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検体番号12 <DEODATO 2>

12_1  今回解析するのは、EUMIR DEODATO(エウミール・デオダート)の<DEODATO 2>(1973年発表)です。

実は・・・この作品が発表された年、私はまだ小学生でした。よって、リアルタイムでこの作品を聴いていません(当り前ですよね。「デオダート最高!」なんいう小学生いたら・・・)。最初に聴いたのは友人(と言ってもだいぶ年下)のペーパー・クラフト職人から勧められたのがきっかけでした。結構ショックでした。なぜなら、こんな素晴らしいミュージシャンの音楽に接していなかった事と、これを勧めてくれた人が自分より相当若い世代だったと言う事に対してでした。で・・内容は

01.NIGHTS IN WHITE SATIN (Justin Hayward)
02.PAVANE FOR A DEAD PRINCESS  (Maurice Ravel)
03.SKYSCRAPERS (Eumir Deodato)
04.SUPER STRUT (Eumir Deodato)
05.RHAPSODY IN BLUE (George Gershwin)

(key) エウミール・デオダート (g)ジョン・トロペイ (b)スタンリー・クラーク (d)ビリー・コブハム ・・・小さく片隅にヒューバト・ローズの名前があります。・・・

まず、アルバムを聴く前に、これは「1973年の作品なんだ」と肝に銘じて聴いてください。なぜなら・・・全体的に、音がレトロ(笑)です。シンセはアナログシンセ(この時代にあったのかな?)のにおいがぷんぷんします。特にギターの音は「ディストーション」や「オーバー・ドライブ」の歪ではなく「ファズ」そのものです。でも、これが結構「新鮮」です。現代の作られた綺麗なデジタルサウンドに毒された私には特にそう感じます(本来はこうでなければいけないのかな・・・なんて懐古趣味かな?)。また、スタンリー・クラークとビリー・コブハムのリズム隊が、あえて主張を抑えた演奏(存在感は充分あり)をする事で、全体をしっかりまとめている・・・といった感じです。

デオダートは「CTIレーベル」(最近CTIレーベル作品のベスト盤的CDが発売されているようですね)でプレイヤーとしてではなくアレンジャーとして名声を得たようですが、この作品でもガーシュインの「ラブソディー・イン・ブルー」を面白くアレンジしています。前作の「PRELUDE」では「ツァラトゥストラはかく語りき」を同様に、斬新なアレンジを施しています。また、ホーン・セクション(一部ストリングスも)を含めたアレンジも全編にわたり冴え渡っています。多分、クラシックの教育をしっかり受けたはずです。でなければこの様には行かないと思うのですがどうなんでしょう。

さて・・・ここが私的FUSION・・・・

デオダートのアレンジ能力に話を戻すと、クラシックの名曲をJAZZ風にアレンジして好評を得たようですが、私的には、このアルバムではデオダートのオリジナル・ナンバー「SKYSCRAPER」と「SUPER STRUT」に注目したいです。個人的にはある意味「完成されたクラシック音楽」を独自に解釈してアレンジするのも素晴らしいと思います。しかし、デオダートほどの才能があるなら、オリジナルにもっと注目すべきでしょう。先ほど「スタンリー・クラークとビリー・コブハムのリズム隊が主張を抑えた演奏を・・・」と記しましたが、この2曲では別人の様に「彼達らしさ爆発」です(難を言えばドラムスの音、もっと良くならないかな・・忘れてた1973年1973年・・)。アレンジも今となっては普通(でもないか?)ですが、当時は斬新だったはずでしょう。ともかく、素晴らしい才能ですよ。アレンジもプレイも・・・
どうなんでしょう。これをFUSIONと呼んでいいものか、もしかして「クロス・オーバー」とは本当はこんな音楽のことをそう呼ぶのでは・・・?。私の信念を迷わしたデオダートのアレンジ能力と新鮮なレトロ感覚(なんだそれ)、そこが私的FUSION(だんだん壊れてきました、私)

追伸>何度もしつこいようですが、私的にはフュージョンとクロス・オーバーの区別はありませんから・・・念のため。

蛇足情報***1973年のヒット曲*** 赤い風船、そして神戸、他人の関係、恋する夏の日(今回のヒット曲もやっぱり・・・レトロ?)

それじゃ。また。

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コメント

ごめんなさい。デオダートは名前しか知りません。手元にあるキーボードの教則本によると「ツァラトゥストラはかく語りき」っていうのが有名みたいですね。あと、ジャケットの写真は男前ですね。

投稿: major_keys | 2005/10/22 21:51

そうなんですよ。「デオダート」知る人ぞ知る・・みたいな感じです。ブラジル人なのですが、なかなか凄い人の様です。私も音源はCD2枚しかありません。現在研究続行中です。でもマニアのサイト
http://nakahiromi.ld.infoseek.co.jp/page7.htm
を見たら・・・研究中止しそうです。びっくり!

投稿: FUSION | 2005/10/22 22:03

デオダードの名前はよく知っているけど、
音楽は聞いたことないですね。
'73年といえば、僕はサンタナ、イエス、ピンク・フロイドを聞き始めた頃ですね。ジェフ・ベックも同じ頃か、もう少し早いかです。

投稿: | 2005/10/22 23:15

↑名前が入っていませんでした。

投稿: WESING | 2005/10/22 23:17

WESINGさんへ。<デオダードの名前はよく知っているけど、
音楽は聞いたことないですね。>・・・やはりそうですか。私もそうでしたが、WESINGさんでも聴いた事ありませんでしたか。何故なんでしょうね?知人のコレクター連中もそうなんですよ。でも、聴いたら「好き嫌いがはっきり分かれる」タイプの音楽だと思います。オンエアーされるタイプの曲でもないし・・・この辺が理由かもしれませんね。
2枚しかCD所有していない私がコメントするのも変ですけど(笑)

P・S <73年といえば、僕はサンタナ、イエス、ピンク・フロイドを聞き始めた頃ですね。>・・・まさか小学生じゃないでしょうね?

投稿: FUSION | 2005/10/23 12:21

どうもお初です。
24にしてフュージョンを中心に音楽にどっぷりはまっている者です。
貴殿のレヴューを見ていてデオダードに欲情してしまったので、只今聞いています。
Super StrutとRhapsody In Blue、Skyscraperがお気に入りですね。
これを切欠にガーシュウィンのヴァージョンも聞いてみたのですが、デオダードの方がお気に入りです。
というか、シンフォニック・ジャズってこの曲以外に知れ渡っている曲って無いもんですかね?

私もレヴューを書きたくなったのでTBして書いてみます。

投稿: でんた | 2006/01/15 18:58

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