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<GUITAR WORK SHOP Vol1(ギター・ワークショップ Vol1)> 検体番号86

86 今回解析するのは、「GUITAR WORK SHOP シリーズ」の<GUITAR WORK SHOP Vol1(ギター・ワークショップ Vol1)>(1977年発表)です。

前回、低音横綱というベーシスト7人によるアルバムを紹介しました。そうなるとやはり卓越したギターリストが集結して創り上げたアルバムを紹介しない訳にはいきませんネ・・・と言う事で、この作品に御登場して頂く事にしました。

01.Day Dream (森園勝敏)
02.Left Handed Woman (大村憲司)
03.Neptune (渡辺香津美)
04.Mornin' Bright (山岸潤史)
05.Gentle Afternoon (渡辺香津美)
06.Groovin' (山岸潤史)
07.When a man loves a woman  (大村憲司)
08.Out of Blue  (森園勝敏)
09.I'm In You (渡辺香津美、山岸潤史、森園勝敏 、大村憲司)

試聴は・・・こちら

名盤中の名盤ですよネ。今更にして私が採り上げなくとも、多くの方々がこのアルバムを紹介しています。あまりにも語り尽くされたアルバムですので・・・

今回はチョッとした文献をご用意致しました。それがこのヤング・ギター1978年1月号です。
Yg1
今から30年も昔に発売されたギター専門誌です。我ながらよくもこれだけ昔の本を取っていたと感心します(笑)。実はこの本に5ページに渡って今回のアルバムを創られたギタリスト4人の「誌上スーパー・セッション」と題した合同インタビューが載っているのです。

Yg2流石にこの本ばかりは処分出来ませんでした。今回はこの文献を参照しながらこの「GUITAR WORK SHOP Vol1(ギター・ワークショップ Vol1)」を紐解いてみたいと思います。

(よって、今回はシンコー・ミュージック出版・ヤング・ギター1978年1月号を一部、参考にさせて頂きました。ご了承下さい。)

01.Day Dream (森園勝敏)
森園勝敏(g) 鈴木リカ(d) 渡辺健(b) 久米大作(e-pf,a-pf) 浜口茂外也(per)
(森園勝敏-使用機材)フェンダー・ストラトキャスター、ミュージックマン212-HD、MXRディストースション・プラス、MXRフェイズ100

軽やかで優美なメロディーを、ストラトらしいヌケの良い伸びやかなトーンで歌い上げられています。洗練された美しいメロディーがリスナーを虜にします。一度聴いたら耳から離れないのは、そのメローディーもさる事ながら、この絶品のギターサウンドに依るところも大きいですね。一転してギターソロは生音のニュアンスを少し残した歪みと、転調を上手く利用しエモーショナルなプレイを繰広げています。ライトで聴き触りの良いサウンドですが、メロディーに焦点を絞った手法が功を奏し、その心地良いそのメロディーは何度でも聴きたくなります。
しかし、ストラトキャスター本来の持つキャラクターを活かし切ったその卓越したプレイはやはり流石ですね。以前にもコメントしましたが、森園さんはストラトの魅力を最大限に引出せるギタリストの一人だと思います。
余談ですが、この「Day Dream」はこのアルバムが発表された翌年に発売されたプリズムの「SECOND THOUGHT/SECOND MOVE」にも収録されています。今回、参加したメンバーもほぼ初期のプリズムの面々ですね。(和田さんがいませんが・・・さて?)

02.Left Handed Woman (大村憲司)
大村憲司(a-g,e-g) 村上秀一(d) 高水健司(b) 坂本龍一(e-pf,solina) 浜口茂外也(per)
(大村憲司-使用機材)フェンダー・テレキャスター(フロントはハムバッカー)、フェンダー・ツインリバーブ(本当はブギーを使いたかったとの事)、フェンダー・ボリュームペダル、MXRディストースション(プラス?)、MXRフランジャー、フェンダー150XL(弦)、アコースティック・ギター(詳細不明、チューニングに40分かかったとの事)

奥行きと厚みの有るアコースティック・ギターで幕を開ける、そのナイーブなサウンドが典麗に響きます。スリリングな感触を感じさせながらも溢れる歌心が心に染み入る様な演奏は絶品!そしてエレクトリック・ギターによるミッドレンジをブーストした音圧感とハリと艶のあるウォームなサウンドによって奏でられるソロがこれまた素晴らしいの一言。歌うようなソロフレーズは聴いていて気持ちが良いですね。しかし、その類稀な歌心の裏に隠された毅然とした感情表現と演奏姿勢にこちらまで緊張感を強いられます。また、そのソロですが、音色もフレーズ毎にそのカラーを微妙に変えながらの繊細な表現力とフレーズの構築術は傑出したものと言えるでしょう。彼のギター・プレイには大村さん本来が持つ美を的確に見極める審美眼といたものすら感じます。凄いギタリストですね。若くしてお亡くなりになられた事は本当に残念です。
また、大村さんにとっては旧知の仲でもある、ポンタさんとダイブツさん(失礼かと思いましたが、あえて愛称で記させて頂きました)二人が織り成す珠玉のリズムセクションをバックに従えた安心感のある演奏はやはり魅力ですね。また、当時はまだ新人?と言える坂本龍一さんのデリケートなタッチのエレピから放たれる肌理の細やかな感情表現は注目すべき点ですね。やはり当時から卓越したミュージシャンだった事が分かります。そんな演奏技術の高さが創り出すメンバーによる余裕と言ったものが楽曲の更なる美しさを引き出しているように思えます。
因みに、この曲は大村さんを代表するナンバーでもあり、「KENJI SHOCK」、 「ファースト・ステップ(ボーナス・トラックとしてCDに収録)」、「Left-Handed Woman best live tracks」 にもその名演が収録されたいます。

03.Neptune (渡辺香津美)
渡辺香津美(g) 倉田在秀(d) 井野信義(b) 松本博(e-pf,clavinet) 横山達司(per)
(渡辺香津美-使用機材)アレンビック・ショートスケールタイプ、ブギー又はツイン・リバーブ、エコー・プレックス、フェンダー・ボリュームペダル、GHSイエロー・パッケージ(弦)

テンションノートを効果的に響かせたクロスオーバー然とし軽快なコードカッティングが印象的なイントロですね。たしかに、王道とも言える正統的な手法かもしれませんが、今聴くと当時のクロスオーバー・フュージョンの典型的な手法の一つとして、当時の音楽シーンを反映した作品になっています。やはりその雰囲気は私にとっては格別なものなのです(笑)。曲自体は今聴いても実に香津美さんらしいJAZZに則したスタイルを取り入れていて、そこに16ビートに乗った斬新なフレーズが合わさり、それが無理なく「渡辺香津美流クロスオーバー・フュージョン」として刻み込まれています。予定調和的を脱却したフレーズが新鮮で、尚且つハイテンションで威厳のあるフィーリングを感じる良質なサウンドで満たされていますね。
また、ギターソロに見られるクロマティック・ラインやコード・プログレッションを取り入れた淀みなく流れる様な独特のフレージングを聴く度、当時としては新世代のギタリストを強烈に感じさせてくれました。また、テクニックの確かさを勿論、文句無しですが、何よりも香津美さんのボキャブラリーの豊富さには驚かされますね。そして、その全てが斬新で、比類なき個性を感じます。当時、既に確固たる自己のスタイルを持っていた事を実感させられます。まさにその後の香津美さんを象徴するかの如きオーソリティーと言ったものすら感じさせる作品です。尚、参加ミュージシャンは1977年に発表された「OLIVE'S STEP(オリーヴス・ステップ)」に名を連ねた方々です。
因みに、この曲は1978年に発売された「MERMAID BOULEVARD(マーメイド・ブルーバード)」にも収録されています。

04.Mornin' Bright (山岸潤史)
山岸潤史(g) ジョニー・吉長(d) 鳴瀬善博(b) 国府輝幸(e-pf,organ,per) <ホーン・スペクトラム>中村哲(sax) 兼崎順一(tp,flugel) 新田一郎(tp,tb)
(山岸潤史-使用機材)ギブソン・レスポール、ミュージックマンアンプ(210シリーズ?)、

正統派の手法でシンプルに歌うバラードは美しさを感じますね。枯れて泥臭いギター・サウンドから奏でられる小細工抜きのストレートなサウンドは山岸さんの真骨頂です。ブルージーなギターは何時聴いても心に響きますね。肩肘張らずリラックスし、自己の演奏スタイルで奏でられたその豊潤なバラードは聴く者の心を捉えて放してはくれません。彼の創り出す優美で、何処かノスタルジーを感じさせるサウンドが多くのリスナーに共感を呼ぶのでしょう。山岸さん本来がもつ歌心と言ったものが遺憾なく発揮した作品です。
余談ですが、バックを務めるジョニー・吉長さんと 鳴瀬善博さんはご存知「バックスバニー」のリズム隊でもありましたね。ここにソーバット・レビューに在籍していた山岸潤史さんと国府輝幸さんが絡むのも、実に歴史を感じさせる一コマかもしれませんネ。

05.Gentle Afternoon (渡辺香津美)
渡辺香津美(g) 倉田在秀(d) 井野信義(b) 松本博(e-pf,clavinet) 横山達司(per)
(渡辺香津美-使用機材)アレンビック・ショートスケールタイプ、ブギー又はツイン・リバーブ、エコー・プレックス、フェンダー・ボリュームペダル、GHSイエロー・パッケージ(弦)

理知的なナイーブなメロディーがリリカルに響きます。その洗練されたフレーズを、輪郭が明瞭で気品高いクリアーなサウンドで歌い上げられています。一音一音のニュアンスを大切にし、そのメロディー自体が持っている淑やかでエレガントな魅力を充分に引出していますね。旋律自体が持っている魅力引き出した演奏能力には脱帽です。
また、この作品のソロを聴いた時の驚きは今でも鮮明に覚えています。それまで経験した事のない上品で情感豊かなソロは、幼かった当時の私を驚かすのには余りあるものでした。知的で自己抑制ができたその流麗なプレイは今聴いてもやはり素晴らしいとしか表現出来ません。正確でスムーズなフィンガリングが、流れるようなメロディーラインをより一層明瞭にしています。それと同時に、今だから言えるのですが香津美さんのインプロビゼーションにおけるボキャブラリーの豊富さは筆舌に価します。個人的にはジャパニーズ・フュージョンの名ソロ・ベスト10(あくまでも個人的)に記したい名演だと思っています。ここでもやはり香津美さんのフレキシブルなプレイスタイルと、卓越したイマジネーションの豊かさを感じるのでした。

06.Groovin' (山岸潤史)
山岸潤史(g) ジョニー・吉長(d) 鳴瀬善博(b) 国府輝幸(e-pf,organ,per) 山下達郎(cho)  <ホーン・スペクトラム>中村哲(sax) 兼崎順一(tp,flugel) 新田一郎(tp,tb)
(山岸潤史-使用機材)ギブソン・レスポール、フェンダー・ストラトキャスター、ミュージックマンアンプ(210シリーズ?)

タイトルの如き躍動的でファンキーなナンバーです。乾いた歯切れのよいギター・カティングのグルーヴ感が心地良いイントロですが、期待感が高まるその手法が功を奏し、それだけでこの曲の持つダイナミックかつ爽快なサウンドに引き込まれるのでした。それをよりいっそうに際立たせる山下達郎さんのコーラスが実に重要なファクターになっていますネ。このコーラスだけで確固たる自己主張をしていること自体、流石です。
ツブの粗いワイルドなディストーション・サウンドから奏でられるペンタトニックを発展させた豪快なフレーズといい、そのダイナミックなギター・プレイはやはり山岸さんらしいですね。過剰な装飾を廃したその力強さ漲る骨太なサウンドは魅力的です。傍若無人とも言える心の趣くままに自己を投影したかのような力強さに圧倒されるのでした。このアルバムの中で、ひときわ激しさと野性味溢れる力強さを放っているのがこの作品です。何よりフェード・アウト寸前のプレイに「浪花のジミー・ヘンドリックス」&「男・山岸潤史」を感じるのでした(笑)

07.When a man loves a woman  (大村憲司)
大村憲司(a-g,e-g) 村上秀一(d) 高水健司(b) 坂本龍一(e-pf,solina) 浜口茂外也(per)
(大村憲司-使用機材)フェンダー・テレキャスター(フロントはハムバッカー)、フェンダー・ツインリバーブ(本当はブギーを使いたかったとの事)、フェンダー・ボリュームペダル、MXRディストースション(プラス?)、MXRフランジャー、フェンダー150XL(弦)

今やスタンダード・ナンバーとなった名曲「男が女を愛する時」・・・このあまりにも有名なナンバーを切なくキュートに歌い上げます。大村さんの味わい深い情操豊かで歌心溢れるプレイが心に響きますね。メロディーをモチーフとしたフェイク的なラインを上手く聴かせたフレーズが実に心地よく響いています。そしてそのレベルを抑えたオブリガート的なフレーズと、ブルージーなソロが一つになり、素朴だけれども上品で洗練された味わい深い音楽をこのアルバムに刻み込んでいます。原曲の持つ魅力を損う事の無い絶妙な自己抑制されたプレイは秀逸です。旋律自体が持っている魅力を引き出した演奏能力には脱帽です。この曲を聴いている間、この作品が大村さんのオリジナル曲のようにすら感じるのでした。それほど大村さんがこの曲に感情移入しているのかな?などと思ってしまうのでした。本当に素晴らしい作品です!
また、情緒溢れる坂本龍一さんのエレピ・ソロも絶品!穏やかでリリカルなサウンドがリスナーの心を優しく包みます。

08.Out of Blue  (森園勝敏)
森園勝敏(g) 鈴木リカ(d) 渡辺健(b) 久米大作(e-pf,a-pf) 浜口茂外也(per) <ホーン・スペクトラム>中村哲(sax) 兼崎順一(tp,flugel) 新田一郎(tp,tb)
(森園勝敏-使用機材)フェンダー・ストラトキャスター、ミュージックマン212-HD、MXRディストースション・プラス、MXRフェイズ100

サウンドの隙間を埋めて行くグルーヴ感抜群のホーンセクションのアンサンブルと、ポップでなメロディーとライトでナチュラルなオーバードライブ・サウンドが爽快なファンキーナンバーですね。ファンキー・ビートに乗った小気味よい森園さんの踊るかの如く華麗に、そして伸び伸びとしたサウンドとプレイが、この楽曲の持つ躍動感とスプレッド感を上手く表現しています。音楽本来の持つべき、聴く者を楽しませると言った点を積極的にアピールしたこの作品は、聴いていて勝手に体が動いてしまいますね。
因みにこの「Out of Blue(アウト・オブ・ブルー)」ですが、このアルバムでは森園さん作曲となっていますが、PRISMの1stシングル「LOVE ME」にカップリング(B面?)されたバージョンは和田アキラさんが作曲者となっています。そして後に発売された「プリズム ゴールデン・ベスト」でもやはり和田アキラさんが作曲者となっています・・・が、しかし、「ニッポンのロック・ギタリスト」ではやはり森園さん作曲になっています。勿論、お二人ともプリズムのメンバーでしたので、多分「共作」と言う事なのでしょうが・・・はたして???

09.I'm In You (渡辺香津美、山岸潤史、森園勝敏 、大村憲司)
渡辺香津美、山岸潤史、森園勝敏 、大村憲司(g) 村上秀一(d) 高水健司(b)
(渡辺香津美-使用機材)
アレンビック・ショートスケールタイプ、ブギー又はツイン・リバーブ、エコー・プレックス、フェンダー・ボリュームペダル、GHSイエロー・パッケージ(弦)
(山岸潤史-使用機材)
ギブソン・レスポール、フェンダー・ストラトキャスター、フェンダー・ツインリバーブ、カラーサウンド・オーバードライブ、マクソン・フランジャー
(森園勝敏-使用機材)
フェンダー・ストラトキャスター、フェンダー・ツインリバーブ、MXRディストースション・プラス、MXRフェイズ100
(大村憲司-使用機材)
ギブソン・バードランド、フェンダー・ツインリバーブ(本当はブギーを使いたかったとの事)、フェンダー・ボリュームペダル、MXRディストースション(プラス?)、MXRフランジャー、ギブソンのばら売り弦でゲージ太め

ご存知、一世を風靡した「ピーター・フランプトン」の名曲を、今回参加したギタリスト全員によるセッション形式で創り上げています。ポップでライトで都会的感覚な楽曲を、この豪華な4人のギタリストが如何に料理するのか楽しみなところです。火花散るインタープレイが聴けると言った作品では全くありませんが、ソロにおいて最も効果的とも言えるサウンドを作り上げ、そこに自己のスタイルを反映させた手法は流石の一言です。
因みに、この曲の構成ですが、最初のメロディーは香津美さんが奏で、続くサビは山岸さんのギターがナチュラル・トーンでブルージーに歌い、その後に香津美さんと大村さんのハモリがあり、再び香津美さんがメロディーを弾いています。
さて、気になるアドリブ・ソロですが、森園さん-香津美さん-大村さん-山岸さん-の順に各々の個性を活かし切ったソロを展開しています。それぞれのソロを感じたまま表現すると・・・

<森園さんのソロ>技巧的な比重を少なくし、デリケートなタッチと肌理の細やかな感情表現によって歌心のあるフレーズに重心を置いたプサウンドに彼の懐の深さを感じますね。 

<香津美さんのソロ>JAZZに則したスタイルを取り入れていて、確かなテクニックで彩られた繊細で華麗なフレーズを曲に注ぎ込む様に演奏する様は流石です。

<大村さんのソロ>フレキシブルなプレイスタイルと、シンプルなフレーズをよく歌わせる術を心得ているギタリストですね。卓越した演奏力と自己の感性に忠実なそのブルージーなギターソロは絶品です。

<山岸さんのソロ>ロック・ギターの基本的とも言えるフレーズを巧みに使ったパワフルでエキセントリックなギターサウンドはやはり彼の独壇場と言ったところですね。

・・・といった感じでしょうか。
面白い事に、是だけのギタリストがセッションしたと言うのに、そのサウンドは驚くほどにリラックスした、決して突出することの無いアンサンブル重視の演奏とサウンド・メイキングは実に興味深いですね。それぞれのギタリストが全く気負い無く普段着とも言える自己のサウンドとスタイルを貫いています。そして何よりこの4人に共通する点として、シンプルなフレーズをよく歌わせる術を心得ているギタリスト達で、それは言い換えればミュージシャンとして最も重要なファクターの一つだと言う事です。一音一音のニュアンスを大切にしているのが伝わってくる素晴らしい演奏を堪能して下さい。
因みに、この「I'm In You」ですが、ボブ・ジェームスも「HEAD」なるアルバムでカバーしています。

☆☆☆ ここが私的FUSION(フュージョン) ☆☆☆

今回紹介したアルバムのコンセプトについて、ディレクターの星加哲さんが次のようにインタビューで語られていました。

************

「僕は第3次エレキブームを作りたかった。第1次はベンチャーズ、第2次はクリーム、ジミ・ヘン等のロック時代、そして第3次とはクロスオーバーなギター・サウンドの事。」

「ロックでもない、ジャズでもない新しいギター・スタイルをこのアルバムで追求してみようと思った。」

***********

実に単刀直入で分かりやすいコメントです。しかし、この言葉の意味するところは至極重要だと思います。このアルバムが発表された1970年代後半という年は海外においてクロスオーバーなるサウンドが一般的にも認知され始めた時代だったと記憶しています。リー・リトナー、ラリー・カールトン、コーネル・デュプリー、エリック・ゲイル、ジョージ・ベンソン、アール・クルー、アル・ディメオラetc・・・といった卓越したギタリストが、それぞれに素晴らしいアルバムを製作し、それが徐々に日本国内においてもに受け入れられたのでした。勿論、ギタリストだけではなく、多くの素晴らしいミュージシャンがやはり同じように・・・今更ながらにして記さなくとも、既にお解かりですね(笑)

さて、そこで日本国内に目を向けると、そんな海外のクロスオーバー・サウンドに刺激されるかの如く、俄かにその動きが活発化するのでした。和田アキラさん率いる「プリズム」、森園勝利さんも加入していた「四人囃子」、大村憲司さんが加入した「バンブー」、渡辺香津美さん、増尾好秋さん、高中正義さん、その高中さんも加入していた「サディスティックス」、松原正樹さん、松岡直也さん率いる「ウィシング」、本多俊之さん、ネイティブ・サン、深町純さん、そして忘れてならないのが「渡辺貞夫さん」の存在ですね。ここに紹介できないほどの多くミュージシャンがこの時代にその頭角を現し、それが一つの塊となって日本においても確固たるクロスオーバー・フュージョンの黎明期を迎えるのでした。

そんな中で発表されたこの「GUITAR WORK SHOP Vol1(ギター・ワークショップ Vol1)」を見てみると、やはりそのサウンドには先に記した「海外のクロスオーバー・サウンド」に刺激されたサウンドが色濃く反映されたいるのも事実です。インタビューで「4人のサウンドが、かなり似かよっているが意図的なのか?」と言う質問に対し、4人が口を揃え「今、一番興味がある事をやりたいと思ったらこうなった」とコメントしています。是からもお解かりのように、この4人のギタリストが進むべき方向性を模索しているかの様な姿を反映した作品だともいえますね。
しかし、誤解していただきたくないのですが、物まねなどでは決してなく、それはあくまでも一つのモチーフとして各々がそれらを自分の音楽として消化・吸収し、そこから如何に自己のサウンドに発展させて言ったのか、彼たちのサウンドを聴くと、より一層に興味深いアルバムといえるでしょう。

決して参加ミュージシャンの自己主張が強い作品ではありませんが、各々のギタリストが織成す微妙な表現を明瞭に映し出し伸び伸びと自分自身の音楽をエンジョイしたかの様なアルバムですね。そして、先の星加哲さんが意図した様に、ギタリストのアルバムとして、それは新しい時代の幕開けとも言える息吹の様な生命力を実感します。そして、彼達の創り上げたサウンドがその後の日本の音楽シーンへ及ぼした影響を考えると尚更に感慨深いものがありますね。

さて、以上のように記しましたが、何だか懐古趣味で昔語りの様に感じるかも知れませんが、やはり良い音楽に新しい古いといった言葉は必要ないと思っています。ですから、このアルバムを耳にする機会が有りましたら、今から30年も前の作品だと言う事を一旦棄て、新たな気持ちで聴いて頂きたいですね。そして皆さんが思い描くクロスオーバー・フュージョンと言う既成概念が少しでも変化、もしくは新たな感覚を感じていただければ幸いです。矛盾してしまいますが(笑)「温故知新」・・・このアルバムにピッタリの言葉かも知れませんネ(笑)

エポック・メーキングとも言えるこのアルバムには、時代を超えて現在のシーンにも違和感無く浸透できるだけの類稀な存在感と同時に、その時代にしか(その時代だからこそ)体感出来ないであろうクロスオーバー・フュージョンのパラダイムを併せ持った貴重な作品です。いずれにしてもジャパニーズ・フュージョンを語る上で絶対に欠かす事の出来ない名盤です。

☆☆☆ 以上が私的FUSION(フュージョン) ☆☆☆

***1977年のヒット曲*** 渚のシンドバッド 、青春時代 、津軽海峡冬景色 、北の宿から

それじゃ。また。

追伸:このブログを書き始めたのが2005/09/23・・・奇跡的にも3年目の突入しようとしています。正直、当初はここまで続くとは思ってもみませんでした。途中、何度も挫折しそうになったのも事実です。それでも鈍間な亀の如くマイペースながらも何とかレヴューを続けて来れました。
これも全ては、私のパーソナルで拙いブログを暖かく見守って下さる皆さんのお陰様と感謝するばかりです。本当に有難う御座います。

「FUSION (フュージョン) MUSIC 研究所」 は皆さんによって育てられたブログだと思っています。

今後も宜しお付き合い下さいますよう、伏してお願い申し上げます。

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コメント

今までに紹介されていそうな気がするアルバムですね。(笑)
「ヤング・ギター」はよく知っている雑誌だけど、ほとんど読んでいない雑誌です。
今になって思うに、僕はこのアルバムのリリースを何で知ったんだろう。
 僕のブログのこのアルバムの記事にALMOさんが「大村憲司さんは、このレコーディンクは風邪を引いていてあとでギターを入れた」と、書き込んでくれてました。

FUSIONさんはブログを始めて3年になるんですね。kaz-shinさんが9月で2年になるそうで、それで初めて僕も1年を過ぎていたことに気付きました。(^_^ゞ
記事の更新を楽しみにしていますので、暇を見つけて書き上げてください。

投稿: WESING | 2007/09/21 23:53

2周年おめでとうございます。(笑)
この作品を見ると、私も今のサイトを始めた頃を思い出します。
こんな濃い記事を読んだ日にゃ、恥ずかしくてアップできませんて・・凄すぎます。(涙)
FUSIONさんには、当初から暖かく接して頂き、本当に感謝しております。
これからも益々良い記事を期待するばかりです。

投稿: elmar35 | 2007/09/22 01:09

お邪魔致します。
3年目おめでとうございます。今後も楽しみに拝読させていただきます。
この作品はもちろん聴きましたが深くは聴いていません。今度のFUSION MASTERPIECEのラインナップでもギター作品がFUSIONの黎明期に果たした役割は大きいことがわかりますね。でも日本のギタリストはどうしても模倣的な感じがしたので個人的にはあまり聴いていなかったのです。そのかわり団体競技的ないわゆるカシオペアやプリズムなどのバンドアンサンブルに強烈な日本フュージョンの個性を感じていました。でもあらためてFUSIONさん私的FUSIONを拝読させていただくと、やはり日本でもギターが果たした役割って大きかったのだと言うことを再認識しました。その意味でも重要な作品ですね。またギタリストを支えたバックミュージシャンの凄腕も同時に味わって欲しい作品ですね。長文失礼いたしました。

投稿: ayuki | 2007/09/22 07:14

2周年おねでとうございます。
この深く濃い内容、いつも脱帽です。
今後ともすばらしい記事をお願いいたします。

投稿: bonejive | 2007/09/22 07:35

WESINGさんへ。コメント感謝致します。

このアルバムですが、正直もっと前に紹介しようと思っていたのですが、やはり想い入れが強い為か敬遠していたのです。また、余りにも皆さんが紹介していたので、それも理由の一つですがやはり今回は2年間の節目として紹介してみました。
>僕も1年を過ぎていたことに気付きました。
え!もう!と言った感じです。早いですネ。月日が経つのは・・・

今後も宜しく御指導下さい。

投稿: FUSION | 2007/09/22 15:40

elmar35さんへ。コメント感謝致します。

何時も有難う御座います。こちらの方こそelmar35さんには何時もコメント寄せて頂き感謝するばかりです。また、実に興味深いレヴューの数々、本当に勉強になります。

今回のアルバムは想い入れが強い為、いつになく力が入ってしまいました(笑)恒例のカンニングしまくりのレビューですが30年前と言う事でお許しください(汗)

今後も宜しく御指導下さい。

投稿: FUSION | 2007/09/22 15:47

ayukiさんへ。コメント感謝致します。

私は一応ギタリストなので、どうしてもギター中心の作品しか当事は聴けなかったのです。しかし、今回のアルバムはそんな中、確かにギターを中心としたサウンドですが、何故かアンサンブル重視の作品としても貴重なアルバムだと思うのです。10代半ば幼いない私にも何となく感じた事でしたが、今聴くと尚更そう思えてきます。
>ギタリストを支えたバックミュージシャンの凄腕も同時に味わって欲しい作品ですね。
その通りですね。今回はギターに焦点を絞ったのでバックミュージシャンを少しばかり軽んじてしまいましたが、本当に仰るとおりだと思います。

今後も宜しく御指導下さい。


投稿: FUSION | 2007/09/22 15:58

bonejiveさんへ。コメント感謝致します。

今回もそうですが、どうしても書きたい事が有り過ぎて長々とした文になってしまいます。要点を上手く説明できない・・・くど過ぎてしまうのです。ですから、「深く濃い内容」ではなく「浅く理屈っぽい内容」だったりします(涙&恥)
こんな拙いブログに何時も御付合い下さり本当に感謝するばかりです。

最後になりましたが、何時も有難う御座います。
今後も宜しく御指導下さい。

投稿: FUSION | 2007/09/22 16:08

FUSIONさん、ブログ2周年おめでとうございます!(・∀・)
節目の大作記事、読み応えタップリでした。


私は、年代的に“カシオペア&Tスク世代”で、このアルバム
も、メインのギタリストさん達に対しても、“下から目線”(苦笑)
になってしまって、近寄りがたい部分があったのですが、
FUSIONさんの詳細レビューを拝読して大変興味を抱きました。


MOBO香津美さんだけは、友人が熱烈な信奉者だったせいで、
私もちょっとだけ聴かせてもらってましたね。そんな程度の耳で
このアルバムを楽しめるかどうか不安ですが(^-^;)、機会を見
つけて聴いてみようと思います。


これからも、入魂の大作記事を楽しみにしております!

投稿: ヤセガエル | 2007/09/23 00:39

ヤセガエルさんへ。コメント感謝致します。

このアルバムはそれ程に難解ではなく、むしろ聴き易いアルバムだと思います。正直、確かに少しばかりレトロな感も否めませんがそこがまた素晴らしいです(笑)しかしながら、日本のクロスオーバーとしての息吹を感じられる貴重な作品です。
フュージョンを愛するヤセガエルさんには是非にも聴いて頂きたいアルバムです。

最後になりましたが、何時も有難う御座います。
今後も宜しく御指導下さい。

投稿: FUSION | 2007/09/23 10:32

こんにちは。
遅くなってしまいましたが、2周年おめでとうございます。
偶然にも私と同じ日にブログを開設されていたということで、
些細な事ですが嬉しくなってしまいます。

FUSIONさんの書かれるレビューはいつも、本当によく聴き込まれていて、
その上でのレビューされており、アルバムに対する愛情を文章に感じる事が
出来るのが素晴らしいですね。
私には書けないレビューです。
何しろ質より量で勝負していますから(笑)

さて、このアルバムは私も大好きで、シリーズの中でも
やはりこのアルバムが今でも1番だと思っています。
この頃ってブームだったこともありますが、良い企画のアルバムが多かったですね。
内容はありませんが、TBさせて下さい。

これからも素晴らしいレビュー記事を期待しています。

投稿: kaz-shin | 2007/09/24 11:22

kaz-shinさんへ。コメント感謝致します。

何時もkaz-shinさんのブログを拝見して思う事は、本当に音楽が好きなんだと言う事を実感させられます。音楽をその名の如く「音を楽しんでいる」感じが伝わってきて実に羨ましいです。また幅広い音楽観は本当に何時も勉強させられます。
私の場合、理屈っぽく、くどい文章になり「音に苦しめられている」そんな感じです(涙)私ももう少し肩肘張らずに是からもマイペースで続けて行けたらと思うのですが・・。

今回紹介したアルバムは貴兄にとっても思いで深いアルバムの様ですね。私の場合、リアルタイムよりほんの少し遅れて聴いた作品ですが、やはりいまだに色褪せない名盤ですネ。TB感謝致します。

最後になりましたが、何時も有難う御座います。
今後も宜しく御指導下さい。


投稿: FUSION | 2007/09/24 17:37

こんばんは☆
FUSIONさん、2周年おめでとうございます!
たくさん、音楽のことを教えていただいて
ありがとうございます。
音楽の楽しさを話せるFUSIONのブログに来れることがとても嬉しいので、これからもマイペースでずっと続けてくださいね。

投稿: よっこ | 2007/09/24 19:25

よっこさんへ。コメント感謝致します。

よっこさんにはブログ開設当初より暖かく接して頂いた事、感謝するばかりです。本当に有難う御座います。多分に読みにくく、ただ文字を羅列しただけのブログですが、フュージョンの良さを少しでも伝えられれば幸いです。そんな「フュージョン研究所」ですが、今後とも宜しくお願い致します。

最後になりましたが、何時も有難う御座います。
今後も宜しく御指導下さい。

投稿: FUSION | 2007/09/24 19:39

FUSIONさん、こんばんは。
ブログ開設2周年、おめでとうございます!
いつも興味深く拝見しています。
私もフュージョン黎明期にリアルタイムに立ち会えて良かったと思います。また、当時のミュージシャンが今もライブをやっていて、それを間近に見ることができるというのは、当時では考えられない、贅沢で幸せなことだと思います。
増尾好秋さんも新作をリリースされるようなので、ますます楽しくなりそうです。
これからもブログの更新楽しみにしています♪

投稿: 河童アヒル | 2007/10/11 22:56

河童アヒルさんへ。コメント感謝致します。

今回は(今回も?)実に懐古的なレヴューになってしまいましたが、やはりこの頃のクロスオーバー・フュージョンに見られる力強さと躍動感は全く色あせていないと思います。新しいサウンドを模索していて、ミュージシャンのエネルギーが直に伝わって来ます。
>当時のミュージシャンが今もライブをやっていて、・・・
全くもって同感です。河童アヒルさんも積極的にライブを鑑賞されているご様子ですネ。やはりライブが一番ですネ。

最後になりましたが、何時も有難う御座います。
今後も宜しく御指導下さい。

投稿: FUSION | 2007/10/12 11:57

こんばんは☆
お久しぶりです。
再新されていないので、お忙しいのか、もしかして体調がお悪いのかとか、心配してしまいます。
お元気ですか?

投稿: よっこ | 2007/11/25 22:26

よっこさんへ。コメント感謝致します。

ご無沙汰しております。
このところ更新が滞っているフュージョン研究所です。チョッと思うところがありまして休止させて頂いております。
ご心配おかけしておりますが私は元気です(笑)近い内いつか必ず再開しますので・・・その時はまた宜しくお願いいたします。

最後になりましたが、お気使いのコメント本当に嬉しかったです。有難う御座います。

投稿: FUSION | 2007/11/26 19:19

> チョッと思うところがありまして休止させて頂いております。

そうでしたか。
今日は更新されているかな、
と、毎日覗いていたんです。
再開を心待ちにしておりますが、FUSIONさんの思うままに始めてください。

投稿: WESING | 2007/11/27 22:07

WESINGさんへ。コメント感謝致します。

毎日ご訪問下さっていたのに本当にごめんなさい。私の我侭な身勝手をお詫びするばかりです。
約2ヶ月間の間、全く更新していませんでしたが、その間も音楽は勿論聴いていますし、CDも結構購入しています。そしてライブにも足を運んだりしています。しかし、今はブログからチョッと離れて、純粋に音楽自体をただひたすら堪能したいと言う想いが強くなっています。ブログをはじめてから2年の月日が流れましたが、ここでチョッと充電したいと思いました。ですから、必ず近いうちに再開しますので、その時はまた宜しくお付き合い下さい。

>再開を心待ちにしておりますが、FUSIONさんの思うままに始めてください。
涙が出るほど有り難いお言葉、感謝するばかりです。

投稿: FUSION | 2007/11/27 22:22

お邪魔いたします。
WESINGと同じでほぼ毎日お邪魔していました。
FUSIONさんのブログを通していろいろなブログに出会えたこと感謝しています。プレッシャーではないですが、再開待っています。ゆっくり充電してください。

投稿: ayuki | 2007/12/07 18:48

ayukiさんへ。コメント感謝致します。

毎日訪問下さっていたのに・・・本当に感謝致します。そして、私の我侭をお許し下さい。勿論、ayukiさんのブログは楽しみに拝見させて頂いております。

私事で恐縮ですが、このところ音楽を純粋に楽しめなくなり、ブログを書くためにだけ音楽を聴いている自分が・・・と言えば聞こえが良いですが、単に煮詰まった事を隠れみのにしているだけなのかもしれませんネ(恥)。こんな口実ですが、ご理解下さい。そして、必ず近いうちに再開しますので、その時はまた宜しくお付き合い下さい。

最後になりましたが、暖かいお言葉に感謝するばかりです。

投稿: FUSION | 2007/12/07 21:20

FUSIONさん、こんばんは。
今年は「風」の復活あり、松原正樹さんやナニワエキスプレスのライブありと、とても楽しんだ一年でした。
FUSIONさんからコメントも多くいただき、とても充実した音楽生活?をおくることができました。
どうもありがとうございました。
来年は増尾好秋さんの新譜が予定されていて来日もあるかもしれませんね。
行き当たりばったりの楽しみ方ですが、来年も気楽に楽しんでゆこうと思っています。
来年もコメントさせていただきますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
再開楽しみにしています♪

投稿: 河童アヒル | 2007/12/29 22:07

河童アヒルさんへ。コメント感謝致します。

ご無沙汰しております。早速の年末のご挨拶有難う御座います。このところチョッとブログから遠ざかっている私に対してお気遣い下さり恐縮するばかりです。
今年は後半にかけて息切れしていた私ですが、そろそろ復活したいと画策しております。
今年はたいへんお世話になりました。来年も何卒宜しくしくお付き合い下さいますよう伏してお願い致します。


投稿: FUSION | 2007/12/30 12:01

初投稿失礼いたします。(記事07より)私も素人ながらも大村憲司さんをフェイヴァリットの一人としております。御ブログでは「MXRディストーション」が「+」かどうか「?」と記されておりますが、「+」と視て良いでしょう。←YMO写真集「OMIYAGE」(37頁)より確認。
彼の存在を知ったのは、YMOへのツアー参加です。よくある話ですが、小学生だった私はYMOに強い衝撃を受けました。でもなぜか、御三方よりもゲストやサポートに注目しました(アッコちゃんとシーナさんは私の女神です)。そして色んな事情でギターを弾くことに・・・。
「OMIYAGE」に、各パートの足元が写真紹介されております。視れば視るほど謎です。大村さんの足元にある角ロゴ・ディストには「+」という文字が確認できます。その左にはトマト色のMXR。筆記体のDコンプでしょう。いずれもツマミ上にオン/オフ・ランプが装着してます(後付けかな?)。Dist右にはグッドリッチ。その右がこれまた判別できない黒い箱があります。推測でコントロール3つ分ほどの器械。「Delay」の文字上にボタンがあります。
因みにこの写真集での機材紹介には、大村さん:ギター→MXR(ダイナコンプ)→グッドリッチvol.ペダル→MXR(Dist)→MXR(フェイズ100)→ヤマハE1010→ローランドSDD320→アンプ(Musicman212HD-130×2台)となってます。
色んな頁で探しはしたものの、こういうことに限って、謎は解決できないものですね(笑)。因みに私は、最近までレスポール&アンプ直結派(鮎川さん流)でした。YMOのDVDを観ていたら、改めて憲司さんに注目し、また、別件でブロンディをコピーする用事が出来て・・・以来エフェクターも繋ぐようになりました。高い物は持ってませんが、先日BOSSのアナログディレイ-2を入手(レベルを上げておくと泣き出す(発振)ところは、赤ちゃんのようです(笑))。素人の長い乱文、ごめんなさい。

投稿: ちょろまつ | 2009/04/08 01:01

ちょろまつさんへ。コメント感謝致します。

はじめまして!お立ち寄り有難う御座います。
実に詳細な情報有難う御座います。そして尚且つちょろまつさんの大村さんに対する思いが伝わってくる熱いコメント・・・素晴らしいです。私が大村さんを意識したのは、「NEW YORK(ニューヨーク)」というアルバムの「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ」だったのですが・・・兎に角、ギターが歌っているとしか表現しようが無い素晴らしく感動的な一曲でした。本当に素晴らしいギタリストですネ。亡くなられた事が残念でなりません。何時か大村さんのアルバムを紹介したいと思います。この調子(?)ですから何時になるか約束できませんが、その時もフォロー宜しくお願い致します。
最後になりましたが、今後も宜しくお付き合い下さい。

投稿: FUSION | 2009/04/08 20:59

FUSION様。返信ありがとうございます。本当は大村さんとは無縁のまま終わってしまった私です。ラジオに出ても、言葉少なく、神戸弁でポツリと喋る人なんですね。「いつか行こう」と思っていた矢先、パッとめくった「ギターマガジン」が訃報の頁でした(涙)。だから、せめて出来る限りアルバム収集と聴き取り、ギターコピーに励み供養します。昨年の夏、気が嵩じて「ymo」ロゴシャツを買いました「Riot In Lagos」(坂本教授)でのカッティングがたまらなく気持ち良いですよ。フェイザーの波もきれいです。バッキングに徹して、キメるところを知っているギタリストです!それと憲司さんのチョーキングには癖がありますね。「タメてタメて、フィードバックに持ち込むまで弦を押している・・・と。あれはエリック・クラプトンにも真似できない技です。
長年そして普段私は、シーナ&ロケッツの応援に廻っております。一昨年はO-Setsu-YというYMO再現バンドを観たり、シナロケのゲストに幸宏さんが出たり、自分の中では、「あの時代」ブームです(笑)。
宜しければ、シナロケのライヴにもどうぞお越し下さい(勧誘ではありませんが)。「ちょろまつ」ってどの人?とお客の誰かに聞けば、ご案内できると思います(アホで有名?)。因みに鮎川は、山岸潤二さんたちともセッションしたりします(高円寺ジロキチなどで)。
自分勝手な長文を、お許しください。

投稿: ちょろまつ | 2009/04/09 02:40

(文中、補足ごめんなさい)
・・・ロゴシャツを買いました。「Riot In Lagos」での憲司さんのギターは・・・

投稿: ちょろまつ | 2009/04/09 02:56

ちょろまつさんへ。返信感謝致します。

「Riot In Lagos」・・・私はB2unitの作品しか知りませんが、YMOバージョンを聴いた事がありません(汗)。ちょろまつさんのご推薦、是非機会がありましたら拝聴させて頂きます。
>あれはエリック・クラプトンにも真似できない技です。
ポンタさんの「自暴自伝」でもポンタさんが大村さんの事を実に多く語られていました。そして、その全てにポンタさんの大村さんに対する想いが痛いほどに伝わって来ます。
そしてエリック・クラプトンとのエピソードも・・・。もしご存知でなければお奨めしたい一冊です。是非!

投稿: FUSION | 2009/04/09 22:48

ポンタさんについては(ごめんなさい)。あまり詳しくはないので、コメントも限られてしまいますが、どういうわけか、誰のコンサートでも、遭遇してしまう人という気がします。矢野顕子さんの地方公演でも、そして泉谷しげるさんのバンド「ルーザー」でも。マルチな方なんでしょうね。フュージョン、ロックなんでもござれ(?)。音楽に分類はないと証明してくれているようです。ピンクレディのツアーもそうだったかな・・・いえ、勘違いだと思いますが。

さて、「Riot In Lagos」他、YMOでの大村さんが観れるのは、一般には2作のDVDがあります。「YMO Giga Live」(東芝)と、「Yellow Magic Orchestra/Visual YMO:The Best」(SONY MUSIC HOUSE)です。が、大村さん参加のテイクは前者(Giga~)のほうが16曲、後者(Best)は5曲(「Riot~」無し)となってますので、先ずは前者をお奨めします。「Maps」の最後のワンストロークで、お茶目にも、大村さんはカメラ目線を送ってキメてます(笑)。要するにこれはフジテレビで放映した、80年末の武道館ライヴの模様です。

因みに後者「The Best」では、大村さんと、橋本一子さん(Kb.)が参加された「テクノポリス」が収められてます。「夜のヒットスタジオ」からのテイクです。中耳炎を患われた時の国内ツアーの流れですね。

両者とも一般市販盤ですが、あまり置いてある店はないので、店頭で取り寄せすることになると思います。

余談ですが、Ymo写真集「OMIYAGE」には、バス移動する車内での聖子さんのお顔も見ることができます。残念ながら、こちらは古本屋で探すしかないようです。20年ほど前の本ですので。

長文失礼致しました。では、また。

投稿: ちょろまつ | 2009/04/10 04:03

ちょろまつさんへ。コメント感謝致します。

実に詳細な情報、有難う御座います。正直なところお恥ずかしい話ですが・・・YMOは少しばかり(というか全くと言ってよいほど)疎い為、なかなか的を得たコメントをお返し出来ませんが、、、それでもちょろまつさんの音楽に対するひたむきさが伝わってきますネ。FUSION一筋などと嘯いている私の凝り固まった音楽概念を払拭する起爆剤にさせて頂きます。
有難う御座いました。

投稿: FUSION | 2009/04/10 23:51

いえ、どういたしまして。FUSION様は「フュージョン一筋」だとは思っておりません。山岸潤史さんの名前も挙げられたことですし・・・。「あのあたりの、ブルージーな人たち」と解釈させて下さい。そもそもジャンルで音楽を選ぶ人はいないと思いますし、それこそ、音楽のレッテルを貼ることこそ難しいですからね。FUSIONさん、ノープロブレムですよ!
私も「Ymo」という単語を出しすぎましたが、大村さんを語る上での「きっかけ」としてとらえていただければ幸いです。
ymoの仕事が終わった後にリリースされた「外人天国」も「ラーメンたべたい」(矢野)でのアグレッシブな氏のギターも好きですよ。5月5日は氏のお誕生日。心の中でお祝いしましょう。

投稿: ちょろまつ | 2009/04/11 00:26

ちょろまつさんへ。コメント感謝致します。

お気使い頂いき恐縮至極です。正直なところ・・・本当にFUSIONしか聴かなかったりします。でも冒頭にしるした様に「私がFUSION(フュージョン)と思った音楽がFUSION(笑)」という文句の様に私が無理やりFUSIONに引きずり込み拡大解釈して雑多に聴いていたりする自分です

>5月5日は氏のお誕生日。心の中でお祝いしましょう。
・・・そうでしたか。文字通り「春がいっぱい」の季節の中で生まれたのですネ。
本当に惜しい方を亡くされました・・・合掌

投稿: FUSION | 2009/04/11 19:08

フュージョンといえば、渡辺香津美さんにも一目置きました。結局YMOに参加したギタリストっていうことになりますね(笑)。二度行われたワールドツアーのうち、初回に香津美さんがサポートをされました。
欠点といえば、「欠点が無いこと」だと思います。当時は「天才ジャズ青年」と、言われていたようですね。サポート・メンバーとしては完璧過ぎたのか、所属レコード会社との都合なのか・・・以降は同行せず。

80年のYMOは各パート、音が整理されてきたということもあり、さすがに、こんなステージングでは憲司さんのバッキングでなければ釣り合いが取れないと(素人の私でさえも)思います。
バックステージでは、アッコちゃんと憲司さん、二人になると、すぐフザケる、という談があります。カメラに向かって悪ブッた目つきで不良少年になったり(笑)。ご子息慎二さん(漢字間違えていたら、謝)の話だと、厳格な方だったようですが、こっそりジョークを入れるというところに、温かみを感じます。毎度長文ごめんなさい。

投稿: ちょろまつ | 2009/04/15 03:10

ちょろまつさんへ。コメント感謝致します。

香津美さん・・・私も大大大好きなミュージシャンです。彼の作り出すサウンドは何時も独創的でリスナーの予測を良い意味で「裏切る」斬新な切り口での意外性と、そして何よりも、あの凶暴性(笑)に惹かれます。
確かにYMOのツアーにも参加されていましたネ。「オリーブ・ステップ」から「千のナイフ」、「サマー・ナーヴス」、天才集団の「キリン」、・・・そして「YMO」・・・坂本さんとの2大天才の繋がりもこの頃は深かったですネ。

投稿: FUSION | 2009/04/15 10:24

香津美さんは、ギター奏法の色んな引き出しを持ってますね。YMOの間奏で、よく観るとほんの少しですが、ライトハンド奏法もやってました。この奏法は、ヴァン・ヘイレンで知ったものですが、まだまだ前人がいたわけです。使用ギターが「アレンビック」とクレジットされていますが、観たところ日本の「Aria」ではないかと・・・。
YMOでの氏は顔が白くて、シャイな高校生に見えましたよ。数年後、昔の雑誌で見たところ、元々髭を生やしていたくらいワイルドな風貌だったことを知りました。「勉強トリオ」でしたか・・・野音のライヴを聴いて、随分とまたシンセっぽいギターに持ち変わったことを知りました。スタインバーガーだったか、多くのフェクターを組んで、風鈴のような音もギターで(笑)。「風連」というプログレっぽい曲が印象に残りました。

「千のナイフ」の教授は、まだまだ学生か研究生っぽいですね。kb.以外にも、打楽器を叩いているようですが、試行錯誤して出来上がった新鮮なアルバムという感じがします。

投稿: ちょろまつ | 2009/04/16 00:55

追伸 御ブログは愉しいので、友人に紹介しても宜しいですか? 一般人なので、悪影響をもたらす心配はございません。
趣味は、外人相手と、少しだけズレてますが、当時の音楽シーンに詳しい(と思う)人ですので・・・。

投稿: ちょろまつ | 2009/04/16 01:05

ちょろまつさんへ。コメント感謝致します。

了解しました。拙くお恥ずかしいブログですが宜しくお願いいたします。

投稿: FUSION | 2009/04/16 08:40

FUSION (フュージョン) MUSIC 研究所様

初めまして
Domon@guitarと申します。
音楽好き、ギター好きが昂じて、いい音楽や演奏をより多くの方に聴いていただきたいという思いから自身でも拙いながらブログを開設しました。
本作Guitar Work Shopを紹介するにあたり、貴記事の完璧な内容に感嘆いたしまして、今更私めがとやかく書くよりも、弊ブログにリンクを貼らせていただき、内容紹介させていただければと思い、ご連絡させていただきました。突然で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

投稿: domon yukinori | 2022/02/12 09:12

domon yukinoriさんへ。コメント感謝致します。

はじめまして。この様な辺鄙な私のブログにコメント頂きまして恐縮です。
此のアルバムは当時多くのミュージシャンにとって指針となるべきサウンドが散りばめられた貴重な音源であり、長く後世に伝えられるべきものだと思います。多分に同じ時代を過ごしたであろう私とdomon yukinoriさんの思い描く景色は一緒なのだと嬉しく思う次第です。
domon yukinoriさんのサイトも拝見させて頂きました。素晴らしい内容と情報量に感嘆するばかりです。そんな方よりコメント頂いたことを誇りに思う次第です。本当に有難う御座いました。こちらこそ宜しくお願い致します。

投稿: FUSION | 2022/02/12 18:35

早速のご返信ありがとうございます。
本作、高校生の時に中古でLPを手に入れ、あまりに聴きすぎて
その後もう1枚買うほど気に入っています。
機材の紹介など、大変参考になりました。
私は山岸さんのファンなのですが、本作では大村さんのB2が圧巻ですね!
それでは、お言葉に甘えて、リンクで紹介させてください。
今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: domon yukinori | 2022/02/13 10:37

domon yukinoriさんへ。コメント感謝致します。

この様に更新も滞る拙なブログですが、取り上げて下さることに感謝するばかりです。有難う御座います。

投稿: FUSION | 2022/02/13 19:10

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