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検体番号27 <WAVE(ウェーブ)>

27 今回解析するのは「T-SQUARE(ティー・スクエア)」の<WAVE(ウェーブ)>(1989年発表)です。
(「スクェア」と表記する人もいらっしゃいますが、簡単なので「スクエア」で統一します)

このアルバムは彼らにとって記念すべきアルバムです。何故なら・・・このアルバムからバンド名を 「THE SQUARE(ザ・スクエア)」から 「T-SQUARE(ティー・スクエア)」 に変更されたからです。バンド名が変わっちゃうんですよ。これは凄い事ですよ・・・しかし・・・「ザ」とか「ティー」とか付けて呼んでる人は・・少なくても私の友人には・・・一人もいません(笑)。

01. MORNING STAR  (安藤まさひろ)
02. LOVE FOR SPY  (安藤まさひろ)
03. JEALOUSY  (安藤まさひろ)
04. YOUR CHRISTMAS  (安藤まさひろ)
05. ROUTE 405  (和泉宏隆)
06. DOOBA WOOBA!!  (則竹裕之&須藤満)
07. BIG CITY  (安藤まさひろ)
08. STILL I LOVE YOU (安藤まさひろ)
09. HARD-BOILED  (安藤まさひろ)
10. ARCADIA  (安藤まさひろ)
11. RACHAEL  (和泉宏隆)

(g)安藤まさひろ、 (A-sax,EWI)伊東たけし、(pf,key)和泉宏隆、(d)則竹裕之、(b)須藤満

THE SQUARE(ザ・スクエア)この頃よりアメリカ進出を目論んだようで(1988年10月~11月に「TRUTH」の全米発売に伴い全米コンサートを行っています)、その際、「THE SQUARE」という同名のバンドがアメリカに存在したのが名前の変更理由だそうです。(昔、ニール・ショーンが「バンド名がダブるとアメリカでは大変な事態に発展してしまう為、バンド名を検索確認してから命名しないといけない」とおっしゃっておりました。)

では何故「T-SQUARE(ティー・スクエア)」なのかと申しますと・・・「T」には 「THE」 「T-定規」 「TOKYO」 の意味が込めれていいんじゃないか・・・と、メンバー・スタッフのミーティングで決定した様です(結構安易なネーミングですよね)。
しかも、その後彼らのシンボルマークとなる、あの「Tに赤い四角」のロゴマークも、この頃にアメリカのCBSデザイナーが考えてくれたようで、これも記念すべきと言えば・・・記念でしょうか。

記念すべき点として後2つ
・初回特典・オールカラー36P写真集付
・このアルバム以降LPが発売されていない(時代を感じますね~)

ジャケットの写真に関しては、最初は地中海のイメージで海外ロケ(スクエアの定番)を予定していたようですが・・・予算と時間の都合上ボツになったようです。そして、タイトルの「WAVE」は波のジャケット写真が決まってから決定したそうです(苦笑)

01. MORNING STAR
シンセとEWIのアンサンブルが壮大で厳粛なムードを醸し出し幕を開けるオープニングナンバーです。それまでのスクエアの「明るさいっぱい」といったオープニングとはチョッと違った演出です(T-SQUAREですから)。須藤さんのミュートを生かしたパーカッション的アプローチのベースラインと、シンプルで16ビートながら8ビートを感じさせる則竹さんのドラムが絶妙に空間を支配しています。

02. LOVE FOR SPY 
8ビートの重量感のあるナンバーです。ベースのリフが面白いパターンですが曲に安定感と躍動感をもたらしています。ギターとSAXの掛け合い的なソロが二人とも全く違うアプローチで結構興味深いですね。
因みに曲名はスクエアの初代ドラマー「マイケル河合さん(1stから3rdまでのドラマー)が命名したのは有名な話・・・らしいです。

03. JEALOUSY
ジェラシーという曲名と全くマッチしない曲ですね。「油断しないで注意する」という意味もありますが・・・それも違うかな(笑)。でも、チョッと切ないスクエアらしい曲です。メロディーラインやはり大好きです。

04. YOUR CHRISTMAS
曲のイメージは「クリマスの夜は家族と一緒に」みたいな感じでこれまた大好き。伊東たけしさんのチョッとこもった感じのEWIが暖かいですね。和泉さんのピアノが楽しげに踊っています。
苦言を一言。いい曲なのにドラムの音とべースのチョッパーが曲調に全くあっていないと思うんですけれども・・・。
蛇足ですが、<安藤まさひろ&みくりや裕二(こちらも元スクエア)の「WATER COROR」にアコースティックバージョン「Papa Santa Claus」がありますが、そちらもお勧めです。

05. ROUTE 405 
ベースのシーケンスラインが結構癖になるナンバーです。途中出てくるキーボードかEWIの様なソロはローランドギターシンセGR-50でしょう。音色的には「パットメセニーがギターシンセでロック弾きました」みたいでカッコいいの一言です。
因みにROUTE 405の意味が知りたくて「国道405号線」を検索したところ「起点:群馬県吾妻郡六合村 ~ 終点:新潟県上越市」で・・・何の手がかりもなしです(笑ってください・・・悲)

06. DOOBA WOOBA!!
則竹さんと須藤さんの息の合った「アンサンブルが聴けるソロ」です。よくあるテクニックひけらかし的なソロではなく、「曲」として存在し、尚且つ自己アピールとリズム隊としてのコンビネーションを重要視した底知れぬ実力を感じさせる2分04秒です。

07. BIG CITY
私的には、スクエアの中ではもしかすると1番好きな曲かもしれません。イメージ的には・・・高層ビルの一室から、眼下に広がる「BIG CITY」の夜景を見つめている・・・そんな感じでしょうか。和泉さんのピアノソロと伊東さんのSAXソロそれぞれが、そのイメージを依り確固たるものにしています。演奏、メロディーライン、曲調、アドリブ、アレンジ、アンサンブル等の全てが高次元で融合しています。。また、須藤さんのベースラインはスクエアのなかではベストテイク(アレンジの賜物か?)だと思います。
最大のポイントは・・・ギターソロが無いところでしょうか(安藤さん天晴れ・・・流石です。)

08. STILL I LOVE YOU
6/8拍子でチョッとワルツ的な素敵な曲です。題名にピッタリですね。伊藤さんのハートフルなブロウが切ないメローディをより感慨深いロマンチックな物語として私に語りかけてきます。
他のアルバムのバラードでもそうですが、なんでこんな素晴らしいメロディーがコンスタントに書けるんですか?教えてください。安藤さん。

09. HARD-BOILED
安藤さん曰く、「この曲のギタープレイが一番好きだ」との事です。仰る様にハーフ・ディストーションのジャズフレーバー溢れるギターソロは絶品ですね。また、「この曲はバンド・サウンドとして演奏したかった曲。5人だけで演奏して成立させたかった。」との事でした。安藤さんにとっては相当思い入れの強い作品のようですね。

10. ARCADIA
出ました「スクエア・ロック」(私が勝手に命名)。ここまで聴いてきて何か足りないなと思ったところにこの曲ですよ。ツボを得ているとはこの事ですね。・・・しかし・・・どことなく「プライム」に似ていると思ったのは私だけでしょうか。

11. RACHAEL
この曲は印象が薄いですよね。しかし、これが重要で「10. ARCADIA」でこのアルバムが完結した場合を考えてください。アルバムとしてトータルで聴いたとき散漫な印象を受けたまま終わってしまいます。この曲が最後に在るからこそ一つのアルバムとして完成されたものになるのです。どうです・・・不思議な余韻が残るでしょう。題名も意味不明で不思議です。(人名でしょうか?)

・・・さて、ここが私的FUSION(フュージョン)・・・

この作品で先ず言えることは、則竹さんと須藤さんのリズム隊が完全にT-SQUARE(ティー・スクエア)にとって必要不可欠な存在になったと言う事です。それは、演奏的面でのテクニックだけではなく、T-SQUAREとしての価値をも左右する、言うなれば「ジャパニーズ・フュージョン界での確固たる存在の証」をも得たと言っても過言ではないでしょう。それはこのアルバムが発表されてから16年経過した現在の二人の活躍ぶりが証明してくれています。

また是を期にアメリカ進出を目指したと冒頭で触れましたが、リーダーの安藤さんは

「アメリカにターゲットを絞るのではなく、自分達が日本で培ったものをそのまま出して、それがアメリカで受入れられてくれたらいいのですが」

とコメントしていました。それは、T-SQUAREとしての自覚と責任と、そして自信の表れだと思います。この作品はそんな意欲的なアルバムなのですが、変にアメリカを意識して奇をてらう事無く、自分たちの音楽を追求していただけです。結果としてアメリカ進出の野望が触媒(前作「TRUTH」の全米発売に伴い全米コンサートを敢行したり等)となり素晴らしい作品になったと言う事なのでしょう。

以上が私的FUSION

***1989年のヒット曲*** とんぼ、酒よ、駅、GET BACK IN LOVE(青山純さんはスクエアのドラマーでもありましたね)

それじゃ。また。

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コメント

> 「WATER COROR」にアコースティックバージョン「Papa Santa Claus」があります

今なら知っているけど、言われるまで分かりませんでした。
'80年代後半辺りから(時間的に)聞き込めなくなっています。

余分な話ですけど、土曜日に渋谷タワー・レコードの和泉さんのインストア・ライブに行って来ました。

投稿: WESING | 2005/12/15 22:29

WESING さん。コメント有難うございます。
WATER CORORはいい曲なのですが、このアルバムのアレンジは・・・です(あくまでも私的)。

・・・<和泉さんのインストア・ライブに行って来まし>・・・。
いいですね。羨ましい限りです。なにぶん田舎暮らしの為LIVEに行けないです。

投稿: FUSION | 2005/12/15 22:52

田舎というわけではないけど、僕は地方在住なのでライブにはなかなか行けません。フュージョン系のライブでツアーがあったとしても、僕が住んでいる県は飛ばされることがほとんどです。フュージョン不毛地帯。(苦笑)
今回は松岡直也&ウィシングで東京へ行きました。それで、前日に和泉さんのインストア・ライブと横浜モーションブルーで増崎孝司さんのライブ(バカボン・セッション)、そして翌日はノンコーズのインストア・ライブと松岡さんというスケジュールでした。見たいライブが多すぎて、遠征するのは松岡さんだけに決めているんですよ。その前後にどこかで見たいライブがあればラッキーなんですけど、今まではそれがまったくありませんでした。

投稿: | 2005/12/16 11:55

はじめまして!
スクウアのことがこんなに詳しく書いてあるブログを
見つけれて嬉しいです。
以前、よくコンサートに行ったし、落ち込んだ時、
彼らの曲を聴いて何回も浮上できました。
今も大好きです。

投稿: よっこ | 2005/12/17 02:22

よっこさん。はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
スクエアいいですよね。メロディーが綺麗で尚且つスクエアらしさを失わない一貫した音楽性が魅力ですよね。

・・・<落ち込んだ時、彼らの曲を聴いて何回も浮上できました。>・・・同感です。私も幾度となく元気をもらっています。

今後も宜しくお願い致します。

投稿: FUSION | 2005/12/17 09:42

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