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検体番号16 <OUT&ABOUT>

16今回解析するのは、和田アキラさんの<OUT&ABOUT>(1983年発表)です。

このアルバムはPRISM大好きの私には「待ちに待った」まさに待望の作品でした。予約までしましたから。発売日は1983年8月24日・・だったと思います。LP(CDじゃないですよ )を受取った時の嬉しさは今でも忘れません。なんと言っても彼の「ファースト・ソロアルバム」ですからね。でも意外ですよ。これだけ有名で、当時のフージョンギター小僧のカリスマ的存在の和田さんにとって「ファースト・ソロアルバム」ですからね。このアルバム発表当時、すでにプリズム結成(デビュー)8年位経っているわけですから、ある意味「遅すぎ」というか「満を持して」というか・・・。(翌年には立続けに3枚リリースしてますが・・・なんで?)

A1 Humming Frogs
  2 Up Above
  3 Banana Cabana
  4 Love Is Your Teardrops
B1 Indian Doll
  2 Hollywood Nightwalker
  3 (She is a) Supercilious Woman
  4 You

(g )和田アキラ、ジェフ・バクスター (b )富倉安生、伊藤広規、渡辺健、和田アキラ (key)中村哲、松岡直也、大谷和夫 ( d )青山純、村上(ポンタ)秀一、山木秀夫 (hor)向井滋春、兼崎順一、etc

後にCDも発売されました・・・こちらもご覧下さい。

以上、参加メンバーは和田さんにゆかりのある豪華なミュージシャンです。またこのメンバーがそれぞれ持ち味を充分に活かした演奏をしているんですよ(おとなしいですけど)。

レコードに針を落とした瞬間に、いきなりもう和田さんです。ディストーションバリバリのロックスピリット溢れるギターソロが爆発してます。やっぱりこうでなくては。しかし全体的に弾きまくりかと言えばそうでもなく、確かにギターは前面に出ていますが、曲を殺さないような演奏はさすが百戦錬磨の和田さんならではです。また、このアルバム全体はプリズムの様にある意味、よく言われる「プログレッシブロック的」ではなく、むしろ「ポップス的」な印象を受けます。本人もこの点「ポップスをやりたいのではなくて、ポップスぽい自分を表現したかった」とコメントしていました。

・・・で、曲の方はというと、特筆すべきもののみ書きます。

「Humming Frogs」では 和田さん、富倉さん、中村さん、青山さんと言う私個人的に「大好き」な面子によるスリリングでスピード感溢れる曲です。特に和田さんの金属的なギターの音が印象的です(この音、意外に好きかも)。この曲は基本的に和田さん、富倉さん、青山さんの3人セッション的に遊んでいて出来た曲との事です。この曲は本人もお気に入りらしく、プリズム、TAK、TOSHIMIセッション、ソロ等のLIVEで幾度か演奏されている様です。

「Hollywood Nightwalker はジェフ・バクスターが無理矢理(?)参加した作品だそうです。実は和田さんとジェフは全く面識がないそうです(現在はどうかな?)。ジェフがプリズムの「VISION」を聴いて気に入ったらしく、協力したいと本人から申し出があったそうです。アメリカの彼にマスター・テープを送りギターをダビングしたそうです。返って来た音を聴いたら、皆が「おかしいよ」と言うんで、16小節意外は殆ど聴き取れないようにしてしまったとか(可哀相だね・・・でも納得・・・笑)。

「Banana Cabana」はもう松岡直也さん曲以外の何者でもないと言った感じです。とにかくメロディーがGOOD!ドラムのポンタさんも流石「表情豊か」なドラミングです。ギターもこの曲がこのアルバムの中で一番「歌っている」と思います。とくにメロディーフェイクが素晴らしい。フレーズ毎に和田さんの曲に対する情熱が伝わってきます。また、チョーキングで感情を表現するのが実に上手い。決して泣きのフレーズじゃ無いんですけど、哀愁と言うか切なさと言うか・・・上手く表現出来ません。そしてこの曲、途中で転調(BからB♭へ行ったり来たり)するんですが、全く不自然じゃなく、ある意味必然性のそれなんですよね。私もバンドでコピーしましたけど、演奏していても気持ち良い曲です。私は感情表現出来ませんけど(涙)。残念なのは・・・・和田さんベース弾いているんですが・・・なんと言うか・・その・・別の人が・・よかったような・・そんな・・き・・が・・和田さん、ごめんなさい。

さて・・・ここが私的FUSION・・・

私は和田さんが初のソロアルバムを出すと聞いた時、この頃の本人も否定しなかったように「アランホールズワースに影響された難解なギター弾きまくり」を予測していましたし、そんな作品を望んでいました。しかし、その期待は物の見事に外された訳ですが(セールス的問題も見え隠れしますが)、これで良かったと思いました。もしそのようなプレイと作品を望むのならプリズムで聴けるじゃないかと思いました(アルバム名どおりプリズムを離れ「出歩く」といったところでしょうか)。結果的にこれ以降のプリズムはそんな作品のリリースが続く訳ですが、このアルバムによってプリズムとしての和田アキラ像がより鮮明になったのではないかと思います。また、プリズムとプリズム意外での活動の集大成と言えることは参加ミュージシャンから見ても明らかです。そんな、いろんな意味でこの「OUT&ABOUT」の発表と和田アキラさんが既に私的FUSION

蛇足情報***1983年のヒット曲*** メリーアン、夏をあきらめて、探偵物語、時をかける少女

それじゃ。また。

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コメント

こんばんは。major_keysです。
ついに出ましたね!OUT&ABOUTバンザイです。
これはカセットテープでしか持ってなくて、しかも数年前から我が家はカセットテープが聴けない環境になっています。もう10年以上聴いていないです。でも大学生のときによく車の中で聴きました。好きなのは1曲目のカエルゲロゲロと、B面のインディアンドールです。
ジェフ・バクスターはドゥービー・ブラザースでしか知らないのですが、結構フュージョン系のプロディースなどをしていたんでしょうか。椅子に座ったままゴリゴリ弾いている印象があります。

投稿: major_keys | 2005/11/04 23:11

追加です。
和田アキラ氏が速弾きでギネスブックに申請したのはこのアルバムだったでしょうか。

投稿: major_keys | 2005/11/04 23:22

major_keysさん。こんにちは。必ずコメント頂けると信じていました(笑)。やはり出しました。本当はCD持ってないので諦めたのですが、思い入れが強いので書いちゃいました。でも本当にCDほしいです。
<好きなのは1曲目のカエルゲロゲロ・・・>すごい題名ですよね。最初カエルの種類かと思って図鑑なんか調べちゃいましたから・・・私変ですよね(笑)。
<和田アキラ氏が速弾きでギネスブックに申請したのはこのアルバムだったでしょうか。>・・・まさしくそのとおりです。これを知っているのもマニアックですね。広告にそううたってましたね。でも本当に申請したんでしょうか?

投稿: FUSION | 2005/11/05 11:57

> 本当に申請したんでしょうか?

当時の音楽雑誌のインタビューで、和田氏本人がそう言ってた記憶があります。確か「(苦笑)」みたいな注釈がついていたので、レコード会社とかの商業的意図によるもので、ご本人の意思ではなかったと思います。
我ながら細かいことよく覚えてるなぁ(苦笑)

投稿: major_keys | 2005/11/05 15:37

major_keysさんへ。ホントだったんですね(笑)貴重な情報ありがとうございました。

投稿: FUSION | 2005/11/05 19:26

プリズムに比べて和田さんのソロ・アルバムは聞き込んでません。(苦笑)
3枚続けてリリースされたのになるともっと聞いてません。(汗)
でも、これらのアルバムはイメージ・アルバムみたいなものだから、ソロ・アルバムとは言えないかも知れないですよね。

この「OUT & ABOUT」のとき、和田アキラ・グループでSESSIONに出演しましたが、松岡さんがゲストで2曲参加しています。

投稿: WESING | 2005/11/05 22:15

WESINGさんへ。コメントありがとうございます。
・・・<これらのアルバムはイメージ・アルバムみたいなものだから、ソロ・アルバムとは言えないかも知れないですよね。>・・・
おっしゃる事わかるような気もします。和田さん曰く、このアルバムについて「本当は弾きまくってハード一辺倒が好きだけど、今後に期待して下さい。ホールズワースばりでやるから、大反感かいそうだけど(笑)」とコメントしてましたから。本文に書いた 「セールス的問題も見え隠れしますが・・・」 とはこんな発言から導きだした私なりの推論だったのです。だけど当時の私にとってはそんな事どうでも良くて、なんと言うか「ああ!ありがたい。和田さんのソロなんだ」という思いだけでしたから(笑)。青春の1ページ(寒い)ってやつですね(笑)。これは、野呂さんの「ファーストソロ」にも言えるんですけど(苦笑)

投稿: FUSION | 2005/11/05 23:33

はじめまして。
河童アヒルと申します。
今月、プリズムのライブがありますが、今日予約しました。
かなり久しぶりにお会いする?和田アキラさんに今からドキドキワクワクしています。

投稿: 河童アヒル | 2005/11/12 20:11

河童アヒルさんへ。初めまして。
私のブログを読んでくださり、感謝いたします。
・・・<プリズムのライブがありますが、今日予約しました。>・・・羨ましい限りです。地方都市の田舎暮らしのため一度しか和田さんを直で見ていません。お会いしたら宜しくお伝えください(笑)本当に羨ましい限りです。
そちらにもお邪魔致しますので、今後もよろしくお付き合い下さい。

投稿: FUSION | 2005/11/13 10:42

あれー、2005年11月の記事ですかー、随分前に書かれていたのに、気がつきませんでしたー。
そして「こちらもご覧下さい」のリンク先も…
びっくりー!!!
探していた一枚のCDもそこにあったりしてー!
そのアルバムは…「LOVE'S A HEARTACHE/ROBBEN FORD」なんです。
これ、私の所でも記事かいているのですが…
(貴方の所ではまだ記事書かれてませんでしたよね??)
私自身は、カセット音源をCD-R化して、ずーっと聴き続けていますー。
貴方はこのCDお持ちなんですねー。良いですねーー!

投稿: Kenny U | 2007/10/07 20:16

Kenny Uさんへ。コメント感謝致します。

「OUT&ABOUT」ですが、LPを所有していましたが、CDが発売されていた事はこのブログを書くまで知らなかったりしました。ですから、入手した時は本当に嬉しかったです。また、後にこのCDに和田さんのサインも頂け感涙でした。我が家の家宝です。
「本日の一枚」もコーナーもご覧頂き恐縮です。「LOVE'S A HEARTACHE/ROBBEN FORD」ですが、以前そちらに伺い拝見させて頂きました。このアルバムですが、前作「The Inside Story(ギターに愛を)」の様なアルバムを期待したのですが、蓋を開けたらAORアプローチにビックリでしたが、是はこれで大好きなアルバムになってしまいました。ただ、あるインタヴューで自己のソロアルバムとして否定する様なコメントを残していました・・・複雑ですね。


投稿: FUSION | 2007/10/08 20:11

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