« スーパー・プレミアム・シリーズ第一弾!ファンキー・フュージョン編、全10タイトル!発売 | トップページ | <訃報 「佐野行直さん 逝去」> »

山下洋輔さんとポンタさん、そして「自暴自伝」

先日・・・と言っても少々前になりますが、2008年3月9日の朝刊に気になる記事が掲載されていましたのでご紹介します。

Yamasitapiano その記事とは、ジャズ・ピアニスト「山下洋輔(やました ようすけ)さん」が、今や伝説として語り継がれた、実際に燃えるピアノを弾くあの「ピアノ炎上」を再現すると言うものでした。

この「ピアノ炎上」は1973年に初めて行われ、その映像が残されました。今回「あの時得た表現は何だったのか再確認したい」という趣旨のもとに再演される事となった様です。

以下、詳細は下記の各サイトをご覧下さい。
  ↓
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/photo/CK2008030902093970.html?ref=related

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/music/080308/msc0803082035002-n1.htm

正直、私は山下洋輔さんの音楽をそれ程に知っている訳ではありませんし、また私のような凡人には到底理解出来ない超越した存在でもあります。したがって、ここで山下さんの音楽を語るつもりはありません(出来ませんといった方が適当な表現かも知れませんね)

それでは、私が何故にこの記事に拘ったのか・・・それは・・・

Ponta2その前に、ここで一冊の本を紹介しておかなければなりません。その本とは・・・私が「もう何十回読んだか分からない程」に大好きな本・・・それが村上秀一(むらかみしゅういち)さん・・・そう、ポンタさんの自伝・・・
「自暴自伝」
この本、兎にも角にも本当に面白く、そして興味深い一冊です。ミュージシャンとして、ドラマーとして、男として、そして人間としての村上秀一・・・ポンタ・・・その人物像を余す事無く彼自身の言葉で綴られています。また、さまざまな方々との交流と、そしてそのエピソードの数々、、、この本は何時か必ず、じっくりと私のブログで取り上げたいと思っていますが、今回はこの「自暴自伝」の魅力を上手く表現したサイトがありましたので、今日のところはこちらをご覧下さい。

文藝春秋「私はこう読んだ(本の話より)」
  ↓
http://www.bunshun.co.jp/yonda/shirananda/shirananda.htm

Ponta1_2 さて、この「自暴自伝」・・・そこには、今回の一件が如何に山下洋輔さんとポンタさんの関係に大きく係わっていたのかが細かく記されています・・・以下、その件を抜粋し、私なりに編集(?)してご紹介させて頂きます。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

・実は俺、19歳の時に、甲南大学の学園祭で山下さんのライブを見てるんだ。もう一発で嫌いになったね。当時、ピアノを燃やすパフォーマンスが山下さんのトレードマークだったのよ。クラシック一辺倒だった当時の俺にしてみれば「なんだ、こいつ」って感じ。その印象をプロになってからも引きずっていたせいで、仕事の依頼があってもずっと断っていた。

・山下さんに声をかけられた頃はしかとしていたのよ。それからずっとラブコールがかかっていて、でも行かなかった。

・たまたま機嫌がよかったから「おちょくりに行ってやろう」みたいな軽いノリで・・・新宿ピットインだったんだけど、客が長蛇の列を作って待っていた。にもかかわらず、当の山下さんがわざわざ迎えに出て来てくれたんですよ。で、じっと俺の目を見て一言、「よく来てくれたね」って。その瞬間、大好きになってしまった。一目ぼれだね。一目見ただけで評価があれだけ180度変わった相手というのも、山下さんをおいて他にはないな。

以上、文藝春秋より出版された「自暴自伝」(村上“ポンタ”秀一)より。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

如何でしょうか。その後、寿限無、パンジャオーケストラや筒井康隆さんのアルバム(「寿眼無Vol.2」、「PICASO」、「わしのパンじゃ」、「THE INNER SPACE OF YASUTAKA TSUTSUI」、、、等) に参加するなど、その活躍は有名ですね。しかし、そこまで到達するには紆余曲折と、蟠りにも似た状況があったとは!

でも、憶測ですが、、、ピアノを燃やすパフォーマンス云々はあったにせよ、ミュージシャン「山下洋輔対」に対して、1981年に新宿ピットインで初共演する以前にポンタさんの中では、ミュージシャン「山下洋輔」を既に「理解」していたんじゃないかと・・・ピアノを燃やすという行為に対しての「拒絶」、そしてそれを切欠に山下洋輔さんの存在を「意識」し、後に山下さんもポンタさんの「才能」を認識し「誘引」した事に対し、山下さんの想いを難なく「認容」と「享受」したポンタさん、、、、

以上の事実から、お互いに「理解と尊敬」と言った結論が帰納されたのでは?と、全くの個人的な解釈をしてみました。あくまでも・・・勝手な解釈・・・なんですけれども・・・ネ。

でも、同書に記されたポンタさんの「こんな言葉」がそれを物語っていると思うのです・・・

◆※◆※◆※◆※◆※◆※◆※◆※◆※

・ラジオで仲間たちの音楽を聴いて、人間技か機械か、どっちにしろ両極端しかない、そう心に決めていた・・・山下さんの音楽はまさに、人間技なるものの究極だった。

・俺が思うに、山下さんの音楽はフリーであってもジャズじゃない。ジャスト“山下洋輔ミュージック”なんだ。

・誤解を恐れずに言うなら、山下洋輔という人はミュージシャンですらないと思うんだ。音楽家である以上に、一個の才人であり文人。並みのミュージシャンとは次元が違う。

・・・そして・・・

「山下さんのピアノって、饒舌なようでいて実はひとつもウソがないんだ

以上、文藝春秋より出版された「自暴自伝」(村上“ポンタ”秀一)より。

◆※◆※◆※◆※◆※◆※◆※◆※◆※

因みに、山下さんは後に「ノー・モア・ドリンク・P.T」と言う曲をポンタさんに捧げているそうです。

私は山下さんの音楽をそれ程に知りませんでしたし、また正直、その難解なサウンドと併せて特異なパフォーマンスが故、少々避けていたのも事実でした・・・しかし、これを機会に遅れ馳せながら「山下洋輔さんのサウンド」にもっと真剣に触れてみたいと思います。

追伸:今回は、文藝春秋より出版された「自暴自伝」(村上“ポンタ”秀一)から、一部その文章を引用し掲載させて頂きました。何卒ご了承下さい。

|

« スーパー・プレミアム・シリーズ第一弾!ファンキー・フュージョン編、全10タイトル!発売 | トップページ | <訃報 「佐野行直さん 逝去」> »

コメント

こんばんわ。
この本私も持ってまぁす!(笑)
ビッグマウスなだけでなく、とんでもないことを涼しげにやっちゃうのが、ポンタさんの凄さなんでしょうね。
洋輔さんは、香津美師匠とも度々共演されてて、私はそっちの姿の方がはっきりと記憶に残ってます。
先日の新聞記事みて、PaulGilbertのBurnningOrganのジャケ写真思い出しました。

投稿: elmar35 | 2008/03/13 22:37

こんばんは。
私もこの新聞記事読みました。
山下さん今でも元気なんですね。
本の方は知りませんでした。
やっぱり本人の書いた(口述筆記?)は面白いですね。
(カシオペアの記事もうちょっとがんばります)

投稿: bonejive | 2008/03/13 23:39

お邪魔いたします。
楽器を破壊するパフォーマンスは、ジミ・ヘンさんや私の好きなリッチー・ブラックモアさんなどいろいろありますが、気持ちは解らないではないのですが、どちらかと言えばちょっと否定的です。でも共通しているのは、そんなことしなくても凄い!と言うこと。山下洋輔さんと渡辺香津美さんのデュオを生で観たことがありますが、これは凄かったです。山下洋輔さんの音楽は私もそんなに聴かないのですが、エッセイは抜群に面白くてよく読みました。

投稿: ayuki | 2008/03/14 11:48

お邪魔いたします。
昨年、私の住む東北F県F市で、ピン○ボンゴというバンドのライブがあり、はじめて村上ポンタさんのドラムをナマで聞きました。
ドラム・音楽が素晴らしいのは、もちろんですが、お笑い?ありのステージは、とても楽しかったです。

投稿: iizaka | 2008/03/14 12:39

僕もポンタさんの本、買いましたよ。
ポンタさんの記憶による話だから、事実と違うところもあるみたいですが、いろいろと興味深く、面白かったです。
 山下洋輔さんに関しては「寿限無」が面白かったのを覚えています。渡辺香津美さんが目的だったんですけどね。(笑)
他はほとんど聞いてません。

投稿: WESING | 2008/03/14 15:14

elmar35さんへ。コメント感謝致します。

そうでしたか!持っていましたか!
ポンタさん・・・実際に話したことは勿論ありませんが、実に豪快な方のようですネ。その存在感は他を圧倒するばかりです。

>ビッグマウスなだけでなく・・・
ビッグマウスも魅力だとこの本を読んで痛感しました(笑)

>PaulGilbertのBurnningOrganのジャケ写真・・・

あのオルガン(?)を燃やしたジャケットです・・・ネ(汗)

投稿: FUSION | 2008/03/14 18:56

bonejiveさんへ。コメント感謝致します。

先ず、今回の本を紹介したのも、bonejiveさんのブログに影響されたのが発端の一つです。感謝致します。

この「自暴自伝」bonejiveさんには絶対に読んでいただきたい一冊です。面白いエピソード満載です・・・是非

投稿: FUSION | 2008/03/14 19:00

ayukiさんへ。コメント感謝致します。

私も楽器をパフォーマンスとして破壊する事は同じく否定派です。一度それが観客に受けてしまうと・・・プレイヤーも結構辛いんでしょうネ。
私は山下さんの音楽をそれ程しりませんが・・・確かに香津美さんとの共演は有名ですネ・・・実際に見た事はありませんが、是非とも拝見したいです。

投稿: FUSION | 2008/03/14 19:05

iizakaさんへ。コメント感謝致します。

>昨年、私の住む東北F県F市で、ピン○ボンゴというバンドのライブがあり・・
おっと!そうでしたか!実は私も東北F県I市(笑)でのピン○ボンゴ・ライブ見ようとしていたのですが・・・予定があり断念しました。そうですかF島市でも催されたのですか・・・。
私はポンタさんの演奏を一度しか生で聴いた事がありません。しかも大ホールだったので・・・出来れば小屋でじっくりと聴きたいものです。

投稿: FUSION | 2008/03/14 19:10

WESINGさんへ。コメント感謝致します。

WESINGさんが本を持っているのは知っていました・・・以前に深町さんの件や諸々コメントにて・・・でも本当に面白くて興味深い一冊ですネ。

私は山下さんの音楽をそれ程知りませんが・・・でも、WESINGさんも紹介した「古澤良次郎さん」のライヴ、好きです

>ポンタさんの記憶による話だから、事実と違うところもあるみたいですが・・・
その様ですネ(笑)でも、この際ですから、「全部、事実に相違ありません」と言う事にしておきましょう・・・その方が楽しくて良いですネ
(実際、殆んど事実に基づいたお話には間違いないのですから・・・)

投稿: FUSION | 2008/03/14 19:19

FUSIONさんへ、コメントありがとうございます。

FUSIONさんは同県民でしたか、失礼いたしました。今後もよろしくお願いいたします。I市ということは、見ようとされていたのは、Barクイ○ンさんでしょうか?何度も行ったことがありますが、I市に引っ越したいくらいに、素晴らしいお店ですよね。
FUSION好きとしては、うらやましい限りです。

投稿: iizaka | 2008/03/16 17:51

iizakaさんへ。コメント感謝致します。

実は出身がI市という事で・・・今は違う県に住んでいますが・・・Bar・QUEENさんには本当にお世話になりました。マスターの人柄が実に素晴らしいですよネ。多くのミュージシャンからの信頼も厚く・・・素晴らしいお店ですネ

投稿: FUSION | 2008/03/16 19:08

もう遅いかもしれないけど、今夜11時からNHK-FMで「山下洋輔と仲間たち」が放送されます。URL参照。

投稿: WESING | 2008/03/20 22:11

WESINGさんへ。コメント感謝致します。

情報、有難う御座います。これから早速聴きます。

投稿: FUSION | 2008/03/20 22:50

FUSIONさんの記事を読んで、しばらく聴いていなかった山下洋輔さんの「寿限無vol.1、vol.2」(どちらもLPレコード)を引っぱりだして聴いてます。
vol.1の円周率(3.1415...に音階を付けた曲)とかポンタさんの叩いてるvol.2の寿限無などおもしろい曲が多いですね。CD再発は難しそうですが...

投稿: milkybar | 2008/03/23 20:25

milkybarさんへ。コメント感謝致します。

山下洋輔さんの音楽を私はそれ程知らないのでコメント出来ませんが・・・寿限無vol.1聴いた事が有りません。それに、お恥ずかしい話ですがその他の音源もカセットで「持っているだけ・・・」でじっくり聴いた事すらなかったのが本当のところです(汗&恥)。今回を切欠にじっくり聴いて見ました・・・そんな私が今回のような記事を書いた事、少し恥ずかしく思う今日この頃です。でも、寿限無vol.1今は無性に聴いて見たいです。

vol.1の円周率の件、自暴自伝にも書いてありましたネ

投稿: FUSION | 2008/03/23 22:37

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 山下洋輔さんとポンタさん、そして「自暴自伝」:

« スーパー・プレミアム・シリーズ第一弾!ファンキー・フュージョン編、全10タイトル!発売 | トップページ | <訃報 「佐野行直さん 逝去」> »