L'IMAGE(リマージュ)Japan Tour 2009 in 仙台・・・回想録
このところ本当に忙しい日々が続いています。次から次へと様々な問題が立ちはだかり、それを一つ一つクリアーしていかなければならない毎日が・・・11月になれば更にもっともっと凄い事態に・・・そして12月・・・おっと・・・愚痴になってしまいそうなのでこの辺で・・・
物には旬と言うものが在りますが・・・・今回の記事も9/7から書き始めて本来ならばとっくにUPしなければならないものだったはずが・・・本日は9/26・・・時が経つのは早いですネ・・・しかし・・・あの日(9/7)の記憶だけは鮮明に脳裏に焼きついています・・・つい数時間前のように・・・と、そんな言い訳をしつつ本題へ・・・
先日(9/7)に杜の都は仙台のLIVEハウス「enn」にて催された「L'IMAGE(リマージュ)Japan Tour 2009」のライブを堪能して来ました。
Mike Mainieri(vib) Warren Bernhardt(key) David Spinozza(g) Tony Levin(b,chapman stick) Steve Gadd(d)・・・これだけの超大御所が一同に会して・・・しかも我が東北にやって来るとは!!!是を見逃してなるものか!!!
と言ったわけで、やってきましたライブハウス「enn」さん・・・開場18:30・・・少し早めに到着しましたがもう既に100人近い長蛇の列・・・SOLD OUTとなった事はHPを見て知っていましたが・・・細い路地にこの人だかりは知らない方が見たらチョッと異常な光景かもしれませんネ(笑)。しかも全員が私と同世代の中年(失礼)・・・うん!やはりチョッと異次元空間ですネ(笑)
18:30を少し遅れて開場です。しかし・・・改めてホールの中を見渡すと・・・本当に多くのお客さんがライブハウス「enn」さんに集まりました。ざっと見渡しても200人近い観客で埋め尽くされていました。決して広いとは言えないこの会場を埋め尽くしたファンの熱気と期待は開演が近づくにつれ徐々に高まります。
いよいよメンバーが登場・・・もう是だけで感動!!!!拍手と歓声の渦!!!鳥肌と寒気が・・・ゾクゾクさせられます。リラックスした雰囲気のなかにも毅然とした重厚な威厳を感じさせるその存在感たるや流石に多くの名演を残してきた類稀なるミュージシャンだけが持つ・・・「オーラ」・・・そのものです。しかし、ミュージシャン全員が笑顔を振りまき、トニー・レヴィンに至ってはデジカメを取り出し開場を撮影していました。少し開場が落ち着いたところを見計いMike Mainieriが奏でるヴィヴラフォンの暖かく丸みのあるトーンが開場に漂い流れます。そして徐々に優しく優雅なメロディーが・・・そうあの名曲「Praise」・・・もうそこから一気にL'IMAGEワールドへ突入です。
メンバー各々が持つ技量の高さとセンスの良さには今更ながらに脱帽ですが、其れにも増して何よりもサウンドと戯れるような演奏が実に素晴らしいです。今更にして是だけ熟練されたミュージシャンに弾きまくり、叩きまくり・・・と言ったモノを期待する事は無粋でしょう。無駄なテクニックと言う要素を排し、曲を聴かせる事に心血を注ぐその姿勢は尊敬に値する・・・いや、彼達にしてみたら至極当然の事なのでしょう。各々の楽器が織成す微妙な表現を明瞭に映し出した、そんな空間に身を委ねられた事は感動的ですらあります。
Mike Mainieri円やかなサウンドで淀み無く流れる様なフレーズが素晴らしいですね。一音一音のニュアンスを大切にしているのが伝わってくるそのドラマチックなプレイはまさに至福とも言える時間を与えてくれます。ヴィブラフォンの持つ暖かく丸みのあるスウィートなそのトーンを活かし、実にメロディアスなフレーズを振りまいていました。しかし、インプロヴィゼーションでは一転してジャズ的アプローチをさり気なく感じさせながらこの上なく清らかで流麗なソロを奏でていました。アルバムとはまた違った魅力を夫々の楽曲に刻み込んでいたのには凄いなと改めて思い知らされたのでした。
David Spinozzaのブルージーなサウンドを礎としたそのスタイルから繰り出される時にパワフルで時にソフトな緩急自在で柔軟なプレイは当に「燻し銀」と呼ぶに相応しいものでした。オーソドックスで懐古的サウンドを、コンテンポラリーなサウンドに変える術を持っている数少ないギタリストだと認識しました。また、特筆すべきはその曲が持つ持つ美しさや力強さを損なう事の無いアンサンブルを考え決して突出する事の無いソロ。そしてテレキャスターのブライトで抜けの良いそのサウンド・キャラクターを活かした切れ味鋭いファンキーでタイトなバッキング・・・そしてそれらはリマージュサウンドのクオリティに大きく寄与しています。正直なところ、彼のソロアルバムは一枚しか所有しておらず、彼が参加された幾枚かアルバムとの比較になってしまいますが・・・是だけは断言出来ます。リマージュのギタリストはやはりDavid Spinozzaしか考えられない・・・と!
Tony Levinのスキンヘッドで髭面のその強面な風貌とミスマッチなチョッとおとぼけた(?)仕草は実にキュート(失礼!)そのものでした。しかし演奏中はその全神経をプレイに集中させ巧みにその楽曲の骨格を黙々と築いていました。パワフルで音圧を感じるベース然とした奥行きと厚みの有る演奏が兎に角素晴らしいですネ。そして、同時に決して歌心を忘れる事の無いそのサウンドは、この「L'IMAGE(リマージュ)」というバンドサウンドには必要不可欠であり、本人もその事を意識しているかの様な印象を受けました。また、数曲で使用された、かの有名な「chapman stick」を自由自在に操り繰り出される特異なサウンドとフレーズをしっかりと曲の一部に浸透させていました。改めて瞬発性が高く全天候型のプレイヤーだと認識した次第です。
Steve Gadd・・・もう何もコメントすることは出来ません。私の音楽的礎を築いて頂いた彼が・・・その彼がドラムを叩きそのサウンドを数メートルの近さで体感出来るとは・・・生きてて良かった・・・嬉しい・・・本当に・・・嬉しいです!!!!フュージョン・フュージョンと騒ぎ立てている私ですが・・・・彼の演奏に直に接したのは是が最初です・・・もう感無量!!!!!
近年噂される体力限界説(・・・って60歳過ぎたドラマーにこの噂・・逆にこれって凄い事ですよネ)を吹き飛ばすその老いて尚も力強い演奏がメロディーを際立たせています。ドラムを「叩く」ではなく、本当に純然たるドラムを「奏でて」いました・・・そんな、今更ながらにして当たり前の事を痛感させられ同時にSteve Gaddのドラムを通してリマージュの音楽そのものを心底に堪能出来ました。
リマージュの楽曲どちらかと言うとナイーブでストイックな中に美しい情感が醸し出されたサウンドですが・・・しかし、そんなシンプルな中にもパワフルでワイルドなストレートなナンバーに仕上がっているのはスティーブ・ガッドのドラムから放たれる彼独特のウネリやグルーヴによって産み出される劇的で情感に溢れた表現力や張り詰めたスリリングな緊張感・・・その全てが絶妙に絡み合いながら空間を伝わって迫り来るドラムの音が確固たる躍動感に溢れ立体的に感じられ、そしてそれが全ての楽曲に奥行きと厚みをもたらし類稀なる存在感を与えていました。
そして・・・特に今回の強烈に感じたことはWarren Bernhardtが紡ぎ出すデリケートな響きがこのバンドが持つ優しさを克明に浮彫にしていう事でした。飾らない優しいサウンドには包容力すら感じてしまます。その上品で情感豊かな演奏が魅力的ですね。聴く者の心にその温もりが徐々に広がってゆきます。「絶品」とは当にこの事なのかも知れないと感じた次第です。そしてそれは彼のお人柄そのものだと確信したのですが・・・その理由は後程・・・・
ベテランミュージシャンの余裕・貫禄といったものを充分に感じながらも、老いて尚も彼らの創り出すサウンドには測り知れない「プラスのエネルギー」を感じるのです。しかし、本当に不思議な体験でした・・・高度な演奏技術を聴くのも楽しみのひとつですが、・・・・歌心溢れるプレイから次々と生まれ来る澱みの無い流麗なフレージング・・・そしてそこから伝わり来るふくよかで優美で味わい深い情操豊かなサウンドが心に響きます。そして優しさに満ちた繊細で肌理の細かい演奏とサウンドを克明に堪能することができました。そして何よりも・・・兎にも角にも是だけ楽しいライブは初めてでした!!!!体が勝手に動いてしまうんですよネ。L'IMAGE(リマージュ)というバンドから迸るグルーブ感・・・それはファンキーと言ったものでは無く・・・上手く表現出来ませんが・・・もっと自然な躍動感・・・そう!まさに真のグルーヴがライブハウスの中に溢れた至高の1時間45分でした。
まだまだもっとL'IMAGE(リマージュ)のサウンドに触れていたい・・・そんな余韻をのこしてライブは幕を閉じたのでした。
そんな今回のライブの様子は以下の「Tony Levin's WEBSITE」をご覧下さい。トニー・レヴィンが自分で写した画像が満載です。
http://www.papabear.com/tours/limagesept09/limagesept09_3.htm
最後に、チョッと個人的に残念だったのは・・・私の後ろにいた男性が連合いの女性(多分その方の彼女だと思うのですが)に向かい「ガッド3箇所くらい間違っていたよ。僕にはわかったけどネ。残念だネ~~~」と周りに聴こえるように結構大きな声で話しかけていました。この言葉を聴いた私は何故か急に悲しくなったのでした。確かに音楽の楽しみ方は人それぞれだし価値観も違うでしょう。それに異論を唱えるつもりは有りません。それどころか、私がもしも10年前だったら確実にその方と同じ事を言ったかもしれません。でも・・・是だけ素晴らしいサウンド(音楽)を堪能した直ぐ後にどうしてそんな無粋なコメントが出来るのか・・・多分その方は結構な音楽通かもしれませんね。だからこそ・・・だからこそ涙を振るいガットがその昔コメントしていたこの言葉を貴方に送ります。
「火の中にいるように燃えているとき、正確な場所をヒットしなくてもそれは大した問題じゃない」
「良いグルーヴがあるから、いい気持ちになれるから、一緒にプレイしたい仲間がいるからプレイするんだ。それが全てだよ」
<以上 ドラム・マガジンインタビュー記事より抜粋>
私のこのコメントが如何に高圧的で無礼で尚且つ思い上がったモノなのかは重々に承知しています。しかし、どうして書かずにはいられない心境です。私のブログをご覧の皆様が不愉快になられた事を承知しつつも、この非礼をお詫び致します。(たまにはブログらしく自分の心情を綴ってみるのも必要なのかな?・・・一寸した気まぐれです。もしかすると削除するかも知れません・・・汗)
しかし、それに救いを差し伸べて下さった方がいらっしゃいました。それは・・・ライブ終了 後、物販購入された方にミュージシャン全員のサインを頂けるという通例の企画が催されたのです。ご多分に漏れず私もポスターを一枚チョイスして並びました。メンバー夫々にサインをして頂きメンバー一人一人に「Thank you today I'm glad to see you」と言い、ただただ差し出された手を強く握り返すので精一
杯でした。そんななか、Warren Bernhardtが私に向かい「・・・to my heart.」と確かにそう聴こえました。そしてその時の優しさに満ち溢れた笑顔と暖かい手の温もりは一生忘れる事は無いでしょう。
ライブハウス「enn」の細く短い階段をゆっくり昇りました。まだまだ彼達のサウンドに接していたい・・・そんな想いが
出口までの距離を途轍もなく長く感じさせます。外の新鮮な空気を大きく吸い込み少し背伸びをし気持ちを落ち着かせ人通りの少なくなった路地をゆっくり歩き出し家路に・・・何度か後ろを振り返り今しがた確かに体感した時間を思い出し余情にひたる私がいるのでした。
それじゃ。また。
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