仕上がっているかと思います。

兎にも角にも現在の様式化されたフュージョン・シーンから明らかに一際抜きん出たサウンドとプレイ・・・その存在感は圧巻!!!。私の想像を遥かに凌駕する程の音楽に対する異常のまでの集中力よって演奏され、それが臨場感と緊張感が気迫と変化しリスナーに伝わってきます。彼達のプレイから繰り出されるサウンド全てに全神経を集中させ、細部に至るまで聴き込んで見てください。実に多くの発見が在ると信じています。

アマチュアミュージシャンの方で・・・もしも「自分のプレイに絶対の自身がある!!!」という方はこのアルバムを是非聴いて頂きたいですね。リスナーがプレイヤーなら自己のスキルアップを図るうえにおいても格好のサンプルにもなる筈です。そういった観点から、この卓越したミュージシャンに対しての関心と好奇心は自己の視野を広げる要因になる事はまず間違いないでしょう。

最後に、アルバムのライナーに記された3人の言葉を紹介します。正直、この御三方のお言葉が全てを物語っています。

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「これまでのギター・トリオの概念をくつがえそうという勢いでトライ。ロック色、プログレ色、ジャズ・フュージョン色もあるが、それらをポピュラリティというところで括った。この絶妙なバランスこそがトライ・オフェエンシヴの持つカラー。新種の構築型ロック・インストとしてのパワー感など音楽的に新たな提示を本作で出せた」(小森啓資)

「日本のミュージシャンが海外のミュージシャンに負けているという感覚は、聴く側もミュージシャン自体ももうなくしたほうがいいんじゃないか、、、このバンドはそんなことを感じさせるバンドにしたい」(岡田治郎)

「テクニックのCDではなく音楽のCDとして作りました。ポップ、ロック、ジャズ、プログレといった要素がお互いを干渉することなく存在し、それをトリオという小編成における音楽として新たに提示する、、、そんなバンドの意思を表現できたつもりです。僕の世代やプレイヤー以外の人に単純にかっこいいと感じていただければ一番うれしいかな」(菰口雄矢)

以上「TRI-OFFENSIVE」のライナーより抜粋し転載しました。何卒ご了承下さい。

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それじゃ。また。

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2009/05/21

「L'IMAGE」(リマージュ)

ご無沙汰致しております。久しぶりの更新になりますが、皆様如何お過ごしでしょうか。
私はといえば・・・このところ仕事的に自分の置かれている立場が少々変わりまして、何かと戸惑いの連続で目まぐるしい日々が続いている今日この頃です。

と言ったものの、音楽の方は片時も離れず私の傍に何時も寄り添う様に漂い流れています。疲れた心と体に安らぎと癒しと、そして何よりも活力をもたらしてくれます。音楽とはなんと素晴らしものかと改めて実感させられました。

さて、そんななか、音楽情報はこまめにチェックしていた筈ですが・・・先週CDショップに立ち寄ったらこんなキャッチコピーを目にするのでした。

Limage「一枚もアルバムを残すことなく消滅した70年代の幻のスーパーバンドが、30余年を経てついに全貌を現す!伝説のホワイトエレファントとステップスの間に存在した、正真正銘の幻のスーパーバンドがついに登場!」

そのアルバムが是です。

「L'IMAGE(リマージュ)」「2.0」
邦題は(リマージュ/マイク・マイニエリ&スティーヴ・ガッド)

01.Praise
02.Reunion   
03.Gadd-Dagg-It!   
04.Doesn't She Know By Now   
05.The Brat   
06.All In A Row   
07.Hidden Drive   
08.Love Play/ Comin' Home   
09.L'Image (bonus track)

Mike Mainieri(vib) Warren Bernhardt(key) David Spinozza(g) Tony Levin(b,chapman stick) Steve Gadd(d)

えっ!え~~~~~~。是には少々焦りました。このバンドが存在した事は勿論知っておりましたが・・・まさか30年後の現在にオリジナル・メンバーでアルバムを創っていたとは・・・寝耳に水、青天の霹靂とはこの事ですネ。「FUSION(フュージョン)MUSIC研究所」などと大層な主題を掲げながら・・・情け無い!自分の勉強不足に苛立ちすら覚えました。

さて、そこでこの「L'IMAGE」について知らない方の為にライナーから一部抜粋しここに記しておきます。

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マイク・マイニエリのホワイト・エレファントがNYフュージョンの源流の一つとしてその後の音楽シーンに多大な影響を与えたことは熱心なフュージョンリスナーの間ではよく知られている。その後マイニエリは<ラブ・プレイ>の爆発的ヒット、それに続くSTEPPS AHEADでその名を不動のものにするわけだが、どうもその間の70年代半ばに、リマージュというとんでもないスーパーグループが存在したらしい・・・・。しかしそれを証明するレコーディングが残っているわけでもなく、一つの都市伝説となってフュージョン愛好者の間で密かに言い伝えられていた。

(以上、L'IMAGE(リマージュ)に添付されたライナーに記された一文を抜粋・掲載させて頂きました。何卒ご了承下さい。
尚、今回そのライナーを担当なさっているのが、フュージョン評論家の重鎮「工藤 由美さん」です。彼女の執筆されるライナーは実に滑らかで的確で、そして何よりもその表現力の豊かさに憧れている私です。また実に多くのミュージシャンとの交流が深く、彼女を敬愛されているミュージシャンが多いのも有名です。素晴らしいお人柄なのでしょうネ。ますます尊敬します。)

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マイク・マイニエリ、ウォーレン・バーンハート、デビッド・スピノザ、トニー・レヴィン、スティーヴ・ガッド」フュージョン・シーンの黎明期を創り上げた名にし負う類稀なミュージシャンが、その特別なバンド名を冠にして創り上げたアルバムです。この「L'IMAGE(リマージュ)」というバンドの骨格が出来てから30余年に渡り、それが今ここに昇華されたと考えると、尚更に感慨深いものがありますね。ここにまた一つフュージョン史的にも意義の高いアルバムが誕生したと断言しておきましょう。

収録された全ての作品が実に伸びやかに演奏されています。その無駄な装飾を排したシンプルながらも確固たる精髄を感じさせる演奏、そして従容とも言える余裕に満ちたサウンドはまさにヴィンテージ・ワインの様に実に渋く、味わい深い大人のサウンドと呼ぶに相応しいと言えるでしょう。しかもアルバム全体に漲る生命力といった威厳的の様なものすら感じます。そして、それとは相反するかの如く優しさと愛情が満ち溢れています。そして全ての作品に見られる肌理の細やかな感情表現はやはり既に自我を確立した熟練の職人とも言えるミュージシャン達だからこそ成し得られるのだと確信するのでした。
このメンバーで、しかも「L'IMAGE(リマージュ)」という特別なバンドで一枚のアルバムを創造するにあたり、私が思い描いたこれらの事柄は彼達ならではの「ダンディズム」なる部分なのではないでしょうか・・・少なくとも私には強烈にそう感じました。

多分、一般の唯単なる“instrumental player”が“テクニックだけに興味を抱いて”このアルバムを聴いたなら、このアルバムに刻まれた、過剰な感情を抑えたストイックで尚且つ淀みない端麗とも言えるそのプレイとサウンドには少なからずとも物足りなさを感じるかも知れません。正直なところ私も当初はそのレイドバックしたサウンドに若干の戸惑いを感じていたのも事実です。
しかし、聴き込む程に、こう思うのでした。・・・彼達程の全てにおいて達観したと称しても過言ではないミュージシャンが一同に揃いこのアルバムを今の時代に世に出すに至って、果たしてそれがどれだけ重要な要因になるのだろうかと?・・・その内省的ともいえる自己の内面を音楽に込めて紡ぎ出されたであろうその理知的なサウンド、それはフュージョンにありがちな、上辺だけのテクニックだけで凄い楽曲だと勘違いした、、、、そんな儀礼的で陳腐なサウンドとは明らか違う次元のサウンドで満たされています。「テクニック」といった言葉はもはや不要なのではとさえ思えてくるのでした。そして、それが音楽の本質の一つであると疑わない私なのです。

なんだか実に理屈っぽい散文となってしまいましたが・・・悲しいかな如何なる文章をもってしてもこのサウンドの本質を伝えることは私には出来ません。多分、、、、この後数年間は聴き込まなければ・・・それ程にこのアルバムと私の間には到底縮める事の出来ないディスタンスが存在するのです。要するに私が未熟過ぎるというただ単なる理由でしかありませんが・・・。

そんな私ですが・・・・今はただ、この「L'IMAGE(リマージュ)」というバンドそのものの存在を感じるとともに、「2.0」というアルバムに封じ込められた9曲のサウンドに静かに耳と心を傾ける・・・・それだけがリスナーである私が出来る唯一の感謝の証です。

Limage2最後に・・・このアルバムを堪能するにあたり、「Manhattan Update/Warren Bernhardt」「Love Play/Mike Mainieri」そして以前に紹介しました「White Elephant/Mike Mainieri & Friends」も是非併せて聴いて頂きたいですネ。そうする事により、改めて今回紹介した「L'IMAGE(リマージュ)~2.0~」の素晴らしさと、その存在自体の重要性が更に実感できるかと思います。

それじゃ。また。

追伸・このアルバムに添付されたキャッチコピーには 「東京JAZZ2009 出演決定」 と詠われていました。最後にそれも併せて記しておく事にします。

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2009/02/04

和田アキラ 「THE GUITAR」再発決定!!!!

皆様の暖かい御支援・御声援により・・・和田アキラ 「THE GUITAR」・・・遂に初CD化実現が決定しました!!!!

有難う御座います。

本日、帰宅してメールを確認してみると、実に嬉しいお知らせが飛び込んできました。

以前からファンの間で長い間そのCD化が望まれていたアルバムが遂に、、、遂に実現・・・するかもしれません。それが、、、是です。

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和田アキラ 「THE GUITAR」

01. Morning Light (モーニング・ライト)
02. Space Shuffle (スペース・シャッフル)
03. Love Me (ラブ・ミー)
04. Voyager (ボイジャー)
05. Oneness Cry (ワンネス・クライ )

(g)和田アキラ  (b)渡辺 健 (d)村上“ポンタ”秀一 (key)中村 哲

・・・予約受付期間は2009年8月7日まで・・・

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1981年に発表
された和田アキラさんのソロアルバムです。と言うより実際は教則レコードといった方が適切かもしれませんネ。しかし・・・侮ること無かれ!!!これが実に興味深い逸品です!!!と言うのも、プリズムの代表曲やライブで演奏されていた作品を新たにアレンジし直し「村上“ポンタ”秀一さん、渡辺 健さん、中村 哲さん」といった和田さん縁のミュージシャンによる実に熱い演奏が収録されています。そしてLPでいうB面はギター・パートを省略したマイナス・ワン・トラックが収録されています。これが実に宜しくて、ギターがオミットされた分、ベース、ドラム、そしてキーボードのプレイがこれまた良く判り、当然、それを目的に購入した方も多かったと記憶しています。
当時はギター小僧だった私も勿論そのLPと、尚且つ楽譜(スコア)まで一緒に購入し必死で練習していました、、、が、、、誰かにそのLPと楽譜を一緒に貸したまま戻ってはきませんでした。誰だか想い出せないのが辛いところです。後悔先に立たず・・・ですね。そして、後にそのジャケット写真で和田さんが手にしていたヤマハSF7000まで手にすることとなるのでした(これも今はもう手元にありませんが・・・)。

私的には実に思い入れの深いまさに「失われた幻のアルバム」だった訳ですが、今回の再発は本当に、嬉しい出来事です。

今回の再発、ソニー・ミュージックショップのオーダー・メイド・ファクトリーと言う廃盤をリクエストにより再発すると言う実に有り難い企画により実現したのですが・・・

しかし、、、喜ぶのはまだ早いのです。実は、このアルバム2月12日より予約受付になりますが、・・・「予約が規定数に達しないと商品化されない」・・のです。そこで、CD発売を実現すべき私のブログで紹介しようと思い立ちました。

もしこのブログを読んで「お!これは!!」と思った紳士淑女の皆様、下記の「ソニー・ミュージックショップ オーダー・メイド・ファクトリー」にアクセスしてみて下さい。そして、もし宜しければ何卒予約の程を、、、お願い致します。

http://www.sonymusicshop.jp/detail.asp?goods=WQCQ000000142

それじゃ。また。

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2009/01/14

クロスオーバー・ギタリスト列伝 <ギター・マガジン>

FUSION(フュージョン・・・ロックとジャズのサウンドを融合したインストゥルメンタル主体のスタイルをこう呼ぶようになったのは何時頃からなのでしょうか・・・ものの本によると「・・・1970年代後半からFUSION(フュージョン)と呼ばれるようになった、、、」と記されていました。正直、音楽のジャンルとは多分にして不明瞭でそして曖昧だったりします。しかし、ものには全て前駆体というものが存在します。当然ながら、FUSION(フュージョン)というスタイルも突如として完成されたわけではなく、同じく前駆体と呼べるモノが存在します。そう、ご存知「Crossover(クロスオーバー)」がその前駆体と言えるでしょう。

Guitar_m1_3 さて、そんな前置きから本題に移ります(笑)。
去年の9月に遡りますが、ギタリスト読本とも言える雑誌「Guitar Magazin(ギター・マガジン)」に気になる企画を見つけました。その企画は正直、現代の音楽シーンからはある意味、隔世の感をも否めない題材かも知れませんが・・・私のような「フュージョン・ファン」にとっては喜色満面、、、感涙に咽ぶ企画でした。正直なところ何時まで継続されるのか興味深く観察していたところ、予想に反して(笑)、これが5回続けての連載となりました。流石に黙って見過ごす訳には行きません。私のブログで紹介し少しでもお役に立てれば、、、と思い立ちました。さて、その企画とは・・・。

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クロスオーバー・ギタリスト列伝

「60年代後半からジャズのエレクトリック/ロック化を経て、ジャズのフレイバーをベースにさまざまな音楽要素をミックスしたサウンドを追及し始めたミュージシャンが台頭した70年代から80年代。高い演奏能力と、洗練されたアレンジにより隆盛を極めた“クロスオーバー/フュージョン”シーンには、多くの素晴らしいギタリストが登場した。今月(2008年10月号)から始まる新連載企画“クロスオーバー・ギタリスト列伝”では、そんな、まさにギタリスト華やかし時代に活躍したプレイヤーたちを紹介していく。」

(以上、Guitar Magazin(ギター・マガジン)2008年10月号より抜粋・掲載しました。)

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Guitar_m2 この企画、兎に角、実によく調べられ、そしてそれらを上手く体系付けまとめられています。変にマニアックに走ることも無く、かといって物足りなさと言ったことも全く無く、実に理路整然とした筆運びで事実を元にその時々の音楽シーンを振り返りながら認められています。

また、構成も今まで発表された5冊を見る限りでは首尾一貫して次の様に構成されています。

1、Biography
幼少時代から音楽を志すまで・・・そして、デヴューから現在に至るまでの経緯を事細かに紹介されています。まさにBiography(伝記)という名に相応しいですね。そのミュージシャンの今まで知られなかった意外なルーツや人脈、そして栄光や挫折、、、そういった観点からも様々な意味合いが含まれている興味深い一項なのではないかと考えます。

2、Interview
当事者が来日された時のインタヴュー、もしくは日本人が直接本人にインタヴューしたものが掲載されています。やはりミュージシャン本人からの生の声は説得力と信頼度が違いますね。音楽に対する考え方や価値観、そして確固たる信念・・・そのアイデンティティーはミュージシャンとしての哲学とも呼ぶに相応しいものです。また、それは今までにピックアップされた全てのミュージシャンから異口同音に語られています。やはり個性とは自分に対して如何に正直で、厳しく自己を見つめられるかが重要なのかを否応無く再認識させられます。

3、使用機材
幾多の名曲、名演を産み出してきたミュージシャンの愛器が紹介されています。ギターは勿論エフェクターなどのイクイップメントをはじめ、キャリアによって移り変わる使用機材の変遷も網羅されています。それをみて思うことは、ミュージシャンによっては自己のサウンドを追い求めるが故の確固たる姿勢なのか不変ともいえGearを使い続ける方と、スタジオ・シーンで活躍されたミュージシャンの臨機応変とも言えるその時代を反映したテクノロジーを積極的に取り入れる方、そして、あまり機材に拘りを持たないフレキシブルな方、、、その対比が実に面白いですね。しかし、、、出てくるサウンドはしっかりとそのヒトのサウンドになっているのですから・・・個性とは如何に大事か、、、そのミュージシャンの不変的価値といったものを痛感させられます。

4、Disc Guide
紹介されたミュージシャンは当たり前の事ですが、自己名義・バンド名義・セッション、、、等で数多い名演を残していますが、そんな中から、選りすぐりのアルバムを紹介しています。ここで注目すべき点は、単なる代表作の紹介でお茶を濁す事無く、そのミュージシャンを語る上で欠かせないアルバムは勿論、ターニングポイントとなる(であろう)アルバムや、見落とされがちなアルバムにもスポットを当て紹介されています。

5、Playing Analysis
ここでは紹介されるミュージシャンのプレイの礎とも言えるフレーズや奏法、楽曲に対するアプローチの仕方、そしてサウンドメーキングを紹介しています。
そして、それらが実際の曲においてどの様に取り入れられ生かされているのか、それらをモチーフとして産み出された楽曲を実際にサンプルとして譜面で示しながら分析されています。勿論、雑誌に実際のサウンドは収録されていませんが、自分が所有しているCDのサウンドと対比して実際に聴いてみると新たな発見が有り実に新鮮でした。

6、ピック・アップした楽曲の徹底分析
さて、最後は、、、各々のミュージシャンの代表曲を丸ごと一曲、徹底分析しています。歴史的名曲を細部にわたり実に細かく正確に採譜されています。やはり名曲だけあって、その委曲を尽くした譜面の音符を追っていくだけで自然とあのメロディーが頭の中に鳴り響いてきます。実際にギターから遠ざかっていた私も自然とギターを構え弾きたくなってきますネ。

おっと!大事な事を忘れるところでした。今まで紹介されたミュージシャンと徹底分析されている楽曲を示しておきます。

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2008年10月号
 Lee Ritenour(リー・リトナー)
 <Captain Fingers(キャプテン・フィンガーズ)>

2008年11月号
 Robben Ford(ロベン・フォード)
 <Tee Time For Eric(ティー・タイム・フォー・エリック)>

2008年12月号
 Larry Carlton(ラリー・カールトン)
 <Point It Up(ポイント・イット・アップ)>

2009年02月号
 Hiram Bullock(ハイラム・ブロック)
 <Cactus(カクタス)>

 ・・・2008年7月25日永眠されました。・・・
 享年52歳
 心よりご冥福をお祈り申し上げます

2009年02月号
 John Scofield(ジョン・スコフィールド)
 <Trim(トリム)>

因みにバックナンバーはこちらから入手出来ます。興味が御座いましたら是非!
http://www.rittor-music.co.jp/hp/gm/back.html

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最後になりましたが、今回紹介したGuitar Magazin(ギター・マガジン)の企画「クロスオーバー・ギタリスト列伝」に名を記された近藤正義様、石沢功冶様、はじめこの企画に携れた皆様へ。クロスオーバー/フュージョンの楽しみ方を広げてくれた事に感謝するとともに、心より敬意を表します。これからも素晴らしい記事を期待しています。

どんな素晴らしいミュージシャンが登場するのか、、、これからの展開に胸ときめかせる私ことFUSIONでした。

それじゃ。また。

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2009/01/04

謹賀新年 <Bamboo / 松居和 >

謹賀新年

明けましておめでとう御座います。

今年も「FUSION (フュージョン) MUSIC 研究所」「私がFUSION(フュージョン)と思った音楽がFUSION(笑)」を指針に 掲げ、その節を全うする所存で御座います。

どうか本年も皆々様の暖かいご支援の程、宜しくお願い致します。

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さて、お正月、、、この時期になるとテレビ、デパート、コンビニ・・・いたるところで耳にする名曲が皆さんもご存知の「春の海」。琴と尺八が織成す優雅で厳かとも言えるこの曲を聴く度に忘れかけていた日本の情緒、侘び寂を感覚的に実感するのでした。

しかし、音楽とは本当に不思議ですネ。その時々の環境と言ったものでその音楽が聴く人夫々にもたらす感懐といったものが大きく変わってきます。しかし、だからこそ音楽は何時の世も人々に愛され、語り継がれるのでしょうネ。

さて、そんな事を新年早々におもっていたら、、、こんなアルバムを聴きたくなりました。それが、是です。(ちなみに「春の海」は収録されていません・・・ご了承下さい)

Bamboo_4

Bamboo / 松居和 Kazu Matsui

01. Shrine   
02. Black Bird & The Bamboo Forest

03. Small Monk, Opening The Gate 
04. Sign Of The Snow Crane   
05. Dancing In The Remaining Lights 

06. Talking With Rice Spirit   
07. Up In The Sky   
08. Legend Of The Lake   
09. Riding With The Sword   
10. Desert, The   

Kazu Matsui ( 尺八 ) Keiko Matsui ( Pf )  Derek Nakamoto ( Syn )

試聴はこちら
   ↓
http://www.hmv.co.jp/product/detail/263852

尺八奏者の松居和さんが2001年に発表したこのアルバム、、、メンバーのクレジットをご覧の様に、奥様でもあります松居慶子さん、そしてアレンジャーとしても有名なDerek Nakamoto氏の3人で創り上げたアルバムです。

松居和さんの奏でる尺八から繰り出される荘重なサウンドには緊張感すら覚えます。時に激しく、時に雅に、そして時に優しく、その全てが幾重にも重なり合い、冷たく澄んだ中にも生命の息吹の様な、、、それは厳格な中にも安らぎを感じさせてくれる雄大な大地を思い浮かばせる雰囲気をも漂わせています。

また、その松居さんの尺八を不思議な色彩感と絶妙のバランス感覚によってコーディネートした松居慶子さんが奏でる叙情的で洗練されたピアノのサウンドとフレーズは詠嘆するばかりです。松居和サウンドに更なる深みと聡明さ、そして何よりも清楚で慎ましい美しさが加味され、その全てが融合し凝縮され聴く者の心に神秘的な美しさが広がってゆきます。

尺八奏者としての松居和、そして芸術家としての松居和、、、彼の思い描く世界観を音像化するにあたり、その自己を表現するのに最もふさわしい手段で創られたのが、この作品と言えるのではないでしょうか。

お正月・・・普段の喧騒から離れ、こんな音楽に耳を傾けてみるのもこれまた一興かと存じます。

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本年も皆様にとって幸せ多き一年であります様、お祈り致します。

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2008/12/31

“PRISM LIVE” in Bar QUEEN

今年も残すところあと1日・・・早いもので、もう年末のご挨拶をさせていただく時期になりました。皆さんはどの様な年末をお過ごしでしょうか?

さて、私の年末といえば・・・そう、やはりこれを見なくては・・・それは

PRISM LIVE” in Bar QUEEN

今年最後のFUSION(フュージョン)MUSIC 研究所 を締めくくるのは、プリズムのライブ報告です。

正直、今回のライブは12月29日(月)・・・私の仕事的に押し迫った日時のため「チョッと今年は無理かも(涙)」と半ばあきらめかけていたのですが、、、やはりそこはその、、、仕事そっちのけ(汗)で参戦させて頂きました。何せ当日の午後3時半にに急遽決意し「Bar QUEEN」さんへ電話、、、「当日券ありますか?」、、、「ありますヨ」、、、電話を切って、そこから猛ダッシュ。車を飛ばすこと3時間半、、、無事いわき駅前の「Bar QUEEN」さんに到着。しかし我ながら今回ばかりは少々無謀な行動で仕事仲間及び家族に迷惑をかけてしまいました。この場を借りてお詫びします。ゴメンナサイ

さて、会場に到着すると用意された席はほぼ満席の状態、、、それもその筈、今年PRISMとしては東北で唯一のライブです。(後でマスターから話を聞いたところ、青森、岩手、宮城、山形、茨城、、、遠方より足を運ばれた方々が多数いたそうです。)

私はと言えば、一番後ろのカウンターに腰を下ろし開演を待つ事にしました。程なくしてメンバーの登場です。今回はゲストなし!純粋な意味でのプリズムサウンドを十分に堪能出来そうです。否が応でも期待感がグッと高まりますネ。そんな私の思いを知ってか知らずか、一曲目が私が最も大好きなナンバー「Suspencible The Fourth」・・・感涙!感激!以前に和田さんのソロライブの時リクエストして演奏して頂いた想い出の一曲を今日はプリズムのメンバーで・・・来てよかった!それから続々と新旧採り入れたナンバーが、、、完全なる3ピース形態という事もあり自由度が高い中にも緊張感が漲った演奏とそのサウンドはやはりライブの醍醐味を実感する事が出来ました。

また、今回のライブを観て実感した事が・・・それは、PRISMの代表曲にしてデヴュー曲でもある名曲「Love Me」ですが、今回は違ったアレンジで、コードもテンション(?)を巧みに採り入れた新鮮なナンバーに装いを変え、それはまるで違う曲かの様に響いたのでした。しかし、これこそ現在進行形のバンド「PRISM」、、、陳腐さ嫌って新しいものを常に求めている彼達の前向きな姿勢を痛感させらました。また、メンバー各々のインプロビゼーションをふんだんに配ったライブ構成にもそれが如実に反映されていました。

Okada20081229_4 岡田治郎さんの独特の語り口で綴られた美しいサウンドは格別ですネ。また、音楽に対してノーブルながらもナーバスな職人気質的ともいえる感性が見え隠れする存在感はやはり凄いの一言!今回もその類稀な表現力が格段に増していました。そして、何よりもそんな岡田さんの卓越したプレイがプリズム・サウンドに確かなる安定感と信頼感を付加しています。

Mannsaku20081229 木村万作さんの引締まったドラムサウンドから繰り出される華麗で瞬発力が高い躍動感漲るその奥行きと厚みを感じさせるプレイはやはりプリズムサウンドの骨格だと再認識させられました。また、万作さんの人柄と同じように優しさに満ち溢れたサウンドも同居している事を改めて実感したのでした。

Wada20081229また、我が師匠和田アキラさんは・・・何時にも増して和田さんの真骨頂でもあるパワフルでワイルド感溢れるそのサウンドに益々拍車がかかっていました。そこに難解ながらもアグレッシブなプレイと荒々しく筋肉質で力強いロックスピリットが爆発したそのギターサウンドにクリエイティヴな感性が融合され・・・これこそ元祖FUSIONギタリスト「和田アキラ」サウンドそのものでした。

200812295さて、そんな有意義なライヴの終了後、またしても「BarQUEEN」マスター様のはからいで打ち上げに参加させて頂きました。今回は岡田さんとじっくりお話を出来て嬉しかったです。高橋真梨子さんのツアーの事、機材に関する事、サウンドメイキングに関する事、、、それは私にとって非常に興味深い内容でした。

200812294また、先日テレビで放映された小田和正さんのライブを見ていて「今年こそは絶対に、、、」と心に決めていた「Far East Club Band」のアルバムにサインを頂けた事も嬉しい出来事でした。こ のアルバムも機会がありましたら必ず紹介したいと思います。

200812293そして、和田さんからはPRISMのアルバム「VISION」にサインを頂きました。これは、私が決めている事でPRISMのライブをみたらその記念に必ずアルバムにサインを頂くという我侭な企画でして、 今後その数を増やせたら、、、と思う今日この頃です。

今年最後に本当に幸せな時間を過ごす事が出来ました。改めて御礼申し上げます。有難う御座いました。

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今年最後の更新になりますが、、、「FUSION (フュージョン)MUSIC 研究所」、、、皆様の暖かいご支援の下、何とか3回目の年末を迎える事が出来ました。
これも私の気随気侭で拙いブログにお付合いして下さる皆様のご愛顧の賜物と心より御礼申し上げます。

来年も皆様にとって素晴らしい一年であります様、心よりお祈り申し上げます。

よいお年をお迎えください。

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2008/12/24

「A GRP CHRISTMAS COLLECTION」と「NOBU-ZANS」

クリスマス・・・皆さんは如何お過ごしでしょうか。今日だけは一番大切な人と一緒にいたいですよネ。恋人と、家族と・・・そんな時、傍らに素敵な音楽が流れている事でしょうね。

この時期になると決まって必ずテレビで「クリスマスの定番ソングベスト10」みたいな特集が放送されますよネ。有名なところでは・・・山下達郎/クリスマス・イブ、ワム/ラスト・クリスマス、マライヤ・キャリー/恋人たちのクリスマス、松任谷由実(ユーミン)/恋人がサンタクロース、桑田佳祐/白い恋人達、そしてジョン・レノン&オノ・ヨーコ/ハッピー・クリスマス・・・実に素晴らしいミュージシャンとその作品の数々、、、世代を超え多くの方々に愛される名曲ばかりですネ。私も大好きな曲ばかりです、、、が、、、しかし、、、そんな名曲を押しのけてFUSIONファンの私としては、この時期になると我家で必ず決まったCDを流す事にしています。それがこちらの4枚です。

20081224xmas_6  

<MADE BY WOOD Ⅰ ~UNPLUGGED X'mas Light~>NOBU-ZANS

01.LAST CHRISTMAS
02.When You Wish Upon A Star(星に願いを)
03.TEARS IN HEAVEN 
04.Christmas Eve(クリスマス・イブ)   
05.SOMEDAY AT CHRISTMAS   
06.Roundulph The Red Nosed Reindeer(赤鼻のトナカイ) 
07.WHAT A WONDERFUL WORLD    
08.LET IT SNOW,LET IT SNOW,LET IT    
09.WALKING IN THE AIR - “スノーマン”のテーマ
10.DRIVING HOME FOR CHRISTMAS

<MADE BY WOOD II ~UNPLUGGED Peaceful Winter~>NOBU-ZANS

01.Love Theme From The Godfather(ゴッドファーザー 愛のテーマ)
02.WONDERFUL TONIGHT    
03.TIME AFTER TIME   
04.A SONG FOR YOU    
05.SOMEWHERE   
06.Unchained Melody   
07.Sara Smile 
08.WINTER WONDERLAND   
09.For The Peace Of All Mankind
10.木枯らしに抱かれて

NOBU-ZANS By 斉藤ノブ(per)、村上“ポンタ”秀一(d)、島村英二(d)、青木智仁(b)、小林信悟(key)、重実徹(key)、松原正樹(g)

<A GRP CHRISTMAS COLLECTION>

01. Little Drummer Boy / Daryl Stuermer
02. Have Yourself a Merry Little Christmas  / Tom Scott
03. Carol of the Bells  / David Benoit
04. The Christmas Song  / Diane Schuur
05. Santa Claus Is Coming to Town  /David Benoit
06. White Christmas / Lee Ritenour
07. O Tannenbaum / Gary Burton
08. This Christmas  / Yutaka
09. God Rest Ye Merry Gentlemen / Chick Corea Electric Band
10. It Came Upon a Midnight Clear / Szakcsi
11. Sleigh Ride  /Eddie Daniels
12. What Child Is This? (Greensleeves) / Mark Egan 
13. Silent Night / Special EFX
14. Silver Bells  / Kevin Eubanks
15. Some Children See Him / Dave Grusin

<A GRP CHRISTMAS COLLECTION-Vol2

01. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow !  / Nelson Rangell
02. Angels We Have Heard on High  / Don Grusin
03. The First Noel  / George Howard
04. Blue Christmas / Laima
05. O Come All Ye Faithful  / Arturo Sandoval
06. O Holy Night  / Carl Anderson
07. The Earle of Salisbury  / Acoustic Alchemy
08. Christmas Time Is Here / Patti Austin
09. I'll Be Home for Christmas / Spyro Gyra
10. I Wonder as I Wander  / New York Voices
11. Jesu, Joy of Man's Desiring / Russ Freeman
12. Let There Be Peace on Earth / Voyceboxing
13. We Three Kings / Deborah Henson-Conant

・・・ポップな楽曲センスが光るお馴染みのあの曲、心弾む陽気なナンバー、ゆっくりとしたリズムの心地良いバラッド、スウィートで煌びやかなサウンド、ハートフルなやさしさに満ち溢れた作品、ピュアで清楚な威厳に満ちた作品、洗練された美しさ漂うナンバー・・・

日本を代表するトップミュージシャンが繰り広げる豊潤で温もりが伝わってくる「NOBU-ZANS」サウンドと、類稀なミュージシャン達がが織り成す素朴だけれども上品で洗練された味わい深い音楽で満たされた「A GRP CHRISTMAS COLLECTION」・・・我家の12月24日と25日はもうこの4枚だけで充分です。

これらのアルバムが持つ楽しさと深い情趣をじっくりと堪能しているだけで、クリスマスの夜に至福とも言えるひと時を与えてくれます。それは、、、私にとってサンタさんからのプレゼント、、、だったのかもしれませんネ。

このブログをご覧の皆様が素敵なクリスマスを迎えられますように・・・・

I wish you a Merry Xmas !

それじゃ。また。

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2008/12/07

松居和 ・ロベン・フォード 関連アルバムの再発

今回は恒例の再発情報を・・・・

入手困難なアルバム、所謂「レアなCD」と言うのは沢山存在しますね。実際に聴いて見たい、もしくはLPやカセットでしか音源が無くCDを是非にも手に入れたい・・・かといってオークションでは高価すぎる・・・そんなこんなであきらめ掛けていたところにCD再発が・・・。例えば、以前私のブログでも紹介しました「SPACE CIRCUS(スペースサーカス)」「FUNKY CARAVAN(ファンキー・キャラバン)」「FANTASTIC ARRIVAL(ファンタスティック・アライバル)」の再発はファンを狂喜乱舞させた事は記憶に新しいのではないでしょうか。

さて、今回お知らせするのは、そんな「レアなCD」の中でもFUSIONファンにとっては実に嬉しい再発かと存じます。
そのアルバムとは・・・

「松居和 Kazu Matsui 関連アルバム」

Standing On The Outside: Feat.robben Ford
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3379927

Time No Longer
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3379774/ref=3379927

Time No Longerは以前、私のブログでも紹介しましたので宜しかったら是非!
http://fusion.cocolog-nifty.com/fusionmusic/2006/02/37time_no_longe_63f5.html

Kazu2 今回紹介するアルバムは前記した様に実に「レアなアルバム」で、オークションにおいても1万円を超える値段が付いていました。私はリアルタイムで購入したので定価で手に入れましたが、廃盤になっても根強い人気があるアルバムです。それが今回 、”まさかの再発”となりました。
私が何故に「まさかの再発」と表現したかと言うと・・・特に「Standing On The Outside」の再発は無いだろうと思っていたからに他ありません。実はこのアルバム、今回は「Standing On The Outside: Feat.Robben Ford 」として発売されるようですが、これはアメリカでの表題であり、1983年にLPで国内発売された時は「Love's A Heartache」と題されRobben Ford(ロベン・フォード)のソロアルバムとして発売されました。また、1991年にCDとして再発された時もやはり同じ扱いとして発売されましたが・・・実は、当のロベン・フォードはこのアルバムを自己のソロアルバムとして認めていない様です(以前、雑誌のインタビューで本人がコメントしていました)。たしかに数あるロベン・フォード関連のアルバムにおいて「Standing On The Outside」は特異な作品で、ほとんどがボーカルナンバーで占められ、そのAORと称したいサウンド・アプローチは正直なところ確かにロベン・フォードのサウンドと呼ぶには隔たりがあるのも事実です。

しかし、、、この「Standing On The Outside」・・・駄作などでは全くありません。それどころか、私個人的には大のお気に入りの一枚です。先ず、演奏が実に素晴らしいですネ。参加ミュージシャンもロベン・フォードをはじめラッセル・フェランテ、エイブラハム・ラボリエル、ネーザン・イースト、トム・スコット、ヴィニー・カリウタ、ニール・スチューベンハウス、、、等、実力者揃いですが、テクニックをひけらかす事無く、その演奏技術の高さが創り出す余裕と言ったものが楽曲の美しさを余すところ無く引き出しています。また、ロベン・フォードのギターも勿論実に素晴らしいですネ。ジャージーでブルージーな彼独特のサウンドは幾分か抑えられてはいますが、彼の紡ぎ出すフレーズは抑揚が在り、語りかける様な存在感をも覚えます。肌理の細やかな感情表現と確かなテクニックで彩られた繊細なフレーズは絶品です。そして曲自体もポップな楽曲センスが光るメロディアスなナンバー、都会的で洗練されたアダルトなバラッド、慈しむ様な歌唱が心に響く叙情的な楽曲、勿論、彼のギターを前面にフューチャーしたインストナンバー・・・これを聴くにつれ、何故にロベン・フォード本人がこのアルバムに対して否定的なのか疑問です・・・。もしかすると、プレイヤーとしてのロベン・フォードとプロデューサーとしての松居和さんとのコンセンサスが上手く機能しなかった事がただ単なる原因なのかもしれませんネ・・・完全なる憶測でしかありませんが(汗)。

兎に角、今回の紹介した二枚のアルバムは松居和さんを語るときの必須アイテムと同時に、ギタリスト「ロベン・フォード」を深く知る上においても至極重要な作品だと思うのです。
これを機会に宜しかったら一度そのサウンドをご堪能下さい。

それじゃ。また。

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2008/11/11

「ExhiVision」~Beyond The Earthbound 2008~

今回は、久々にライヴのご報告など・・・・

先日11/8、私のブログで度々登場するライブハウス「Bar QUEENさん」で催された「ExhiVision」"Beyond The Earthbound 2008"ライブを拝見してきました。

Exhivision12 「ExhiVision」とは 長谷川浩二(Dr) 難波弘之(Key) 和田アキラ(G) 永井敏己(B) のメンバーによるプログレ的なサウンドとテクニカルでパワフルなハードロックサウンドを身上とした、類稀なグループです。各々のミュージシャンの経歴は今更私が紹介しなくても、このブログをご覧の皆様は既にご存知かと思いますが・・・詳しくはコチラを参照下さい。

http://exhivision-home.com/
http://www.vega-net.ne.jp/namba/
http://www.prismjapan.com/
http://www.netlaputa.ne.jp/~toshimi/index.html
http://k.fc2.com/cgi-bin/hp.cgi/kozysuperh/

特に、私が今回初めてそのプレイとサウンドを体験することとなりました、長谷川さんのひたすらヘビーでパワフルにドライブするドラミングは凄いの一言!!!!ロック魂溢れる熱く襲いかかるようなアグレッシブで刺激的なサウンドは凄まじい迫力です。正直、フュージョン然としたドラミングに慣らされた私の耳にはある意味で新鮮でした。その強靭で瞬発力の高いテクニカルなフレーズと、体が熱くなる様なハードロックのフィーリングが絶妙に融合されたサウンドとプレイからは技量の確かさといったもを充分に実感させられるのでした。 そしてその全てが長谷川浩二サウンドとして確固たる存在感をもって観衆を魅了していました。

また、難波さんに至っては山下達郎さんのコンサートでは何度か拝見していますが、こんなに近距離でそのサウンドとプレイを体感出来た事も嬉しかったですネ。やはり「バックス・バニー」「センス・オブ・ワンダー」「野獣王国」等、実に強力無比な実力派バンドで活躍し、同時に山下達郎さんなど多くのミュージシャンのレコーディングに参加し、今や重鎮ともいえる難波さん・・・実に多彩なアプローチを取入れたプレイと、洗練されたアンサンブルは流石の一言。また、もう一つの魅力として、その丹精で知的な上流階級的風貌とは裏腹(?)に、下ネタを交えたウィットに富んだ実に面白いMCも魅力の一つでした(笑)流石は安部能成文学賞を受賞した難波さん、話術にも充分長けていました。特に野沢直子さんとビートたけしさん、そして、今話題の・・・おっと!そこから先は是非ライヴに足を運んで自分の耳で聞いてください(笑)。

永井さんは、やはり既に孤高のフレットレス・ベーシストとして今回もその圧倒的な存在感と美しいサウンドを武器にこのバンドに独特のインセンスを振り撒いていました。楽曲本来が持つ持つ美しさや激しさといったその曲が持つ魅力を充分に引き出した絶妙なインプロヴィゼーションを展開しています。そして、今回のライブでの永井さんを拝見して実感した事は、楽器を如何に操り、どこまで歌う事ができるか・・・それを己に課しながらプレイするかの様なストイックながらもそれと相反する扇情的ともいえるものが同居したプレイスタイルがもしかすると永井さんのファンダメンタルな部分なのかも知れないと考えさせられました。またレベルを抑えたオブリガート的で印象的なフレーズを随所でサラリ聴かせる職人技も素晴らしいですネ。「COOL」という言葉が実に似合うミュージシャンです。

そして・・・我が師匠「和田アキラ」さんを忘れるわけにはいきませんネ。強力なリズム隊をバックに、疾走するかの如きスピード感抜群のギターサウンドは爽快ですね。ワイルドで野性味溢れる瞬発性の高いプレイ・・・そして荒々しいうねりをも感じるパワー溢れる無骨なサウンド・・・それらが一体となり、和田さんの根源に流れるロック・スピリットが解き放たれたかの様なライブならではの覇気が有る演奏は素晴らしいと表現する以外他にありません。プリズムとはまた一味違った和田アキラ・サウンドを充分に堪能する事が出来ました。

「ExhiVision」・・・いやはや・・・実に強力なバンドです。正直、今回のライヴを拝見するまでは、個人的な嗜好からは少しばかり隔たりがあったのですが・・・ライブ終了後はそんな邪念など木端微塵に吹き飛ばされてしまいました。それどころか、声を大にして明言させて頂きます・・・
「ExhiVisionは真のライブバンドである。そして、このアプローチが今後の日本のインスト・ロックミュージックに大きな足跡と影響を及ぼすであろう」と・・・。

さて、そんな興奮冷めやらないまま、ライヴ終了後の打ち上げにまたまた図々しくも参加させて頂きました(Bar QUEENのマスター様、御配慮頂きまして誠に感謝致します)。和田アキラさんはじめメンバーの皆さんと暫し談笑させて頂きましたが、今回、和田さんと難波さTokyo_fusion_night_45451んがいらっしゃると言う事で、あるCDを持参しました。そのCDとは・・・「Tokyo Fusion Night 」・・・FUSIONファンにとっては幻の名盤と謳われながらも、長い間伝説として存在してきたこの作品が先頃にめでたくCD化されました。このアルバムは今から30年前に世に出されたアルバムで、ポンタさん、鳴瀬善博さん、中村哲さん、野呂一生さん、松原正樹さん、大村憲司さん、細野晴臣さん、ペッカーさん、斉藤ノブさん、マック清水さん、小林泉美さん、ホーン・スペクトラム、そして、今回のお二人・・・そう「和田アキラさん」と「難波弘之さん」も参加されたアルバムです。しかし、改めてそのメンバーを見ると・・・絶句!!!!・・・日本のFUSIONシーンを彩ってこられたミュージシャンが勢ぞろいしています。そんな歴史的名盤に名を連ねたお二人から直々にサインを頂けたなんて!!!特に、難波さんからは「To FUSION」と私のHNを書いて頂きました。「Tokyo Fusion Night 」に「To FUSION」・・・自己満足(笑)ですが・・・感無量!!!

さて、もう一つのサプライズは・・・和田さんから実に嬉しい贈り物を頂きました。勿論、それ自体今でも信じられない出来事なのですが、何よりも私の様な輩に対する和田さんの暖かいお心使いが何より嬉しいかったのです。この場でもう一度御礼いたします「和田さん、本当に有難う御座いました」

そんな貴重で素晴らしい時間を過させていただいた「Bar QUEEN」さんのマスター様はじめ、暖かく接して頂いた皆々様、心より感謝致します。

「Bar QUEEN」・・・素敵な出会いと熱い感動が生まれる素晴らしいお店です。機会が御座いましたら是非一度お立ち寄り下さい。

それじゃ。また。

追伸:今回、実に微笑ましく暖かい光景を目撃しましたので記させて頂きます。
それは・・・今回のライブを見る為に、名古屋、大阪といった遠方よりファンの方がいらっしゃっていた様ですが、それを聞き付けた最前列に陣取っていた地元のお客さんがそのファンの方々に近寄り「遠くからお越しのようですネ。もし宜しかったら私の席にお座り下さい。」と声を掛けていました。今回の「ExhiVision」は地方ではなかなか拝見出来ないライブ・・・そのお客さんもきっと真近で見たかった事でしょう。でも、「Bar QUEEN」さんならではのアットホームな雰囲気がそうさせたのかもしれませんネ。

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2008/10/19

スーパー・プレミアム・シリーズ第二弾!Vintage in 70's・スーパースター編

以前、私のブログで再発情報として「スーパー・プレミアム・シリーズ第一弾!ファンキー・フュージョン編、全10タイトル!発売」なる企画を紹介しましたが・・・何と今回その第二弾が遂に・・・その名も

「スーパー・プレミアム・シリーズ第二弾!Vintage in 70's・スーパースター編」

流石Sony Music!!!またもや実に素晴らしいチョイスです。さて、気になるそのアルバムは・・・

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スーパー・プレミアム・シリーズ第二弾!Vintage in 70's・スーパースター編

スーパースター編・・・30年以上の年月を経て新たに再評価される歴史的名盤、超レア盤の中から厳選したタイトルを一挙初CD化。眠っていた作品が遂に蘇る!完全生産限定盤
(以上、HMVに掲載された文面をそのまま紹介させて頂きました。)
http://www.hmv.co.jp/fl/5/94/4/

Dreams / Dreams

Imagine My Surprise /Dreams

Two / Clark Duke Project

Magic / Billy Cobham

Carnival / Maynard Ferguson

Inner Worlds(内深界) / John Mclaughlin

Life Time / Tony Williams

Love Conection / Freddie Hubbard

Say It Eith Silence / Hubert Laws

Alivemutherforya(スーパースター スーパーライヴ) / Various

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本当にお恥ずかしい限りですが・・・私、実は今回発売されたアルバムの殆んどを聴いた事が有りません(勿論、その存在は充分に認知しておりましたが・・・如何せん輸入盤で尚且つ入手困難なアルバムばかりですので)。FUSION(フュージョン)MUSIC研究所 などとブログ・タイトルを掲げている私ですが・・・まだまだ修行が足りませんネ。

さて、今回のアルバム群のなかにおいては、やはりマイケル・ブレッカーとランディ・ブレッカーが所属した Dreams(ドリームス)の二作品が一際輝いていると思うのですが・・・如何でしょうか?
このDreams(ドリームス)はあの「ザ・ブレッカー・ブラザース」の前駆体ともいえるバンドであり、FUSIONファンの間では今や伝説的な存在でもあります。
以前に紹介しました「Disc Guide Series 01 FUSION(ディスク ガイド シリーズ01 フュージョン)」の中にも「Imagine My Surprise /Dreams」 が紹介されており、そこに記された内容的から推測すると何やら「ロック色の強いサウンド」、、、との事ですのでフュージョン・ファンだけじゃなく、ロックファンにも充分アピールできるアルバムの様ですネ。益々興味をそそられていた訳ですが、今回、遂に入手する事が出来る事となりFUSIONファンの私としてはまさに「感無量」の一言!!!!勿論、早速予約した次第です。

Dreams(ドリームス)の話ばかりしてしまいましたが、、、実はもう一作品如何しても聴きたいアルバムがありまして(勿論、全作品聴きたいのですが・・・)、それは・・・ビリー・コブハム(ds)、アルフォンソ・ジョンソン(b)、スティーヴ・カーン(g)、トム・スコット(sax、lylicon)、マーク・ソスキン(key)といった強力なミュージシャンによるライブを収録した「Alivemutherforya(スーパースター スーパーライヴ) / Various」です。現在では絶対に実現しないであろうスーパー・ユニットによる1977年の熱いライブが現在に蘇ります。此方も勿論予約済みです(笑)

しかし、今回発売されるアルバム群を見て思った事ですが・・・今回の企画を立案・実行した方が誰なのか存じ上げませんが(前回は「ADLIB」の編集長でもある松下佳男さんと、タワーレコードのジャズバイヤー馬場雅之さんでしたが・・・はたして今回もそうなのでしょうか?)、その選出された作品から垣間見れる人物像は、、、相当にフュージョン・クロスオーバーを熟知され、尚且つリアルタイムでその洗礼を受けた方とお見受けしました。特に、上記の10タイトルを見てみると、決して言うところの「メジャーなアルバム」では無いと思いますが、1970年代のフュージョン・クロスオーバーシーンを語る上で極めて重要なアルバムばかり選出されています。兎にも角にも素晴らしい企画に心から感謝致します。

追記・・・今回も前回同様に「熊谷美広さん、松下佳男さん(ADLIB誌 編集長)、馬場雅之さん(TOWER RECORDS)」以上の方々が監修されていました・・・やはり!納得です。

何れにしましてもフュージョン・クロスオーバー・・・その黎明期を彩った当時のミュージック・シーンを明確に反映した作品の数々・・・フュージョン史的に意義の高いアルバムです。今では大御所と呼ばれる方々や、残念ながらお亡くなりになられた方が繰り広げる若かりし頃の溌剌とした熱いサウンドをワクワクして期待してしまいますネ。このアルバムは現在聴いても色褪せない確固たる存在感がそこにある事でしょう。

今回発表された音源は、「Vintage in 70's・スーパースター編」が示すように1970年代のサウンドですが、だからと言ってレトロ感覚や懐古趣味といったものではなく、私としては初めて耳にするサウンドですので「新作」として聴かせて頂くつもりです。・・・今から発売が待ち遠しい私ことFUSIONでした。

それじゃ。また

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2008/09/28

Other Peoples Rooms(アザー・ピープルズ・ルーム) <Mark-Almond>

Other_peoples_rooms さて、今回も引き続きボーカル・アルバムを紹介させて頂きます。

前回、少しだけ「Tommy LiPuma(トミー・リピューマ」)と「Al Schmitt(アル・シュミット)」の名前を出しましたが・・・この二人の名前が一緒にクレジットされたアルバムで思い出されるのが・・・

Joe Sample(ジョー・サンプル)の「Spellbound」、STUFF(スタッフ)の「STUFF」、Larsen Faiten Band(ラーセン・フェイトン・バンド)の「LARSEN-FAITEN BAND」、Neil Larsen(ニール・ラーセン)の「Jungle Feaver」、George Benson(ジョージ・ベンソ)の「Breezin'」「Livin' Inside Your Love」「weekend in L.A」「In Flight」、Casino Lights(カジノ・ライツ)のLive At Montreux・・・等がFUSIONファンとしては真っ先に浮かんでくるかと存じます。

そして、ボーカル・アルバムとなると・・・Michael Franks(マイケル・フランクス)の「Sleeping Gypsy」「The Art of Tea」「Burchfield Nines」、Al Jarrea(アル・ジャロウ)のAccentuate The Positive、そしてNick Decaro(ニック・デカロ)の「Italian Graffiti」・・・あたりがが有名なところなのでしょうか?

今回はそんな数ある名盤を尻目に(笑)、こんな機会じゃないと私のブログの性質上この先、絶対に紹介出来ないアルバムなので・・・この際、思い切って採り上げてみる事にしました。それが、是です。

Other Peoples Rooms(アザー・ピープルズ・ルーム)
Mark-Almond(マーク・アーモンド)

01.The City
02.Girl On Table 4
03.You Look Just Like a Girl Again
04.Other Peoples Rooms
05.Lonely People
06.Just a Friend
07.Then I Have You
08.Vivaldi's Song

Jon Mark(vo,classical-g,12st-g) Johnny Almond(sax,flu) John Toropea(e-g,classical-g) Will Lee(b) Steve Gadd(d) Ralph MacDonald (per) Larry Williams(syn) Jerry Hey(flugelhorn)

この「Other Peoples Rooms」(1978年発表)なるアルバムの主役・・・マーク・アーモンド(ジョン・マークとジョニー・アーモンドの二人からなるユニット)については・・・正直、私も詳しく知らなかったりします。ライナーによりますと、なんとあの「ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ」に両者とも在籍し、そこで意気投合してユニット結成となったようです。この「アザー・ピープルズ・ルーム」以外にも幾枚かアルバムを発表しているようですが・・・私は今回紹介したアルバムしか知りません(汗)。

さて、それでは私が何故にこのアルバムの存在を知り、尚且つCDまで購入したかと言うと、、、確かな記憶ではありませんがcoldsweats01,その昔NHK-FMで放送されていた「クロスオーバー・イレブン」なる番組を聴いていた時だったと思いますが、そこでこのアルバムの一曲目「The City」が流れてきました。正直、当時はインスト一色だった私でしたが、この曲の都会的な雰囲気と内省的なメロディーが耳から離れず、タイトルのアーティスト名を後々まで記憶していて、ある日店頭で感動の(?)出会いを果したのでした。

さて、そのCDで初めてメンバー・クレジットを目にして腰を抜かしそうになりましたよ。スティーヴ・ガッド(ここでもスティーブ・ガッドが素晴らしい職人技を披露しています。その自己主張を抑え曲を活かした演奏とサウンドは・・・やはり凄いドラマーです)をはじめ、ジョン・トロペイ、ウィル・リー、ラルフ・マクドナルド、ラリー・ウィリアムス、ジェリー・ヘイ、そしてトミー・リピューマとアル・シュミット、、、極めつけが、オーケストラス・アレンジにかのクラウス・オガーマン・・・凄い、、、凄すぎる!!!この贅沢で完璧すぎる布陣・・・さぞかし豪華絢爛とも言えるサウンドと演奏が満載・・・かと思いきや・・・・。

全編に亘り過剰な感情を抑えたストイックなまでの作品でアルバムが満たされています。深夜の都会をイメージさせるアダルトな雰囲気を醸し出し、そして感傷的とも言えるナイーブなサウンドが美しく響きます。時折覗かせる知的な雰囲気が上品さを漂わせています。また、シンプルかつ物静かな旋律が孤独感といたものを上手く表現していますね。ライトな手触りで尚且つ自己主張を極力抑えたストイックなサウンドは聴くものを必ず魅了する事でしょう。

はじめてこのサウンドを聴くと、多分に当り前すぎるアレンジが物足りないと思うかも知れませんが、各セクションを絶妙に組合せた整合性のある計算しつくされたアレンジから生み出されるアンサンブルと、その隅々に見てとれるアーキテクトな手法は見事という他ありません。過剰な装飾を廃したそのシンプルなサウンド構築術によって、この二人が持つ洗練された都市感覚を余すところ無く演出されています。メロディーとリズムのバランスが絶妙で、淡々としているのに妙に心に迫る何かを感じるリアリティー溢れる不思議な感覚を持ったサウンドとなり存在しています。何とも言い難い緊張感が漂う曲調の中にもリラックスした空気を確かに感じるのですが、それは卓越したミュージシャンによる安定したスムーズなプレイから創られる「信頼感」といったものなのかも知れませんネ。また、楽曲をむやみに複雑化させる事なく、その曲の本質を聴かせる妙なるアレンジによって知らず知らずのうちにリスナーを引寄せる吸引力を持ったサウンドに変化させてしまっています。無駄な装飾を省いたシンプルだが味わい深いサウンド・・・アレンジ次第でこれ程まで表情豊かになるものなのかと今更ながらにして実感するのでした。

時間が静かにゆっくりと流れるかの如き秋の夜長・・・部屋の照明を少し落し、この「Mark-Almond(マーク・アーモンド)」の「Other Peoples Rooms(アザー・ピープルズ・ルーム)」を聴いていると、音楽とは如何に聴く者の内面に影響を及ぼすのか、、、そして、その時々の感情によってどんなサウンドを自らが欲しているのか・・・ふと、そんな自己の深層心理を伺う私がいるのでした。

それじゃ。また。

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2008/09/19

Feeling Good(フィーリング・グッド) <Randy Crawford & Joe Sample>

Feeling_good 前回、スティーヴ・ガッド関連でエリック・クラプトンのアルバムを紹介しましたが・・・そうなると、やはりこのアルバムを是非とも紹介しなければ思い立った次第です。今回も前回と同じくヴォーカルものですが・・・前回のReptile(レプタイル)よりは明らかに私のブログにマッチしたアルバムだと思いますが(笑)、如何でしょうか。

Feeling Good(フィーリング・グッド)
Randy Crawford & Joe Sample (ランディ・クロフォード&ジョー・サンプル)

01. Feeling Good 
02. End of the Line 
03. But Beautiful 
04. Rio De Janeiro Blue 
05. Lovetown 
06. See Line Woman 
07. Tell Me More and More and Then Some 
08. Everybody's Talking 
09. When I Need You 
10. Save Your Love For Me 
11. Last Night at Danceland 
12. All Night Long 
13. Mr. Ugly 

Randy Crawford(Vo) Joe Sample(pf) Steve Gadd(d) Dean Parks(g) Ray Parker Jr. (g) Anthony Wilson(g) Christian Mcbride(g) Luis Quintero (per)

今回、この「フィーリング・グッド」(2006年発表)を採り上げたもう一つの理由として・・・2008年9月24日に、またしてもランディ・クロフォードとジョー・サンプルによるニュー・アルバム「No Regrets (ノー・リグレッツ)」が発売されようとしています。そんな意味でも、今回是非とも紹介しておきたかったアルバムでもあります。

私がこのアルバムを購入した理由はただ1つ・・・1979年にクルセイダーズが発表した、あの名作「Street Life」でタイトルソングでもある「Street Life」を歌っていたのが「ランディ・クロフォード」であり、その彼女が「ジョー・サンプル」とアルバムを創る・・・となればFUSIONファンの・・・いやクルセイダーズ・ファンの私としては黙って見過ごす訳にはいきません。尚且つ、個人的には「Street Life」を「Joe Sample、Stix Hooper、Wilton Felder」のオリジナル・メンバーで再演を期待したりしていたのですが・・・なんと「スティーヴ・ガッド」をはじめ実に渋い人選となっております。特にアル・ジャロウやダイアナ・クラールのアルバム等にもその名がクレジットされていた「アンソニー・ウィルソン」の参加が意外なところですが・・・実はそのアル・ジャロウの「Accentuate The Positive」や「ダイアナ・クラール」の「Girl In The Other Room」をプロデュースしていたのが、今回の「Feeling Good」をもプロデュースしている「トミー・リピューマ」そのヒトだったりします。そして、「トミー・リピューマ」といえば・・・そう、名エンジニア「アル・シュミット」を忘れる訳にはいきません。今回も実にいい仕事をしています。これだけ繊細な演奏をものの見事に実にふくよかでダイナミックなリアリティー溢れるサウンドに仕上げています。

今回の「フィーリング・グッド」は前回紹介したクラプトンの「レプタイル」同様、そのほとんどがカヴァー曲で占められています。勿論、セルフ・カヴァーも有りますが、13曲中11曲が新旧取混ぜた実に通好みの選曲となっております(お恥ずかしい事ですが、私はこの中で知っていた作品は4曲しか有りませんでした)。
理知的とも称したいJAZZナンバー、ダイナミックでソウルフルなR&B、エレガントで淑やかなバラッド、心躍るようなスウィンギーなナンバー・・・珠玉の名曲が卓越したミュージシャンによって妙なる芸術作品となって蘇ります。 ランディ・クロフォードの力強さとシルクのようにまろやかな優しさが同居したその類稀なヴォーカルをジョー・サンプルのピアノが・・・ときに強く抱しめ暖めるかの様に、そしてときに優しく包み込む様に寄り添いエスコートしています。そして、この二人をそっと静かにライト・アップし、そのときめくかの様な優美さを演出するためにバイプレイヤーに徹したミュージシャンに惜しみない賞賛を送りたいですネ。そして、その全てが一つとなって溢れ出るサウンドは・・・ただただ聴き惚れるばかりです。そして・・・ただただ詠嘆するばかりです。生命力に満ち溢れたピュアなサウンドに安心して身を委ねていると時間が過ぎるのも忘れてしまいます。高級ワインの様に、まろやかな旨さと渋みが調和して広がってゆく豊潤ともいえるサウンドはまさに絶品!!!上品で洗練された味わい深い音楽に酔いしれて下さい。

さて、以上このアルバムを真正面から捉えてみましたが、今度は少しばかり側面から違った観点で見てみたいと思います。
このアルバムを聴くにつれ、至極重要な事項に気が付くのでした。それは・・・歴史・・・というキーワードが適切かと思います。日本盤に付属されたライナー(これが実に素晴らしい資料的価値を有するモノです)を参照しながら、その事について少しばかり触れてみたいと思います。
(以下、前出のライナーを参照・要約させて頂きます)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

1969年、トミー・リピューマはボブ・クラスノウとブルーサム・レコードを立ち上げます。そして、当時はまだ「ジャズ・クルセイダーズ」と名乗っていたバンドのジョーー・サンプル達と出会います。そこからこの物語は始まります。その後、トミー・リピューマはワーナ移籍し、ランディー・クロフォードなどのアルバムを手がけ、名プロデューサーとして確固たる地位を不動のモノにしていくのでした。

一方、クルセイダーズと名を変えた彼達は1979年にランディ・クロフォードをボーカルとして迎え創り上げた「Street Life」が異例とも言える大ヒットになり、一躍クルセイダーズとランディー・クロフォードの名前が広く知れ渡るようになったのでした。その後、1980年に発表したランディー・クロフォードのアルバム「Now Wemay Begin」をクルセイダーズかプロデュースするなど、その関係をより密接なものとしていくのでした。その後、ランディ・クロフォードのアルバムをトミー・リピューマがプロデュースするなど、ここでも彼達の強い関連性を実感するのです。

その後、クルセイダーズはブルーサムからMCAと移籍し1988年には事実上解散となります。そしてジョー・サンプルはトミー・リピューマの所属したワーナーに移籍した後の1989年に、これも名盤の誉れ高き「スペルバウンド」を創り上げたのでした。

それから時を経た2005年8月にモントルー・ジャズ・フェスティバルで再びランディ・クロフォードとジョー・サンプルが同じステージに立ち「Street Life」の共演を果したのでした。そして、これが切欠となり今回紹介した「Feeling Good(フィーリング・グッド)」のアルバム発表となりました・・・「Street Life」から実に27年もの時が流れていたのでした。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

如何でしょうか?「クルセイダーズ」「ジョー・サンプル」「ランディ・クロフォード」そして「トミー・リピューマ」・・・このアルバムを聴くときにはそんなヒトとヒトとの絆とも言える繋がり(ライナーにはそれを物語る多くのエピソードも記されていますが、今回は割愛させていただきました)や、その歴史を実感しながら拝聴するのもまた一興かと存じます。以前にも記した事ですが、・・・「歴史を学ぶ」と言ったら御幣があるかもしれませんが、時としてそれが音楽を語る上で・・・いや楽しむ上で至極重要なファクターになる事があります。・・・このアルバムをもし耳にする機会がありましたら、そんな私の戯言を想い出して頂けると幸いです。
(・・・と偉そうな御託を並べてしまいましたが、私も今回のライナーを読んで始めた知った事が沢山有りましたし、ランディ・クロフォードの音楽もそれ程に精通している訳でもなかったりします・・・恥&汗・・・そんな私ですが・・・何時もの事と大目に見てやって下さいネ・・・涙)

それじゃ。また。

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2008/09/14

Reptile(レプタイル) <Eric Clapton>

Reptile 前回、スティーブ・ガッドをとりあげましたが、その中で「私にとっての最大の挑戦というのは常に、どうやってその音楽にふさわしい演奏をするかということなんだ。」という彼のコメントを紹介しました。さて・・・そんな言葉を噛みしめていたら、このアルバムを是非に紹介したくなったのでした。

Reptile(レプタイル)
Eric Clapton

01. Reptile 
02. Got You On My Mind 
03. Travelin' Light 
04. Believe In Life 
05. Come Back Baby 
06. Broken Down 
07. Find Myself 
08. I Ain't Gonna Stand For It 
09. I Want A Little Girl 
10. Second Nature 
11. Don't Let Me Be Lonely Tonight 
12. Modern Girl 
13. Superman Inside 
14. Son & Sylvia
 

試聴はこちら

Eric Clapton (vo,g) Steve Gadd(d) Joe Sample (pf,e-pf, Rhodes) Nathan East(b)  Paulinho Da Costa(per) Andy Fairweather Low(g) Doyle Bramhall(g) Pino Palladino(b) Tim Carmon(pf,syn) Paul Carrack(key) Billy Preston (Harmonica,org) Paul Carrack(org) Impressions(bac-vo),、、、oth

正直、FUSIONを主題とした私のブログでは少しばかり異質かもしれませんが・・・お気に入りの一枚なので仕方がありませんネ(笑)。何と言っても、ギターの神様・エリック・クラプトンと、ドラムの神様・スティーヴ・ガッドががっぷり四つに組んだアルバムです。そこにジョーサンプル、ネーザン・イースト・・・・その素晴らしさが約束されたも同然です。

数あるクラプトンとガッドが共演したアルバムの中でも、本当にこのアルバムは今でも良く聴きます。何度も聴き込み、そのたびに陶酔する自分がいるのでした。

この「レプタイル」というアルバムですが、2000年の春に亡くなられたクラプトンの叔父「エイドリアン・クラプトン」に捧げられたアルバムです。タイトルの「レプタイル」とは “愛したり慕ったりする気持ちを表現する時や、気持ちを込めて敬意を払うようにして使われる言葉” だそうです。また、今回のアルバムに収録された楽曲の半数がJJケイル、レイ・チャールズ、スティーヴィ・ワンダー、ジェイムス・テイラー、、、等、彼のルーツを感じさせる地に足のついた重要な作品のカバーであり、そんな意味でも、このアルバムタイトル「レプタイル」は叔父エイドリアンは勿論、クラプトンが影響を受けたミュージシャンやその楽曲に対して敬意を込めた意味もあるのでは?と勝手ながらそう理解しています。

さて、そのサウンドですが・・・これが実に素晴らしいの一言!!!!決して新しいサウンドとは言えませんが、全編に散りばめられたクラプトンらしい洗練されたブルース・フィーリングは全く色褪せる事無く光り輝いています。そして、そのレイドバックしたサウンドが安定感としてリスナーに伝わり、それは包容力のあるサウンドとなり聴く者の全てに平和な安らぎを与えてくれているのです。兎に角、クラプトンのワイルドで艶のある歌声、ピッキングのニュアンスがダイレクトに伝わるスウィート&ウォームな太い歪みのエレクトリック・ギター・サウンド、素朴で柔らかいアコースティック・ギターの音色・・・絶品です!何よりも歌心とはミュージシャンにとって最大のテーマだと再認識させらます。

そして、主役・クラプトンを引立て輝かせているのが、類稀なテクニックと経験を持つ参加ミュージシャンの面々・・・特にネーザン・イーストとスティーヴ・ガッドという抜群の安定感を備えたリズム隊をバックに、サウンドと戯れるようなクラプトンの歌声とギター・サウンドが心に響きます。特に、ガッドはブルースと言うサウンドを熟知し(それはガッドが過去に創り上げてきた「スタッフ」「ザ・ガット・ギャング」「ガッド・アバウト」等を聴けばお解りかと思いますが、、、)その楽曲が持つ内包ともいえる部分を捉えて曲の表情やダイナミクスの付け方が絶妙なドラミングを披露しています。彼の奏でるサウンド一打一音が豊かな表情を持っています。無駄のないシンプルでタイトなドラミングと、リラックスした曲調の中に垣間見れる深い情趣をじっくりと味わって下さい。熱いインプロヴィゼーションや派手なフィル・イン、ましてドラム・ソロなど一切ありません。しかし、彼の紡ぎ出すフレーズは抑揚が在り、語りかける様な存在感をも覚えます。そしてリスナーを引き付け、そして訴え掛ける様な不思議な力感をも覚えます。簡単にコメントしてしまいましたが、これは確かな実力だけではなく、曲そのものの真髄を理解する能力がなければ演じきれないと思っています。特にドラムとはメロディー楽器ではないだけ、余計にその事がミュージシャンとしての資質に大きく係わってくるのでは?と常々思っていました。
音楽家スティーヴ・ガッドの言う・・・「私にとっての最大の挑戦というのは常に、どうやってその音楽にふさわしい演奏をするかということなんだ。」・・・この言葉の意味する答えを最も実感できる1つがこの「Reptile(レプタイル)」というアルバムにはあると少なくとも私はそう信じて疑いません。そして、何より最も大切な事はガッド自身が楽しんで音楽を奏でているのが伝わってくるような気がします・・・そう思うのは・・・私だけでしょうか?

最後に・・・

今回は一曲毎の解説はしませんでしたが、特に私のお気に入りの作品はと言うと、、、

「Believe In Life」「Find Myself」・・・音楽の楽しみ方は個々のもつセンスや環境と言ったもので大きく変わってきますが、少なくとも私の感性にピッタリとマッチした実にふくよかで優しいサウンドで私を温かく包み込んでくれます。精悍で凛とした作品ながらも牧歌的で優しいメロディーラインはやはり心地良いの一言ですね。明るい光に満ち溢れた煌きのあるそのサウンドに浸っていると無類の幸福感を与えて頂けるのです。もし宜しかったら皆さんも一度聴いて見て下さい・・ネ。

それじゃ。また。

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2008/08/29

ドラム・マガジン スティーヴ・ガッド大特集 “神”が今、すべてを語る

先日、毎度の事ながら「書店」を散策していたら、 「神様」に出会いました。その「神様」、以前はアフロ・ヘアーにヒゲ面で何時も怖い形相をしておりましたが、・・・久々に会ったその「神様」は白髪のショート・ヘアーに腕には刺青が・・・でも、実に穏やかで優しい面影で「久しぶり!元気!音楽聴いてるの?」と囁きかけてくれました。

Drums_magazine20089 申遅れました、その神様の名前は「STEVE GOD」・・・失礼・・・「STEVE GADD(スティーヴ・ガッド)」そのヒトでした。

今更にして紹介の必要の無い御仁ですネ。彼の出現によってドラムの歴史が変わったと言っても過言ではないほどに、その後の音楽シーンに及ぼしたその影響力は計り知れないモノがあります。そんなスティーヴ・ガッドの特集が今回紹介する「DRUMS Magazine(ドラム・マガジン)」に掲載されていました。これが実に素晴らしく充実した内容でしたので、私のブログで是非にも採り上げたいと思い立ちました。

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「DRUMS Magazine(ドラム・マガジン)」2008年9月号

「超大特集 DRUM GOD!!!!! Steve Gadd スティーヴ・ガッド」
数々の革命を起こした革新的ドラム・・・・・“神”が今、すべてを語る

と題しまして、Steve Gadd (スティーヴ・ガッド)を様々な角度から捉えた実に貴重な内容になっています。気になるその中身とは・・・

1.Interview(誰もが憧れた“ガッド・ドラミング”の源流)

ガッド自身がドラムに関しては勿論、生い立ちや音楽観、そして音楽そのものに対する姿勢を熱く語ったインタビューが収録されています。それは「ガッド語録」とも呼べそうなほどに確固たる自信と経験に裏打ちされた含蓄のある言葉が並びます。そして、それらは私にとって実に貴重な「音楽的哲学書」と呼べるほど深く考えさせられるものでした。

2.Live Report(ガッドが魅せた、聴かせた、対応力の異常な早さ)

天草国際ミュージック・フェスタ「アイランド・マジック2008」での「スティーヴ・ガッド ドラム・ショウ」と「Five Stars」のライヴの模様を臨場感溢れるフォトと一緒にレポートされています。

3.Equipment1(ガッドの最新の愛器)

「アイランド・マジック2008」で使用された「スティーヴ・ガッド・シグネイチャー・モデル」を細部に至るまで徹底分析!!!!中でもドラムセットを後ろから写したフォトは圧巻・・・ここに神様が鎮座してステージ上から客席を見渡しているかと思うと・・・自分がガッドに少しだけなれた様な・・・実際にこのドラム・セットに座って見たいと思ったのは私だけでは無いはず・・・

4.Playing Analysis 1(写真で見る、ガッドのスィング&グルーヴ)

幾枚かの連続写真をサンプルとして用い、スティーヴ・ガッドのドラミングから垣間見れるその特徴と、そこから生まれるサウンド(スィング&グルーヴ)を小宮勝昭さんが短い文章ながらも実に的確に解説されています。流石にドラム・マガジンの編集長だけに鋭い観察力です。

5.Biography(スティーヴ・ガッドの歩み)

文字通り、ガッドが生まれてから現在に至るまでの軌跡を辿った歴史書ですネ。お恥ずかしい話ですが、この記事を読むまで全く知らない事が幾つか有りました。特にガッドの代名詞ともなったヤマハYD-9000について興味深い話が・・・おっと!この先は雑誌をご覧下さいネ
因みに、本文によれば・・・“本稿は、書籍「ドラマー立志風雲録」に掲載した原稿を抜粋したものである。”・・・だそうです。そんな本が有ったなんて・・・知りませんでした(汗)。

6.Selected Discography(時代別に見るガッドの名盤60選)

1970年代、1980年代.1990年代、2000年代に分けて、数あるガッド・ワークスから彼のドラミングを語る上で欠かすことの出来ない名盤を選りすぐって紹介しています。聴いたことのあるアルバム、参加は知っているが聴いたことの無いアルバム、そして「是もガッドが叩いていたのか!」などと、実に幅広いジャンルからチョイスし解説されています。
(私事ですが・・・お恥ずかしい話、2000年以降の作品は少しばかりご無沙汰でして・・・ここに紹介されているアルバムはいつか必ず全部聴いてやるぞ!と密かに誓う私でした。)

7.Gadd Signatureに迫る!(ガッドの愛用器を徹底検証)

ここでは、ガッドのシグネイチャー(署名)されたモデルを紹介しています。スネア・ドラム、スティック、ブラシ、シンバルについてそのサウンドや特性を徹底検証しています。こちらは完全にドラマー向きのコーナーかと思います。
そう言えば、その昔、私もあの黒いスティック(勿論、聞いた事も無いメーカーのマガイモノ)を買って先輩のドラムを叩いていたら・・・スティックの黒い塗装がシンバルやらヘッドやらに付いて猛烈に怒られた記憶が蘇りました。今回のスティックを良く見たら、当時私が買ったモノとは全く違う代物・・・ええ!そうですとも!まんまと騙されたわけですネ(涙)

8.Talk About Steve Gadd(プロ・ドラマーがスティーヴの魅力を語り尽くす!)

ガッドの盟友Rick Marottaをはじめ、島村英二さん、渡嘉敷祐一さん、沼澤尚さん、石川雅春さん、川村智康(カースケ)さん、杉野寿之さんがスティーヴ・ガッドに対する熱い想いと、その魅力を語っています。そして、各々のミュージシャンが特に影響を受けたガッド参加作品(アルバム)を選出しています。ここで紹介された7人のドラマーは何れも誰もが認めるトップ・ミュージシャンですが、その方々全てがガッドからの影響を包隠さず認め、尚且つ今でも賛辞の言葉を送っています。多分、優れたドラマー(ミュージシャン)に成れば成る程スティーヴ・ガッドの偉大さを実感するのでしょうね。

9.Playing Analysis 2(ジャンル別に探るガッド・スタイルの極意)

ここでは、スティーヴ・ガッドのドラミングを菅沼道昭さんが徹底分析されています。それも、ジャズ・アプローチ、フュージョン・アプローチ、歌モノ・アプローチ、と言ったようにジャンル別に分けて36枚のアルバムから選りすぐったフレーズを譜面にして解析されています。その譜面を見て気付いた事ですが、実に理路整然として美しい音符並びなのです。実際にこの楽譜を見ながらグルーブ感抜群で華麗で流れるようなフレーズを聴いているだけでガッドが実際にドラムを演奏している姿が浮かんできます。(私、ドラマーでは有りませんが、何故かドラム譜が読めまして、尚且つ頭でそのドラミングが想像できるのです。でも叩けるかと言うと・・・それは・・・無理・・・です。)

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如何でしたでしょうか。大雑把で抽象的な紹介になってしまいましたが、これも現在発売中という事もあり、詳しく紹介してしまうと・・・詳細は是非にも実際に手に取られてご確認頂ければ幸いです。

最後に、今回の特集を読んで特に心に響いた、「音楽家 スティーヴ・ガッド」の言葉が有りましたのでご紹介させて頂きます。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「私はいつも、音楽にとって正しいことは何なのかという基準で判断しているんだ。そして、音楽にとって正しいと思う演奏をするために最善を尽くしている。」

「大切なのは、楽器がうまいとか、テクニック面での才能にめぐまれているとかいったことではなく、音楽に向かう姿勢なんだ。」

「音を聴くことだよ。演奏することばかり考えていちゃだめだ。・・・・他人の演奏にインスピレーションを受けて、自分がそれまでにやったことのない演奏がしたくなったときに、それが出来るだけのテクニックを身につけることが肝心なんだ」

・・・そして・・・

「私にとっての最大の挑戦というのは常に、どうやってその音楽にふさわしい演奏をするかということなんだ。」

※以上、リットー・ミュージック発売「リズム&ドラム・マガジン ・2008年9月号」の記事を一部引用させていただきました。何卒ご了承下さい。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

今回紹介した「リズム&ドラム・マガジン ・2008年9月号」のスティーブ・ガッド特集はドラマーだけではなく、多くのミュージシャンにも読んで頂きたいです。また、楽器を演奏しない方々にも是非お奨めしたいですネ。

それじゃ。また。

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2008/08/04

<A Sound Lump~Official Bootleg~> 検体番号89

89_2 今回紹介するのは「W.I.N.S(ウィンズ)」の<A Sound Lump~Official Bootleg~>(2008年発表)です。

「え!このアルバムはまだ発売されていないのでは???」
   
※2008年8月12日に発売されました。

はい!その通りです。しかし、訳あって一足先に音源が聴けるチャンスを与えて頂く事が出来まして・・・実は私が尊敬する「和田アキラさん」から今回紹介する<A Sound Lump~Official Bootleg~>の音源を直接頂いたと言う、何とも夢の様な事が起こってしまった訳です!!!!狂喜乱舞してしまいましたよ!・・・そして、私が強引にも「レヴューさせて下さい」と無謀で身の程を知らないお願いをしたところ・・・和田さんから「好きに書いていいよ!」というこれまた有り難いお言葉が・・・本当に恐縮するばかりです。有難う御座います。

そんなこんなで発売前にレヴューしてしまおうと言う、何とも掟破りで我侭な暴挙に及んだ次第です。でも、音楽関連のブログを書いていてこんなに嬉しい事はないですよ・・・本当に貴重な体験をさせて頂きます。

<A Sound Lump~Official Bootleg~>

01.DELUSION AREA
02.EARTH DANCE
03.COOL IN
04.BEAT KIDS
05.SIREN'S VOICE
06.DANCE OF THE HARLEQUIN
07.ALCHEMIC SMILE
08.MOONSTRUCK

<W.I.N.S>和田アキラ(g) 、石黒彰(key)、永井敏己(b)、菅沼孝三(d)

さて、何故に12年も前の貴重な音源が世に出されることとなったのか・・・それは・・・私がここで語るより、その功労者(首謀者)でもあります「石原忍 さん」のブログをご覧下さい。そこにはこの「W.I.N.S(ウィンズ)」の件ばかりか「和田アキラ&山木秀夫 DUO」の件も・・・兎に角凄い方です!ファンは必見かと存じます。

音楽人~音楽レーベル“shiosai”プロデューサーの日記~
http://shiosai.cocolog-nifty.com/ongakujin/2008/04/index.html
http://shiosai.cocolog-nifty.com/ongakujin/2008/08/a_sound_lump.html

ZiZo(有限会社しおさい)
http://www.shiosai.com/

また、HMVのサイトでこの作品を紹介されていますが・・・是も実に的を得たコメントです。紹介させて頂きます。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「90年代、和田アキラ、永井敏己、石黒彰、菅沼孝三というプログレッシブ・ジャズ界のトップ・プレイヤー4人によって結成され、今なお語り継がれる激しい演奏を繰り広げた伝説のバンドW.I.N.S。本作は、メンバーの和田アキラ&永井敏己自らが、残された音源から京都(95年)、名古屋(96年)、東京(96年)における壮絶なライブテイクを厳選した、大発掘リリース。極限まで弾きまくり、叩きまくった圧巻の演奏を!」

以上<HMVレヴュー>より転載させて頂きました。ご了承下さい。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2765821

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

891でも、今回発表されたこのアルバムは是非にも多くの方々に聴いて頂きたいのです。是非!!!

もし、宜しければ以前にレヴューしました、こちらの1stアルバムも併せてご覧下さい。
http://fusion.cocolog-nifty.com/fusionmusic/2005/12/24_d1bc.html

01.DELUSION AREA

W.I.N.Sの1stアルバムにも収録された私のお気に入りの作品です。先のアルバムに収録されたものと比較すると、やはり幾分かゆとりと言うか余裕の様なものを感じますが、基本的には今回のバージョンも最初に聴いた時の鮮烈な印象そのままですネ。
実に難解でリスナーの心を抉る様な鋭角的なそのリズムとサウンドは彼達の独壇場と言ったところです。未だにどう拍子をとっていいのか迷うのですが・・・なんとなくタイトルの「DELUSION」と言う単語の様にまんまと「騙されている」のではないか?と感じる今日この頃です(笑)。兎にも角にもダイナミックかつエモーショナルなサウンドで、尚且つ確かな実力が背景になければ演じきれない楽曲です。この曲をいとも簡単そうに演奏し聴かせてしまうのですから、まさにこのW.I.N.Sの真骨頂といったところでしょうか。また、この作品を根底から支える永井さんの実力に脱帽です。演奏が全然ヨレていないのでこの変拍子でも安心感があって、この種の曲にありがちな不安定さとかが一切ありません。お見事!!!!

02.EARTH DANCE

前曲同様、W.I.N.Sの1stアルバムにも収録された作品です。哀愁を帯びた旋律が印象的なメロディーを和田さんの音像際立つディストーションサウンドで奏でることによって聴く者に生命力といった威厳的の様なものすら感じさせます。この和田さんが取った手法によって、この楽曲が本来持つ肌寒い空気感にも似た美しい旋律に対して、巧妙にそのサウンドに変化を与え俄に色めいたものえと昇華させています。後半のギターソロではそれと対比させるかの様に熱く鮮烈な和田サウンドが力強く響き渡っています。
メロディーとリズムが絶妙に溶け合い、ストイックで叙情的なサウンドに確かな力強さを感じるそのバランス感覚は傑出したものと言えるでしょう。パワフルながら自己抑制された冷静なプレイから創り出された典麗とも言えるそのサウンドにはひたすら感嘆するばかりです。

03.COOL IN

今回、初めてアルバムに収録された新曲(?)です。永井さんの美しく鳴る低域が心地よいフレットレス・ベースから紡ぎ出される感傷的とも言えるナイーブなフレーズが実に印象的なオープニングです。それは宛も夜明け前の澄んだ空気感にも似た情景をリスナーの描かせます。しかし、それも束の間・・・和田さんのツブの粗いディストーション・サウンドによる印象的なメロディーが飛び込んできます。そのパワフルでスケールの大きなプレイが実に刺激的に響き渡ります。それとは対照的に後半のソロは一変して独特の浮遊感を漂わせたこの曲の美しさを損なう事の無い精悍で流麗なフレーズを注ぎ込んでいます。
また、菅沼さんのシンプルながらも瞬発力が高く繊細なプレイを披露していますが、それは自信に満ちて、このエキセントリックなサウンドに安心感を与えてくれますね。また、石黒さんのウィンド・シンセを模したサウンドによるソロが美しく響き、しなやかで聡明な世界をこの楽曲に築き上げています。
この一曲は、光と影または静と動を感じさせ、それはまるでW.I.N.Sのメンバーそれぞれがこの作品をモチーフとしてオプティカル・アートを繰り広げているかの様ですらあります。そして何より特筆すべきは総合的に調和のとれた非常に美麗な作品として存在していると言うことです。

04.BEAT KIDS

菅沼孝三さんの作品らしい何処か楽天的で躍動感あふれる基本となるメロディーを、伸びやかで透明感溢れる永井さんのベースと、スティール・パンのサウンドを微かに含んだ独特の石黒さんのシンセサウンドで、そして和田さんのスプレッド感が心地良い明るいオーバードライブ・サウンドによって奏でてます。そして、各々の適材適所とも言えるサウンド・メイキングがこのメロディー自体が持っている魅力を充分に引出している最大の要因ですね。
そして、ソロは一転し、この明るいメロディーをモチーフとしてメンバーそれぞれが独自の解釈によって発展させた独特のインプロヴィゼーションが最も傾聴すべき点です。自由度を高くして、ミュージシャン各々が楽曲に対して如何にアプローチするのか・・・そんな試金石とも言える一曲かと存じます。兎にも角にも、メンバー全員の熱いプレイの応酬を充分ご堪能下さい。
余談ですが、この作品は、1997年に発表された菅沼さんが所属するFRAGILE(フラジャイル)の1st、そして2001年に発表されたソロアルバム「KOZO」にも収録されています。このアルバムに収録されたものは全て1995年から1996年に収録されたものですから、もしかするとこのW.I.N.Sでの演奏が初出という事になるのでしょうか・・・?

05.SIREN'S VOICE

深さと陰りを感じるそのナイーブなサウンドから創り出される空間に身を委ねていると、何処かあの黄昏時の愁いにも似た風景を呼び覚まさせます。ストイックでもの悲しい旋律はまるで時間が静かにゆっくりと流れて徐々に闇夜に変わっていくかの如き・・・そんな深い憂愁を見事に表現しています。美しい情感を醸し出したまさに叙情的とも言えるフレーズが深く胸に残ります。
そして、それを更に印象深くしている和田さんのウェット感が魅力的な泣きのギターは流石の一言!!!艶やかなサスティーンのディストーション・サウンドから放たれた溢れる歌心が心に染み入る演奏とフレーズは絶品ですね。楽曲を愛惜するかの様なそのプレイは、この楽曲を理解しきっていなければ演じきれないと言うほどに曲にマッチしています。素晴らしいギタリストです!!!
また、この曲の作曲者でもある永井さんの音の輪郭がはっきりと浮出てた美しい音色のフレットレス・ベースがよく歌っています。ボトムとメロディーを自然に行き来するところはバンドとしてアンサンブルをよく理解した本来こうあるべき理想的ベーシストであると言えます。本当に玄人好みの素晴らしいベーシストですね。
W.I.N.Sの楽曲群の中に有っては決して自己主張の強いサウンドを持った作品では無いかも知れませんが、聴き終えた後、心地良い余韻を充分に楽しめるとともに、彼たちの美的感覚を強烈に誇示した素晴らしい一曲です。

06.DANCE OF THE HARLEQUIN

でました!でました!やはりこの曲がですよ!!!!「W.I.N.S(ウィンズ)」を代表する名曲ですネ。高速ユニゾンで難解な音の洪水は圧倒的な迫力でリスナーを飲み込んで行きます。その瞬発性の高いスピード感溢れるプレイは絶句!
また、和田さんと永井さんそして石黒さんの誰にも真似できない個性的で驚異的なソロも実に刺激的で傑出したものと言えるでしょう。そして何より、フリーでフレキシブルと表現したい菅沼さんのエキセントリックなドラミングがあるからこそ、この作品をここまで興起させていると信じて疑いません。この曲は幾ら文章で説明しようと思っても出来ません。やはり直に聴いて頂くしか有りません。
とにかく演奏がハード、アレンジがハード、楽曲がハード、アドリブがハード、です。それをギミックなしでライブ盤として発表するのですから尚更「超ハード」ですよ。類い希な名演とはまさにこの事を言うのでしょうね!
このバンドの実力と方向性を示す重要な曲です。彼達に与えられた空間を自由自在に操り創り出された魔法の様なサウンドを是非にもご堪能下さい。勿論、高度な演奏技術を聴くのも楽しみのひとつです。
因みに、この曲・・・いわき市にある「サウンドハウス・ブリティッシュ」で催された「和田アキラさん、永井敏己さん、小森啓資さん」によるライブでなんとPA無しの生音でダイレクトに聴きました。それもキーボードレスの3ピースで・・・やはり凄いの一言!!!!プロはどんな状況でも自分たちのサウンドとプレイを確実に披露出来るのだと実感した次第です。恐ろしい事です(汗)。

07.ALCHEMIC SMILE

実にブルース然としたナンバーです。W.I.N.Sのサウンド・カラーから考えると少しばかり異質な印象を受けますが・・・しかしながら、百戦錬磨の凄腕ミュージシャンが繰り広げるコンテンポラリー・ハイパー・ブルース(?)とも呼べる作品に仕上がっています。コード進行もトラディショナルで典型的なモノから徐々にテンションを取り入れたりと、一筋縄では行かずひねくれまくっています(笑)。
また和田さんのブルース・フィーリングも実に素晴らしく、テクニカルな技巧派ギタリストと言う先入観を払拭するには有り余る作品でもあります。しかしながら1970年代初期のロックをルーツに持つ和田さんですから、こう言ったプレイも当然の姿と言えば当然・・・と言えるのではないでしょうか?ただ、和田さんは一般的にこう言ったブルース・フレーバ溢れるナンバーが音源として残されている事自体あまり無く、ある意味で貴重なサンプルともいえますね。でも、ギタリストならば誰しもが直接的・間接的問わずブルースの影響を受けている筈ですし、同様に和田さん自身の内面から滲み出るブルース・フィーリングはやはり魅力的に響きます。パワフルで音圧のあるサウンドから放たれる激しさと野性味溢れる力強さを完璧にコントロールした和田さんの洗練されたブルース・ギターのサウンドが心に響きます。
この「A Sound Lump」という作品群の中においては地味かも知れませんが、聴けば聴くほど味が出る作品です。そして何よりもブルース・ナンバーらしいセッション的な雰囲気を味わえるのもライブ盤ならではですね。
因みに、この「ALCHEMIC SMILE」は1998年に発表された「ヴィンテージ・ギター・ファイル Vol.01」にも収録されています。こちらも必聴かと存じます。

08.MOONSTRUCK

ミドルテンポで引きずるような重さを持った重量感溢れるベースとドラムの絶妙コンビネーションが生み出す独特のグルーヴが実に印象的なイントロですが、是がこの楽曲の骨格と個性になっています。微妙なアーチキュレーションによって重た過ぎず尚且つ泥臭過ぎずといった、この曲に対してのリズムアプローチとプレイヤーとしての卓越したセンシビリティーに並々ならぬ才能を痛感させられます。そして何より、楽曲をむやみに複雑化させないで、その曲の本質を聴かせる術を心得ている永井さんと菅沼さんが創り出すこの粘度が高くグルーヴィーなリズムだからこそ、ソリストの表現力と熱さがより一層に明確化されるのでしょうね。
そんなハイアヴィリティーなリズム隊をバックに繰り広げられる石黒さんと和田さんの傍若無人とも言える心の趣くままに自己を投影したかのような力強いソロに圧倒されるのでした。特に和田さんの天衣無縫ともいえるソロは凄まじいの一言!!!自己の感性を直接描写したかの如きサウンドは聴く者の心を激しく揺さぶります。感情の起伏の激しさをダイレクトに表現した生々しい感情のバイヴレーションを感じ取ってください。和田さんファンは必聴のプレイです。

☆☆☆ ここが私的FUSION(フュージョン) ☆☆☆

私のブログは「FUSION(フュージョン)」を主体としたブログですが・・・今回紹介したこの<A Sound Lump~Official Bootleg~>は様々なジャンルと言った壁を越境したそのサウンドと唯一無比な存在感を誇示したアルバムです。「W.I.N.S(ウィンズ)」・・・FUSIONと言う範疇には到底収めきれない超越的な存在です。この強力なメンバーが創り出すサウンドは空前絶後の一言。これは決して誇張などではないと断言致します。

この「W.I.N.S(ウィンズ)」というグループが創り出すそのサウンドは、ジャズの持つ自由さとインテリジェンス、ロックの熱さとパワー、プログレッシブ・ロックの持つ前衛的でモノマニー(不適切な表現かもしれませんが御許し下さい)とも言える特異性を併せ持ち、そして夫々の楽曲が巧みなフレーズとリズムの組立てによるアーキテクトとも言える美的感覚を感じます。それらが実に見事に融合されて「W.I.N.Sサウンド」として昇華されています。そしてそれを彼達に与えられた「ライブ」と言う空間を自由自在に操り、独自の確立された純然たるW.I.N.Sサウンドとして存在させています。また、コマーシャリズムを極力排除した音作りに対しても実にミュージシャンとしての拘りの様な面をも伺い知れます。

和田アキラさん、石黒彰さん、永井敏己さん、菅沼孝三さん、この4人が織り成すエモーショナルだが決して理性を失う事の無いダイナミックなインプロヴィゼーションの応酬はやはり圧巻です。お互いのサウンドに敬意を払いながらも確固たる自己主張を失わず自らの存在感を誇示しています。そして、全ての作品に共通して見て取れるパワフルながらも自己抑制された知的で冷静なプレイを聴くにつれ、出てくる音全てに全神経を集中させる職人的気質を実感します。そこから導き出された答えの1つとして、インプロビゼーション、インタープレイ、コラボレーションとは一人で勝手に演る物ではなく、一緒に演奏する他のミュージシャンに触発されて創られるものなのだと強烈に思い知らされます。そしてそれは各々自分の音楽で対話出来るほんの一握りの人(ミュージシャン)にのみ許される事なのだと痛感するのでした。

このバンドの魅力でもあるテクニカルでパワフルでリアリスティックなサウンドはリスナーを圧倒し物凄い迫力で向かって来ます。それだけにリスナーにも緊張感を強いられるサウンドだと言えるでしょう。しかし、この演奏技術の高さが創り出す余裕と言ったものが楽曲本来の持つ美しさを充分に引き出し、尚且つメンバーの類まれな表現力によって一曲一曲に確かなヴィジョンが描かれリスナーに深い感銘を与えることでしょう。

彼達の創り出すサウンドはマニアックな異端性と複雑で難解な曲が多い為か、その世界に足を踏み入れる事は難しいかもしれません。しかし一度彼達の音楽に真正面に向かい合ってみて下さい。きっと新しい何かが見えてくると信じています。

掛け値なしの名演が堪能できる名盤です。12年と言う時を隔てた今この演奏とサウンドをライヴ盤として体感できる事は幸福である!と断言します。

☆☆☆ 以上が私的FUSION(フュージョン) ☆☆☆

追伸:この度は和田アキラ様には並々ならぬ御配慮を頂きまして感謝するばかりです。最後になりましたが心より御礼申し上げます。

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2008/07/25

<W.I.N.S> A Sound Lump~Official Bootleg~

今回も新譜情報をお届け致します。

以前、私のブログでもアルバム・レヴーさせて頂いた<W.I.N.S(ウインズ)>新作となるライブ・アルバムが2008年08月12日発売されます。

<W.I.N.S> 「 A Sound Lump -Official Bootleg-」

詳しくはこちらをご覧下さい
      ↓
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2765821

http://www.netlaputa.ne.jp/~toshimi/information.html

W.I.N.S(ウインズ)とは・・・和田アキラさん 、石黒彰 さん、永井敏己さん、菅沼孝三さんからなる「ジャズとフュージョンを掛け合わせロック色を強調したハードなプログレッシブ・ジャズ・ロック」を身上とする日本では類まれなユニットですが・・・音源として世に送り出されたのは1995年に発表「WINS(ウインズ)」というライブ盤一枚だけでした。

しかし・・・あれから13年の時を越えて、今ここに再び新たなW.I.N.Sのサウンドが・・・・。またもや彼たちのライブ空間に無理矢理引きずり込まれてしまう、臨場感溢れるライブ盤の名作になる事は必至かと存じます。是を機会に、フュージョンファンだけじゃなく、ロックファンにも是非聴いていただきたいです。

実は、今回のアルバムが発表される事は、去る2008年4月26日にいわき市にある「サウンドハウス・ブリティッシュ」で催された「和田アキラさん、永井敏己さん、小森啓資さん」によるライブを拝見し、永井敏己さんから「WINS」のアルバムにサインを頂いた時に「発掘されたWINSのライブ音源が8月頃に発表されるよ」と教えて頂きました。青天の霹靂とはまさにこの事!!!!密かに続編を期待していた私としては本当に嬉しいお言葉でした(嬉々)

その永井敏己さんが自らのHPで今回のアルバムについて以下の様にコメントされています。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

およそ12年前ぐらいに一発録音していたライヴ音源を、そのままリリースするという、なかなか恐ろしい企画が実現したのである。しかし、このバンドは本当にライヴ・バンドなんだという印象を僕も改めて実感した訳で、その内容は凄まじいものがあると言える。迫り来る音の塊りを、是非チェックしてみて欲しい。

<Toshimi Nagai's Official Homepage ~ Harlequin's Island~>

http://www.netlaputa.ne.jp/%7Etoshimi/index.html

以上、永井敏己さんのHPより転載させて頂きました。何卒ご了承下さい。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

永井さんの興奮と熱意がダイレクトに伝わってくるコメントですネ。リスナーに対してもプレイヤー自身に対しても挑戦的で刺激的なサウンドが繰り広げられるアルバムであることは間違いないでしょう。是を機会にツアーなどもファンとしては期待するところであります。

心して発売日を待ちましょう!

それじゃ。また。

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2008/07/10

「Universal Music 2008」の凄い中身

以前、 「ユニバーサル インターナショナル」 から発売予定のアルバムを幾つか紹介しましたが・・・同じ「ユニバーサル インターナショナル」 から先に紹介したアルバムに加えて、またまた凄い作品群が一挙発売となるようです。

「Universal Music 2008」と銘打って、新旧そしてベスト盤を取り揃えての「フュージョン・クロスオーバー ファン」にとってはまさに熱涙にむせぶ・・・そんな企画です。

さて気になるその作品群は・・・

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

Beyond The Earthbound /Exhivision

Someone Loves You /久米大作

Homecoming: Vol.3 /Prism

Triangle Session 深町純  / Brecker Brothers

Tokyo Fusion Night /Various 

Little Horseman /是方博邦

Fish Dance /是方博邦

Crossover Paradise: Japanese Edition /Various

Crossover Paradise: 洋楽編 /Various

ゴールデン☆ベスト -21st Century Edition /Prism

ゴールデン☆ベスト 深町純 /深町純

ゴールデン☆ベスト 難波弘之works /難波弘之

詳しくはこちらをご覧ください
 ↓
http://www.hmv.co.jp/fl/5/146/11/

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

しかし、本当に信じられないアルバムが次々と・・・兎にも角にも嬉しい限りです。
これを機会に、ジャパニーズ・フュージョン・クロスオーバーのルーツを感じさせる地に足のついた重要な作品をご堪能下さい。そして、興奮と熱意がダイレクトに伝わってくる現在進行形の作品も必聴です。

私ですか・・・勿論、幾つか予約させて頂きましたscissors・・・

それじゃ。また。

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2008/06/03

PRISM Autumn Flavor 2008 tour 決定!

前回、プリズムの新譜「PRISM Homecoming 2008 DVD」と「PRISM ゴールデン☆ベスト -21st Century Edition」を紹介させてい頂きましたが ・・・なんと!更なる嬉しい情報が飛び込んできました、それは・・・・ 

PRISM "Autumn Flavor 2008 tour"

と題して主要都市5ケ所でのツアーが決定しました!!!

和田アキラ(G)木村万作(D)岡田治郎(B)
<ゲスト>
森園勝敏(G)久米大作(Key)

8月14日(木)名古屋ボトムライン 
8月15日(金)岡山デスペラード
8月16日(土)神戸チキンジョージ
8月17日(日)京都ラグ
8月28日(木)東京 渋谷BOXX

Prism20088_4

<PRISM デビュー30周年記念ライブ![HOMECOMING 2007]>あれからから一年、そして目黒ブルースアレイで催されたライブ<「HOMECOMING 2008」>から半年・・・あの興奮と感動が名古屋、岡山、神戸、京都、そして東京で "Autumn Flavor 2008 tour"となって再び蘇ります。
一段と研ぎ澄まされた躍動感溢れるプリズム・サウンドと、卓越したミュージシャンが織成す熟練の味わいを直に体感して下さい。

"Autumn Flavor 2008 tour" のライヴ会場、及び詳細を列記しましたので、お問い合わせの際は以下を参照して下さい。

8月14日(木)
名古屋ボトムライン
OPEN 18:30 START 19:30
前売り4500円 当日5000円 (各ドリンク代別)
チケットぴあ【Pコード:294−332】
ローソン【Lコード:47709】
チケット発売日6月7日
愛知県名古屋市千種区今池4−7−11
TEL 052-731-1240
http://www.bottomline.co.jp/

8月15日(金)
岡山デスペラード
OPEN 18:00 START 19:00
前売り4500円 当日5000円 (各ドリンク代別)
岡山県岡山市表町3丁目11−105
TEL 086-225-5044
http://www.desperado-okayama.com/index.html

8月16日(土)
神戸チキンジョージ
OPEN 18:00 START 19:00
前売り4500円 当日5000円 (各ドリンク代別)
チケットぴあ【Pコード:294-238】 ローソン【Lコード:55709】
兵庫県神戸市中央区下山手通2−17−2−B1
TEL 078-332-0146
http://www.chicken-george.co.jp/index.html

8月17日(日)
京都ラグ
OPEN 18:00 START 19:00
前売り4500円 当日5000円 (各ドリンク代別)
京都府京都市中京区木屋町通三条上ル 京都エンパイヤビル5F
TEL  075-241-0446
http://www.ragnet.co.jp/index.html

8月28日(木)
東京 渋谷BOXX
OPEN 18:00 START 19:00
前売り5000円 当日5500円 (各ドリンク代別)
東京都渋谷区神南2−1−1
TEL  03-5790-7011
http://www.shibuyaboxx.com/index.php
チケット発売日6月21日
電子チケットぴあ 0570-02-9999 【Pコード:293-887】 http://pia.jp
ローソンチケット  0570-084-003 【Lコード:77430】
イープラス(e+)  eplus.co.jp 
問い合わせ:チッタワークス03-5456-4888

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2008/05/25

プリズム、難波弘之さん、深町純さんの新譜について

遅れ馳せながら・・・ですが・・・

プリズムの新譜が2008年07月23日に2作品同時に発売されます

私のサイド・バーで以前より紹介させて頂いておりましたが・・・じつは、もう少し早く本編にて紹介しようと思っていたのですが・・・何故か収録曲等の詳細が今ひとつ不明でして、よって少々静観していました・・・が、やはり今ひとつ情報不足を否めません。そんな訳で痺れを切らして(笑)改めて紹介させて頂きます。しかし・・・調べていたら意外な事実が・・・

「PRISM Homecoming 2008 DVD」 2008年07月23日発売 
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2732952

今年2008年2月9日に目黒ブルースアレイで催されたライブ「Homecoming 2008」の模様が遂にDVDとして発表されます。このライブ、プリズムのメンバー「和田アキラさん、木村万作さん、岡田治郎さん」に加え、ゲスト陣も渡辺建さん、森園勝敏さん、久米大作さんの初代メンバーと、深町純さんが参加された貴重なサウンドと映像がDVDに刻まれています。正直、私もこのライブを見ようと予定しておりましたが、様々な理由により見る事が出来ませんでした(涙)。そんな訳で、私的にも本当に今回のDVD発売は嬉しい限りです。情報によりますと、新旧取り混ぜた実にバラエティーに富んだ選曲になっているようですネ。特に、殆どライブで演奏された事が無いという「Take off」なども演奏されたようですし、深町さんのオリジナルも2曲演奏されたようです。期待に胸膨らみます。今から発売が待ち遠しいですネ。因みに、演奏された全ての曲が収録されるかは・・・今のところ分かりません(汗)    

収録曲 
01.Aqua Bondi 
02.Daybreak Confusion 
03.Archimedes Depression 
04.Wind 
05.Daydream 
06.Dance Of Paranoia Opus 2 
07.Departure In The Dark 
08.Farewell 
09.Karma 
10.Take Off 
11.絆 
12.Angry 
13.Unforgetable   

さて、もう一枚が・・・こちら

「PRISM ゴールデン☆ベスト -21st Century Edition」 2008年07月23日発売
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2733140

PRISMゴールデン☆ベストといって思い出すのは2004年06に発売された初期の名曲を収録したアルバムですが、今回は装いも新たに21st Century Editionと題して「貴重なインディーズ音源、DVDからの初CD化を含めた新ベスト盤・・・(HMVより抜粋)」となっていますが・・・問題の収録曲は全く持って不明・・・発売されるまで「開けてビックリ玉手箱」状態で、ファン心理をくすぐりそれはそれでまた一興かと存じます。(詳細が分かり次第に紹介させて頂きます)

収録曲
01.Beneath The Sea 
02.Kama 
03.Aqua Bondi 
04.Vita Stillness 
05.Sunrise Cruise 
06.Cycles Of Life 
07.Gaia 
08.Suspencible The Fourth 
09.元寇 
10.絆~Affection~
11.Love Me (2004 Live DVD リミックス) 

※※※※※※※※※※※※※※※※

さて、今回紹介したアルバムの「HMV レビュー 」を読んで気になったのは「3週連続でリリースの邦楽フュージョンシリーズ・・・」と言う件です。“邦楽フュージョンシリーズ”・・・ですか!是はチョッと見過ごせませんネ。
といったわけで調べました。その結果、今回の 「PRISM ゴールデン☆ベスト -21st Century Edition」 も含めて、凄いアルバムが発表されるでは有りませんか!!!!私が知り得たのは以下3枚です。

「Crossover Paradise: Japanese Edition」 2008年07月30日発売
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2733186

邦楽フュージョンシリーズ第2弾・・・これまた詳細不明ですが、何やら夏をイメージさせる楽曲群が収録されているとかいないとか・・・気になるトコロです。
そう言えば、今回紹介したアルバムのレーベルは「ユニバーサル」ですが、ユニバーサルで「Paradise」と言うタイトルとなれば・・・私のブログでの「本日?の一枚」で紹介したこんなアルバムが浮かんできます。宜しかったらご覧下さい。
Fusion Paradise skyblue selection
Fusion Paradise Orange Selection

「ゴールデン☆ベスト 難波弘之 WORKS」 2008年07月23日発売
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2733139

私のブログでも「野獣王国」、「うるさくてゴメンねBAND(うるゴメ)」」「ExhiVision」など度々名前が出てくる難波弘之さんですが、正直なところ、難波さんの参加作品は結構な数を聴いていますが、いざソロ作となると一枚も所有していない私です(汗)。ですから、今回のベスト盤を入門編として勉強させて頂きます。情報によると未発表のライブ音源や初CD化される曲も収録されるようです。難波さんのファンにとっては必須アイテムとなりそうなアルバムですネ。

そして、今回私が一番興味をそそられるアルバムがこれです!

「ゴールデン☆ベスト 深町純」 2008年07月23日発売
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2733141

もはや説明不要!日本のフュージョン・シーンに大きな足跡を残す重鎮、深町純さんのベスト盤です。過去に「New York Allstars LIVE」や「オン・ザー・ムーブ」など多くの名盤を発表されてきましたが・・・今回のベスト盤は過去にキティから発表した「Spiral Steps(スパイラル・ステップ」、「Triangle Session (トライアングル・セッション)」、「The Sea Of Dirac(ディラックの海)」、「Evening Star(イヴニング・スター)」からチョイスされた凄いアルバムになりそうです。なにしろ、先に記したこれ等のアルバムは1976から1977年に発表され、日本のクロス・オーバー=FUSIONの幕開けとも言える時代の熱い演奏が真空パックされた貴重な作品にも係わらず、現在は入手困難です。そんななか、今回の「ゴールデン☆ベスト 深町純」にその名演が再現されるのかと思うと・・・興奮するばかりです!この一枚に若き日の村上”ポンタ”秀一さん、大村 憲司さん、渡辺 香津美さん、高水健司さん、岡沢章さん、スティーブ・ガッド、アンソニー・ジャクソン、ブレッカー・ブラザース・・・などの素晴らしいサウンドが蘇るのです。心して拝聴させて頂きます。

以上、「ユニバーサル インターナショナル」 から発売予定のアルバムをご紹介しました。新しい情報が御座いましたら、コメントにてフォロー頂けると幸いです。皆様の暖かいご支援の程、宜しくお願い致します。

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2008/05/18

<A PATH THROUGH HAZE(宇宙の空間)> 検体番号88

88_2 今回解析するのは「水谷公生(みずたに きみお)」の<A PATH THROUGH HAZE(宇宙の空間)>(1971年発表)です。

ここに何の変哲も無い直径12センチの有機高分子化合物・ポリカーボネイトで出来た一枚の物体がある。それをCDプレイヤーにセットしスタートボタンを押す。程無くしてスピーカーから静かに・・・そして確実に1971年の「奇跡」が空間に漂いはじめる。

01. A PATH THROUGH HAZE
02. SAIL IN THE SKY
03. TURNING POINT
04. TELL ME WHAT YOU SAW
05. ONE FOR JANIS
06. SABBATH DAY'S SABLE
07. A BOTTLE OF CODEINE
08. WAY OUT


水谷公生(e-g, folk-g) 寺川正興(b) 猪俣猛(d) 佐藤允彦(h-org, pf, moog-Syn) 鈴木宏昌(e-pf) 武部秀明(b)  伊集加代子(vo) 外山ストリングス・カルテット 江藤ウッド・カルテット
※ジャケット裏面には柳田ヒロさんがクレジットされていませんが、中写真にははっきりと柳田ヒロ(h-org)と記されています。

水谷公生さんは1960年より本格的な音楽活動を始め、現在もギタリスト、アレンジャー、プロデューサー等、第一線で活躍されている御仁であります。

詳しくはこちらのインタヴュー記事を参照して下さい。

http://www.moment.gr.jp/26/interview.html

さて、私が水谷公生さんを知ったのは、「風」というニュー・ミュージック系のグループが1977年に発表した「海風」というアルバムが最初でした。そのアルバムのタイトルナンバーの「海風」で8小節と短いながらも実に印象的なギター・ソロを披露していました。そのプレイが水谷公生さんのモノだということを後ほど知る事になるのです。それから、南こうせつさんの「ねがい」に収録された「今日は雨」、ヒロスケさんの「深夜営業午前2時」や浜田省吾さんの「愛の世代の前に」、村下孝蔵さんの「初恋」・・・そして以前紹介したNEW YORK」の「ニューヨーク・サブウェイ」など等、私が若かりし頃聴いたお気に入りの音楽の多くに彼の名前を見つけては驚いた事を記憶しています。しかし・・・そんな多くの作品に名前を刻み、尚且つ長い芸歴にも係わらずソロ・アルバムが今回紹介する<A PATH THROUGH HAZE(宇宙の空間)>だけだったりします。そういった観点からも実に貴重な音源と言えますね。

また、水谷さんばかりに気を取られてしまいますが、参加ミュージシャンの素晴らしい事!!!今や押しも押されぬ大御所が名を連ねていますネ。残念ながら武部秀明さんと鈴木宏昌(コルゲン)さんは他界なされてしまいました。本当に残念です。

01. A PATH THROUGH HAZE

ハモンド・オルガンとベースが静に空間を漂い、ミニ・ムーグのスペーシーなサウンドを縫う様に、円やかで豊潤な中音域のギターサウンドがやさしく響き渡ります。しかし、程なくしてアクの強い無骨なディストーションサウンドの鬼気迫るパワー・コードがその静寂を打ち破るかの様に鋭く切り込み、そこから先は激しさと野性味溢れる力強さ漲るサウンドに変化して行きます。それは「静と動」其々が確固に存在し、そして見事に調和する事によって圧倒的な存在感を放っています。一曲目にして、このアルバムの方向性を示す道標ともいえる作品です。

02. SAIL IN THE SKY

哀愁漂うサウンド・・・それはまるで遠い昔に何処かで聴いた様な・・・そんな記憶の彼方から語りかけて来る様な・・・しかし、それも束の間、けたたましいファズ・トーンのダーティーな歪みによってその微かな記憶も打ち消されてしまいます。
鈴木宏昌さんが奏でるエレピの煌びやかな中にも少し肌寒い空気感が漂う澄んだサウンドと、それと対照的にザラついて粒が粗い歪みワイルドなサウンドによってどこまでも内省的に綴られる水谷さんの鬼気迫るスリリングなプレイの対比が実に独自の世界観を創り上げています。それはまるで「光と影」様に明瞭で決して交じり合う事の無いながらも、実に不思議なバランス感覚を持ったサウンドとして存在しています。

03. TURNING POINT

どこか牧歌的でほのぼのとした一曲ですね。優しいメロディーラインはやはり心地良いの一言です。束縛から解放され自由気侭にくつろいだ雰囲気が伝わってきます。先の2曲の後だけにそう思うのでしょうか(笑)。しかし、そんな中にもやはり水谷さんの腰があるザラついたギターサウンドによって、時に繊細にく時に荒々しく彼独特のフレーズを聴かせてくれるます。
この一曲には水谷さんの持つ野性味溢れる力強さと、ナイーブとも言える洗練された美しさをが共存しています。

04. TELL ME WHAT YOU SAW

イントロの重く引き摺るようなワイルドでヘヴィーなユニゾン・フレーズが実に印象的です。しかし・・・その定石とも言える様式を打ち破るかの如く、突如として現れるフリージャズの手法をサイケデリックなサウンドで表現した巨大なエナルギーに圧倒されるのでした。この傍若無人とも言える心の趣くままに自己を投影した前衛的でアグレッシブなサウンドの洪水は圧巻!!!!特に水谷さんと佐藤允彦さんの鬼気迫る非論理的で無軌道なアヴァンギャルドとも言えるインタープレイの応酬は絶句!!!また、地の底からの咆哮にも似たファズ・サウンドのベース、そして悶え苦しむ様子を表現したかの様な猪俣猛さんのドラム・・・この曲が持つ複雑怪奇で狂気的とも言える臨場感は私にとってまさにネオフォビアそのものです。兎にも角にも、異様な程に生々し鋭利なサウンドのよる凄まじい演奏が繰り広げられています。

05. ONE FOR JANIS

ジミー・ヘンドリックスとクラプトンが憑依したかの様な、まさにロック・スピリット全開の水谷さんのギターが炸裂しています。生々しい感情のバイヴレーションが圧倒的な存在感となって迫って来ます。攻撃性を全面に押し出したそのサウンドは熱いリズム隊によって力強くまとめられています。この当時(1971年)に是だけダイナミックで熱いギターを響かせていたとは!!!!今更ながらにしてただただ驚くばかりです。サイケデリック感覚を感じさせる一曲ですが・・・この曲自体が持つパワーはやはり一度直に体験して頂きたいですね。
因みに、タイトルの「ONE FOR JANIS」とは・・・1970年に他界した”ジャニス・ジョップリンの為に”・・・と言う事なのでしょうか???

06. SABBATH DAY'S SABLE

ゆっくりと流れ、そして哀愁が心に留まるブルージーでナイーブなサウンドは切なさと言うよりも・・・悲しみといったものを感じます。そして、そこに荘厳な雰囲気を漂わすストリングスによってノーブルさと言ったものが加味され、それらが調和のとれた非常に美麗な作品に仕上がっています。時に荒々しく、時に繊細なフレーズを聴かせてくれる水谷さんのギターをそっと包含する佐藤允彦さんのピアノに彼の美的センスを充分に堪能できますね。

07. A BOTTLE OF CODEINE

ディープでハードなリズム隊の上に、ハードロックの伝統的スタイルを継承しつつも水谷さん独自の世界観から創造されたギター・サウンドとプレイがは実に魅力的です。その自信に満ちたエキサイティングでエキセントリックなロック魂溢れる熱く襲いかかるようなサウンドはただただ聴き惚れるばかりです。リスナーをも自然と熱くさせてくれるそのリアリティーを存分にご堪能下さい。

08. WAY OUT

実に神秘的な雰囲気を漂わす・・・それは、霧が立ち込める深い緑の森をさ迷い歩く様な・・・そんな幻想的な風景も浮かんできます。しかし、そんな幻惑するかの如きサウンドなのに何処か懐かしさを感じさせる・・・そんな妙なる既視感(デジャヴ)が神秘的な美しさをより一層ひき立てています。それも全てスキャットで参加されている伊集加代子さんの存在感によるものに他なりません。彼女の澄んだ空気感をイメージさせるナイーブで情感豊かな声がこの曲の持つ退廃的な世界観に実に清楚で慎ましい美しさを加味しています。そしてその全てが併さることによって瞑想的でミステリアスな独自の空間を見事に創り上げています。

☆☆☆ ここが私的FUSION(フュージョン) ☆☆☆

このアルバムが発表された1971年(昭和46年)とは・・・・日本万国博覧(大阪万博)が開幕、よど号ハイジャック事件、三島由紀夫の割腹自殺、沖縄返還協定の調印・・・そして、音楽界に目を向けると・・・小柳ルミ子、南沙織、天地真理がデヴューし、尾崎紀世彦が歌う「また逢う日まで」がレコード大賞を受賞した、そんな時代でした。
1971年・・・私は当時まだ小学生でした。ですから、今回のアルバムをリアルタイムで聴いた訳では勿論ありません。それどころか、このアルバムを手にしたのは極々最近の事です。しかし、私はこう思うのです・・・1971年に既に是だけ偏執的ともいえる独自の確立された音楽が、しかもこの日本に存在したのか!!!・・・と。

今回のアルバムを比喩するのは実に難しいのですが・・・あえて誤解を覚悟で解りやすく説明すると・・・
ジミー・ヘンドリックスやクリーム(エリック・クラプトン)等、フラワー・ムーヴメントに代表されるサイケデリックなハード・ロックサウンド、そしてキング・クリムゾンやピンク・フロイドがその礎を築いたプログレッシブ・ロック・・・そのエッセンスを吸収し、そこにJAZZのインプロビゼーション中心の手法とスタイルを融合させる事によって導き出されたサウンドは、まさに斬新で彼達独自の世界観から創造された「新生」とも呼べるサウンドに他なりません。「唯一無二」といった言葉がまさにぴったりの作品です。そして最も重要な事は、リスナーを巻き込んでしまうその「迫力と存在感」・・・是にはただただ驚くばかりです。

1971年・・・当時はまだ世界的に見ても音楽ジャンルとして「フュージョン」と言う言葉はおろか、その前身とも言える「クロス・オーバー」すら存在していなかったと認識しています。しかし、ここに存在するサウンドは紛れも無く「クロス・オーバー」の原型そのものであり、今現在聴けば聴く程、このアルバムに刻まれたサウンドに新しい時代の幕開けとも言える息吹の様な生命力を実感します。時代を超えて現在のシーンにも違和感無く浸透できる立体的で奥行きのある空間芸術とも呼べるサウンドを繰り広げています。参加ミュージシャン全員の鋭い感性と比類なき創造力はただ驚くばかりです。そして何より、アルバムの端々から力強さといったものが滲み出ています。

今から37年も前のこのアルバムを語る時、ヒトは「懐古趣味」「古臭い昔の音楽」・・・そう呼ぶのかもしれません。しかし・・・今回のアルバムが持つ類稀なエネルギーやエモーション、そしてダイナミックなスケール・・・それを超えるサウンドが果たして現在にどれだけ存在するのだろうか?・・・そんな疑念を抱いてしまうのです。
このアルバムの達観とも言える先見性と有効性、そして高い感受性によって創り出されたサウンドは現在でも色褪せる事はありません・・・いや、色褪せては決していけない・・・そんな気がします。
このアルバムが1971年に存在した事を「奇跡的」と表現したいです。

最後に・・・今このサウンドと巡り合えた事に心から感謝しています。・・・

☆☆☆ 以上が私的FUSION(フュージョン) ☆☆☆

***1971年のヒット曲*** 戦争を知らない子供たち、翼をください、出発の歌、あの素晴らしい愛をもう一度

それじゃ。また。

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2008/04/24

FUNKY CARAVANとFANTASTIC ARRIVALの再発によせて

Funky_caravanfantastic_arrival 以前に紹介しました、「SPACE CIRCUS(スペースサーカス)」の再発アルバム、「FUNKY CARAVAN(ファンキー・キャラバン)」「FANTASTIC ARRIVAL(ファンタスティック・アライバル)」の2作品がめでたく我が家に届けられました。本当に待ちに待ったアルバムです。何度かCDで再発されていたのですが、遅れ馳せながら・・・といった感じです。

CDを手に出来る機会が何度か有ったにも係わらず、私は今までLPで「FUNKY CARAVAN(ファンキー・キャラバン)」を、そしてカセットから落としたCD-Rで「FANTASTIC ARRIVAL(ファンタスティック・アライバル)」を聴いていたわけですが、届けられた今回のCD、当たり前ですけど「音が良い!!!!」です。LPやカセット音源と比較するのもおかしな話ですが(苦笑)。しかし、それもその筈、今回の再発2作品ともにスペース・サーカスのメンバーでもある岡野ハジメさんと小川宜一さん立会いの下、「マスタリング界の異才」と称された小島 康太郎さんがマスタリングを施し、1978年と1979年のサウンドを現代に蘇らせました。特に楽器各々のバランスが格段に向上され、音質も実にクリアーで分離も良いですネ、しかも、当時の臨場感溢れる生々しさ、それに加えて暖かさや柔らかさ、そんな自然な音像感を失う事無く、見事に新たな息吹を吹き込み繊細な中にも量感豊かなサウンドに構築されています・・・それはあえて「復活」と表現したいですね。

因みにマスタリングを手掛けた小島 康太郎さん・・・「第14回 日本プロ音楽録音賞」で最優秀賞を得るなど、実に輝かしい実績を残しており、また、多くのJ-POP作品を手掛ける素晴らしい作品を世に送り出している方です。正直、私はその作品群については勉強不足で嗜んでいないのが現状ですが、それでも私が持っているアルバムの中で、一十三十一(ヒトミトイ)さんの「TOICOLLE」や飯島真理さんの「BLANCHE」 にその名前を確認する事が出来ます。特に一十三十一さんの作品は良く聴いています。

小島 康太郎さんについてはこちらをご覧下さい。
   ↓
http://www.jvcmusic.co.jp/flair/engineers/214.html

さて、アルバムについてですが、ロック・スピリットを強烈に感じさせる類稀な存在感と、フレキシブルでバラエティー豊かな作品群の中に垣間見れる彼達が影響を受けたであろう様々なサウンドを彼等なりに消化・吸収し、それを確かなテクニックによるハイアビリティーな演奏で創り出されたサウンドは、「スペースサーカス」独自のサウンドとして確固たるオリジナリティーとして存在しています。まさに「唯一無二」といった言葉がまさにぴったりの作品です。
そういった意味からも、やはりジャパニーズ・フュージョンを創り上げて来た一つのバンドとしてその歴史的意義の高いアルバムです。
「FUNKY CARAVAN(ファンキー・キャラバン)」は以前にレヴューしていますので、今度は必ず「FANTASTIC ARRIVAL(ファンタスティック・アライバル)」を取り上げますので・・・こう御期待下さい。

また、今回、嬉しい事に、2枚のアルバム共に、未発表ライヴ音源が各々2曲ずつボーナス・トラックとして収録されています。「ファンキー・キャラバン」には1976年に明治学院大学で録音された「FUNKY CARAVAN」と、「月への旅」(未発表曲?)が、そしてファンタスティック・アライバルには1979年頃に目黒区民センターで収録された「The Dawn Of Aquarius Age」と「Untitled~Pot People」のリハーサルが収められています。本当に素晴らしいプレゼントですネ。裏を返せば、これだけ貴重な音源をCDに収録されたと言う事は、メンバー公認の再発である何よりの証・・・と言う事になるのでしょうネ。

最後に、この2作品のライナーそれぞれに、先日他界したオリジナル・メンバー「佐野行直さん」に対するメッセージが綴られています。引用転載するのに躊躇しましたが、どうしても紹介したく・・・ここに記させて頂きました。ご了承下さい。

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このプロダクションノートを書き終えて数日後、ギターの佐野行直君が突然、他界されたとの悲しい知らせを受けた。体の具合が良くないのは知っていたがついほんの10日ほど前にこの再発の件で電話で話をしたばかりだった。彼はこのメンバー公認再発を楽しみにしていたし、体調がよくなったらまた一緒になんかやろうか?なんて話をしていたのに・・・・・。残念だ。
この2枚の再発を天国のクンさん(僕たちは彼をこう呼んでいた)に捧げます。

<以上、2008年04月23日に再発された「FUNKY CARAVAN(ファンキー・キャラバン)「FANTASTIC ARRIVAL(ファンタスティック・アライバル)」に添付されたライナーより抜粋・引用し掲載させて頂きました。>

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Dedicated to memory of Yukinao ASANO

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«<訃報 「佐野行直さん 逝去」>