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検体番号23 <The sun don't lie(ザ・サン・ドント・ライ)>

23今回解析するのは、「Marcus Miller(マーカス・ミラー)<The sun don't lie(ザ・サン・ドント・ライ)>(1993年発表)です。邦題は収録曲の<The king is gone(キング イズ ゴーン)>となっています。

因みに国内盤にはボーナス・トラックとしてROUND MIDNIGHT(ラウンドミッドナイト)が収録されていますが今回はオリジナル盤を使用しました。

以下曲順と参加ミュージシャンを記します。

01.Panther
(b,g,key,d-pro,b-cla)Marcus Miller (d)Poogie Bell (per)Lenny White (g)Dean Brown・・・etc

02.Steveland
(b,g,key,per-pro,b-cla)Marcus Miller (t-sax)Wayne Shorter (g)Jonathan Butler (a-sax)David Sanborn (per)Don Alias,Paulinho Da Costa

03.Rampage
(b,g,key,d-pro)Marcus Miller (d)William Calhoun (g)Vernon Reid (trupet)Miles Davis,Sal Marquez

04.Sun Don't Lie
(b,key)Marcus Miller (pf)Joe Sample (steel-d)Andy Narell (d)Michael White (per)Paulinho Da Costa

05.Scoop
(b,g,key,d-pro,per-pro,b-cla)Marcus Miller (a-sax)Kenny Garrett (g)Paul Jackson Jr (vo-samples)Marcus White

06.Mr. Pastorius
(b)Marcus Miller

07.Funny (All She Needs Is Love)
(vo,b,g,key,b-cla)Marcus Miller (d)Poogie Bell (g)Dean Brown (s-sax)Everette Harp (trupet)Michael"Patches"Stewart (per)Steve Thornton

08.Moons
(b,key,d-pro,per-pro,b-cla)Marcus Miller

09.Teen Town
(b,b-cla)Marcus Miller (d)Steve Ferrone,Omar Hakim (key)Philippe Saisse (g)Hiram Bullock (congas)Don Alias (per)Paulinho Da Costa

10.Juju
(b,g,key,per-pro,b-cla)Marcus Miller (a-sax)Everette Harp (t-sax)Kirk Whalum (d)Poogie Bell,Michael White (key)Christian Wicht

11.King Is Gone (For Miles)
(b,g,b-cla,key)Marcus Miller (d)Tony Williams (t-sax,a-sax)Wayne Shorter

これだけ書いたらもう終わった気になってしまった(笑)。誤字・脱字が心配

マーカスの前作「サドゥンリー」と「パーフェクト・ガイ」は歌いまくりで、純粋な意味でベーシストとしての姿は他人のアルバムに参加した時のみ(特にデビッド・サンボーンが有名かな)強烈に私たちにベーシストとしてのマーカスをアピールしてくれました。しかし、マーカスがセルフプロデュースでしかもマイルス・デイビスとジャコ・パストリアスをトリビュートしたとなれば是が非でも聴くしかないのです。しかも9年ぶりのソロですし・・・。

マーカスについて今更私が奏法がどうのという事をコメントする気は毛頭御座いません(というか出来ません)。しかし、このアルバムは本当に素晴らしい。私はチョッパーという言葉が好きで、現在はどんなミュージシャンが演奏してもそれをスラップと呼ぶのには抵抗があります。それは、この「マーカスが奏でるチョッパーだけがスラップ」と呼べるものだと考えているからです。マーカスはあの高速6連スラップがトレードマークになっているのは有名ですが、このアルバムでは「それだけじゃないんだぜ」と言わんばかりに、多彩なマーカスを堪能できます。(結局のところ聴いて頂くしかないのですが・・・)

・・・ここが私的FUSION(フュージョン)・・・

このアルバムはを考えたとき3つのキーワードが浮び上がってきます。「セルフプロデュース」「ジャコ・パストリアス」「マイルス・デイビス」このキーワードについて考察してみます。

1.セルフプロデュース
アメリカの巨大な音楽産業というマーケットで自分自身を自らプロデュースするという事がいかに凄い事なのか(または大変な事なのか)正直私に解りません。しかし、音楽作成の現場において全ての決定権を持つ立場において、ミュージシャンとしての自分と、アルバムをセールスに結びつける為のプロデューサーとしての自分に葛藤が有ったのではないでしょうか。しかしながら、前作から9年の年月にセッション、スタジオミュージシャン等として蓄えられたプレイヤーとしての力量とミュージシャンとのコネクション及び信頼関係、音楽現場でのノウハウを充分に熟知した結果がこのアルバムだと察します。

2.ジャコ・パストリアス
マーカスは予てから「10代にジャコの影響を受けた」いろんな雑誌等のインタビューでそう発言しています(それはベーシストならマーカスに限らず当然の事なのでしょうが・・・)。このアルバムでは「Mr. Pastorius」と「Teen Town」がジャコに捧げられた曲だと思うのですが、特「Teen Town」においてはあのメロディーを全て「スラップ」で弾ききってしまっています。また「Mr. Pastorius」においてはジャコ特有のあの歌うような広がりと奥行きのあるベースをフレッティドでマーカス流の哀愁漂うメロディーでジャコを再現しています。しかし、どちらにも共通するところは、「フレットレスベースを使用していない」ところでしょうか。多分私が思うに、ジャコをトリビュートする時、安易にフレットレスを使用することはかえってジャコを冒とくするのではないか、あれはジャコのスタイルなんだと・・・「ジャコのおかげでこんなスタイルを身に付けられたんだよ、誉めてくれるかい?」そうマーカスが言っている様なそんな気がします。

3.マイルス・デイビス
自分のスタイルについて「マイルス・デイビスと一緒に演奏できたことで自分のスタイルを見つけられた」とコメントしています。一流ミュージシャンが「自分のスタイル」という事はある種「音楽と自分に対する哲学的思考」をも意味すると思います。日本のある有名なミュージシャンが「アメリカ人と日本人のミュージシャンの根本的違いは音楽に対する哲学が有るか無いかだ」とコメントしていたのを思い出しました。多分マーカスがマイルスに教えられたのは音楽的テクニックとかそんなありふれた事ではなく、私の様な凡人には計り知れないものなのでしょう。(マイルスの音楽についても同様です)
このアルバムではマイルスも「Rampage」に参加しています(このアルバム発表が1993年、マイルス死亡が1991年・・・いつ録音されたのでしょうか?)が、トリビュートとしては「This album is dedicated to the memory of Miles Davis」となっていますので「King Is Gone (For Miles)」について一言。
参加ミュージシャンがマーカス、トニー・ウィリアムス、ウェイン・ショーターというゴールデントリオです。やはりこれぐらいのメンバーでなければ「dedicated to the memory of Miles Davis」とはいえないのでしょうね。願わくばこのメンバーに、私の大好きなハービー・ハンコックが入ればマイルスも天国で微笑んでいる(MILES SMILES)事でしょう。(贅沢いえばジョー・ザビヌルもいたらな~)

・・・以上が私的FUSION(フュージョン)・・・

追伸>私が一番好きな曲はタイトルナンバーの「Sun Don't Lie」だったりします(笑)。いい曲ですよ~。
また、最近「シルバー・レイン」を購入しましたが、ここでもドラマー「Poogie Bel(プージー・ベル)」が参加して、いい仕事をしています。今更ながら気になるドラマーです。

***1993年のヒット曲*** ロード、心凍らせて、サボテンの花、真夏の夜の夢

それじゃ。また。

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コメント

こんばんわ。
マーカスは結構興味はあるんですが、なかなか手がつけづらい(笑)ので、とても勉強になりました。
私が持ってるのはM.ペトルチアニやショーター、B.ラグレーンなんかとのなんとかってタイトルのライブなんですが・・またちゃんと聞いてみます。(笑)
この方のベース音は確かに絶品ですよね。

投稿: elmar35 | 2005/11/29 23:56

elmar35さん。コメント有難う御座います。
マーカスいいですよ。最新作のシルバー・レインも最高です。エリック・クラプトンが参加していたりして充実した内容です。
それ以外にもジャマイカンボーイズもファンキーでこれまたお勧めです。デビッド・サンボーンも・・・話が尽きないですね(笑)
・・・<この方のベース音は確かに絶品ですよね。>・・・ギタリストにも人気が高いのはこの音質によるところ大ですよね。

投稿: FUSION | 2005/11/30 11:47

なにげにベスト盤を持っています。01と05が入っていました。ほとんど聴いていないのでこれを機会にじっくり聴いてみます。

投稿: major_keys | 2005/11/30 21:08

major_keysさん。コメント有難うございます。
所有なさっているのは「ザ・ベストオブ・マーカス・ミラー」ですね。バランスのとれたベスト盤ですよね。今回のアルバムと「シルバー・レイン」も本当にお勧めです。機会があれば是非聴いてみてください。

投稿: FUSION | 2005/11/30 21:45

僕の大好きなフライド・プライドのブログにマーカスの記事が載っています。
http://yaplog.jp/friedpride

投稿: major_keys | 2005/12/04 23:12

major_keys さん。情報感謝します。
マーカスはプロ・ミュージシャンの中でもファンが多いことでも有名ですね。
Shihoさんの・・・<マーカスのことを全く知らない人が観に来ても「なんだかこの音楽よくわからない」みたいなことにはならない。>・・・納得です。
・・・<私は彼のグルーヴに身をまかせるのが大好きだ。>・・・同感です。

投稿: FUSION | 2005/12/05 11:31

マーカスとは関係ないけど、

>major_keysさん

フライド・プライド好きなんですね。
僕も好きですよ。
TV番組やSESSION 505で聞きました。
ただし、ボーカル系は買い控えしているのでアルバムは持ってません。

上の検体番号25へのコメントは次回に。

投稿: WESING | 2005/12/05 23:38

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