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検体番号62 <SUPER GUITAR SESSION RED LIVE(レッド・ライヴ)>

62 今回解析するのは、「OTTOTTORIO(オットットリオ) 」の<SUPER GUITAR SESSION RED LIVE(レッド・ライヴ)>(1988年発表)です。

安藤さん、野呂さん、是方さんと来れば・・・やはり「OTTOTTORIO」ですね。(皆様の予想通り、完全にミエミエの展開でした。)
以前、この「RED LIVE」と相対するアルバム「HOT LIVE」紹介しましたので詳細は“こちら”を参照してくださいネ(完全な手抜きです、ハイ) 
01.CONGA
02.EYES OF THE DRAGON
03.SPECIAL HAPPEING
04.SAVING ALL MY LOVE FOR YOU
05.TRIPLE FIGHTING
06.LAND OF A THOUSAND DANCES-ダンス天国-

安藤まさひろ、是方博邦、野呂一生(g) 笹路正徳、吉弘千鶴子(key,syn) 美久月千晴(b) 則竹裕之(d)

このアルバム、出来れば「SUPER GUITAR SESSION HOT LIVE」と続けて聴いていただけると、より一層そのライブ感を堪能できます。勿論、どちらか片方のみでも結構ですが・・・。

01.CONGA
Gloria Estefan (Miami Sound Mashine)の大ヒット曲ですね。アレンジは野呂さんです。
キーボードが奏でる官能的なラテンのリズムをバックに3人のギターがパワフルに、そして繊細に響きます。
テーマのユニゾンフレーズは細かい譜割にも係らず一糸乱れぬアンサンブルと、ひたすらヘビーでパワフルにドライブする各々の躍動感溢れるソロがうまく溶け合って荒れ狂う様な激情を表現しています。

02.EYES OF THE DRAGON 
以前紹介した安藤さんのソロアルバムからのナンバー。勿論、アレンジも安藤さんです。
あまりにも安藤さんのカラーが強い楽曲をこの3人が如何に演出するか興味深い作品ですね。
ある意味で完成されたメロディーですが、それを崩す事無く原曲に忠実で流れを損なわないスタイルを軸としている為か、安藤さん以外は結構苦慮されているようですね。是方さんの曲調にチョッと合わないアドリブソロと、野呂さんのチョッと苦しそうなアドリブソロがこの曲に対する表現の難しさを物語っていますね。

03.SPECIAL HAPPEING
一聴しただけで野呂さんの作品で彼のアレンジだと分かる楽曲です。
16ビートを基調としたファンキーで軽快なグルーヴが心地良いナンバーです。やはりアレンジも野呂さんによるものらしく、メインの3人だけでなく、参加ミュージシャン各々の個性を活かせる様に考えられたその構築術は流石です。
長年一緒に演奏してきたグループかの如く、まとまりのある演奏で個人的に興味深い一曲です。

04.SAVING ALL MY LOVE FOR YOU
Whitney Houstonの大ヒット曲ですね。是方さんのアレンジかと思いきや、野呂さんのアレンジです。
ウェット感一杯のバラードを3人のギターが各々の語り口で歌い上げます。野呂さんはJAZZYに、是方さんはBLUESYに、そして安藤さんはSOFTLYに・・・。
しかし、3人に共通する無駄な装飾を省いたシンプルだけれど味わい深いハートフルなサウンドは最大の魅力ですね。

05.TRIPLE FIGHTING
則竹さんの作品で、アレンジは是方さんによるものです。
最初のリフだけ聴くとLed ZeppelinのMoby Dickをモチーフにした様なラジカルなナンバーです。曲調もロックスピリットを感じさせるエネルギッシュで熱くワイルドなサウンドが味わえます 
この曲は3人がそれぞれ違ったロック的なアプローチで、自由気ままでハードに弾きまくっていますが、その勇姿を想像しながら聴いて頂くのが一番かと存じます・・・。荒々しいうねりをも感じる3人が創り出すギター・サウンドは聴きごたえがありますね。
また、途中に美久月さんのベースソロが聴けますが、ジャコのフレーズがチョッと顔を出したかと思えば、急にディストーションを目一杯かけたサウンドが飛びだしたり、実に多彩で面白いソロですね。

06.LAND OF A THOUSAND DANCES-ダンス天国-
The Walker Brothersの曲らしいのですが、原曲を聴いた事がありません(汗)。アレンジは是方さんです(納得)。
もう、大ROCK'N'ROLL大会ですネ。気分は完全に60年代にタイムスリップ・・・と言ったところでしょうか。完全に皆さん好き勝手なフレーズを弾いています(笑)。セッションと言えばこうでなくっちゃいけませんネ。多分、演っているメンバーが一番楽しかったりします(笑)。
則竹さんの「タカタカタカタカ」と言うスネアが実に良い味を醸し出しています。

☆☆☆ ここが私的FUSION(フュージョン) ☆☆☆

以前も同じ事を書きましたが、この3人が一緒にアルバムを作成したこと自体既にFUSIONなのですが、この作品は3人各々のマテリアルが色濃く反映させている点に関しては「RED LIVE」よりそれが鮮明になっています。

「HOT LIVE」はどちらかと言うと「楽曲優先」の作品を多く収録されていますが、この「RED LIVE」では3人のスタイルを重視した選曲と、ワイルド感が倍増された演奏に比重を置いた楽曲を収録しているようですね。
実際に三者三様の、その熱い演奏を堪能することができます。
この3人によって繰広げられるバトル(?)は等身大の自分を映し出した奇を衒う事無く、あくまでも自己のスタイルで演奏してところに好感を持てます。チョッと荒削りな点もいかにもライヴらしくて素敵です。

難を言えばオリジナリティーに欠けると言うか、もう少しアレンジにひねりが欲しかった気もしますが・・・そうするとワイルド感が半減してしまうし・・・・難しいですね、ライヴ盤は(笑)。

また、美久月さんと則竹さんのリズム隊はなかなか面白いものがありますね。どちらかと言うとこのアルバムではボトムに重点をおいた美久月さんのプレイを、則竹さんの流麗なドラミングが引き立てている様な感じです。そのシナジーによって、結果的に輪郭のハッキリした典麗でリアリティーのあるタイトなリズムを聴く事が出来ます。

この作品は企画盤ですが、この3人がライブアルバムを発表すると言う事は、裏返せば当時のフュージョンシーンの苦悩を表現しているかの様にも思えます。先日、カシオペアの活動休止宣言がありましたが、そのことが切欠でチョッと考えさせられました。発売当時は手放しで喜んでいたのですが、今となっては複雑です。

しかし、やはりこのアルバムは完成度とか、音が云々と言った大人の聴き方(笑)をせず、純粋なギター小僧に戻って聴きたい作品ですね(無論、ギタリスト以外もです)。オーディエンスに対しても、彼達自身に対しても刺激的で十分楽しめるアルバムです。そして若い世代の人達にも是非、聴いてもらいたい作品ですね。
(もし、完成度を求めるならばスタジオ盤の「TRIPTYCH」を是非お奨めします。)

☆☆☆ 以上が私的FUSION(フュージョン) ☆☆☆

***1988年のヒット曲*** とんぼ、みんなのうた、悲しいね、悲しい気持ち

それじゃ。また。

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コメント

則竹ですよ。何度も出てくるから気になりました。
「のりたけ」をそのまま変換すると「則武」と変換されるから間違えている人が多いんですよね。
訂正したらこのコメントも消したら良いですよ。(笑)

投稿: WESING | 2006/08/12 00:09

WESINGさんへ。コメント感謝致します。

ご指摘有難う御座います。直ぐに訂正しました。
・・・またもや私の学の無さを露呈してしまいました(恥)
私のレヴューに細かく目を通して下さっている事、いつも有難く思います。

投稿: FUSION | 2006/08/12 08:28

オットットリオという名前に思わず笑ってしまいました。
すごいメンバーですね。
皆さんが楽しそうに演奏している姿が目に浮かびます^^

投稿: まりん | 2006/08/12 14:53

まりんさんへ。コメント感謝致します。

>オットットリオという名前に思わず笑ってしまいました。
何だか昭和の漫才師みたいですよね。このバンド名(笑)

まりんさんが仰る様に、楽しく演奏する姿が目に浮かびますよ。

投稿: FUSION | 2006/08/13 08:06

FUSIONさん、こんばんは。
オットットリオ、懐かしいですねー。
いろんな楽器がすぐに手に入るようになったし、
ちょっとマイナーな楽器でも教則本なんかいっぱいある今は、
僕らの青春時代に比べたら格段の音楽を楽しむ環境の変化があります。
それでもやっぱりギターっていう楽器は憧れますね。
僕はそれでも自分の性分に合ってるのか、高校球児だったころはキャッチャーだったし、バンド活動してた頃はドラムだったし。
でも、それでも僕のブログを見てもらった通りギタリストのアルバムばかりが上がってて・・・笑
「ギターヒーロー」という死語だろうけど、一つの言葉があったりしても、ベースヒーローとかドラムヒーローとか聞かないですよね。
またスーパーギタリストがコラボするこんな企画があればいいなーって思いますね。
この3人に加えて、渡辺、高中、鳥山で6人のギターヒーローみたいな。。。
いやー、そうなると、今、松原、増崎・・・いやー止まらないですね・・・日本にも素晴らしいギタリストがいるもんです。

投稿: groove | 2006/08/17 00:53

grooveさんへ。コメント感謝致します。

やはり懐かしいですか(笑)。このアルバムを聴くと何だか得した気持ちになるんですよね。出来の良し悪しは別にして(悲)

私、今はギターを殆んど弾く事がなくなりましたが、やはりギターアルバムは気になって仕方が無いんですよね。悲しい性ですね。仰る様に止まらなくなってしまいますね。
今はベースに夢中だったりします(笑)

投稿: FUSION | 2006/08/17 14:59

 初めまして、nanyaと言うものです
私は、「HOT LIVE」は持っているのですが
「RED LIVE」をどこで探しても見つからず
どうしてもこのCDを買いたいのですが、何かいいアドバイスがあれば教えてください。
お願いいたします。
かれこれ7年ぐらい探しています。

投稿: NANYA | 2007/09/27 08:49

NANYAさんへ。コメント感謝致します。

はじめまして。お立ち寄り感謝致します。
このアルバムは発売当初も「HOT LIVE」の影に隠れて何故か今ひとつ知名度も低いですよネ。ですから確かに中古市場にもあまりないかも知れません。しかし、ヤフー・オークションにて「RED LIVE」で検索すると何件かヒットしました。私はネット・オークションと言うものを経験した事がないので詳しく知らないのですが・・・いずれにしましても今となってはやはり一番の得策かと存じます。

最後になりましたが今後も宜しくお付き合い下さい。

投稿: FUSION | 2007/09/27 20:35

EYES OF THE DRAGONの事とHot liveの事を調べていてたどり着きました。大変詳しくてためになりました~。当方のブログからリンクさせていただきましたが、不都合あればお知らせ下さい。では~♪

投稿: 8分の7拍子天国 | 2010/03/27 23:15

8分の7拍子天国さんへ。コメント感謝致します。

はじめまして!お立寄り有難う御座います。
>EYES OF THE DRAGONの事とHot liveの事を調べていてたどり着きました。
少しでも私のブログが参考になったのなら嬉しい限りです。正直、私は記事を書いていて「ほんとうかな??」と実に懐疑的なままUPしていたりと・・・もし間違いがあったのならご容赦下さい。

最後になりましたが、この所更新が滞っているフュージョン研究所ですが何卒宜しくお付き合い下さい。

投稿: FUSION | 2010/03/29 17:43

お返事どうも~
気付かないかなぁ・・と思っていましたが、返事もらえて幸いです。では~

投稿: 8分の7拍子天国 | 2010/03/31 22:39

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受信: 2006/08/16 22:40

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