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2009/07/04

TRI-OFFENSIVE(トライ・オフェンシヴ)

Trioffensive 突然ですが、皆さんは自分の名前が好きですか?また、自己のイメージと名前にギャップを感じたりしていませんか?。誰でも一度は改名や「自分が芸能人になったらこんな芸名にしたい・・・」なんて思い描いた事がありませんか。
バンドのネーミングとは至って重要でバンド名を聞いただけでそのサウンドが思い描ければ是ほど素晴らしい事はありませんね。特にインストバンドは「声」そして「歌」というメッセージをダイレクトに伝える具体的なモノがない分、尚更にそれが重要だと私は思うのです。
諺で・・・「名は体を表す」といいますが・・・今回紹介するグループもまさにその最たるものでしょう。それが、是です・・・・。

「TRI-OFFENSIVE」(トライ・オフェンシヴ)

01.Fate of the Azure
02.MIRV
03.Neo Universe
04.Revelation in a Dream
05.Parallel World
06.Particle in the Planet
07.Another One
08.Invisible Ray
09.War of nerves
10.Microburst
11.Holy Calling

菰口雄矢(g) 小森啓資(d) 岡田治郎(b)

http://www.keisukekomori.com/index.html
http://www.eonet.ne.jp/~guitar-yuya/
http://jiro-okada.com/

試聴はこちら
 ↓
http://www.hmv.co.jp/news/article/906160134/

先ず、声を大にして私は宣言したい!!!!

このアルバムに新しい時代の幕開けとも言える息吹の様な生命力を実感します。日本人のFUSION/インストゥルメントサウンドも遂にここまで進化を遂げたのか!!!!日本人がそれもたった3人によって創られたアルバムとは思えない程の完成度です。いや・・・それどころか、このサウンドは世界においてもその先端に位置するのではないでしょうか。

「TRI-OFFENSIVE」・・・実にこのバンドを的確に称したネーミングですね。OFFENSIVE・・・「攻撃的」・・・まさにその言葉通り攻撃性を全面に押し出したサウンドです。しかし・・・決して誤解の無いように!!!その「攻撃的」は決して暴力的といったものなどでは無く・・・aggressive(アグレッシブ)とも言えるリスナーに対しては勿論の事、ミュージシャン自身に対しても「挑戦的で攻撃的なサウンド」で満たされています。また、ネーミングの「TRI(トライ)」は・・・そう、「triple(トリプル)」もしくは「triangle(トライアングル)」「triad(トライアド)」・・・はたまた「try(トライ)」の韻を踏んだ表現と言ったところでしょうか?

このネーミングから予測されるように3人で攻撃的で挑戦的なサウンドをクリエイトして行こうという決意をいやおうなく認識させられます。菰口雄矢、小森啓資、岡田治郎・・・この兵3人の野心・野望に満ち溢れた意欲作です。卓越したハイアヴィリティーなミュージシャンが集合した超絶3ピースバンドです。

自由奔放に音楽空間を卓越したセンスとテクニックによって駆巡る岡田さんのベースプレイは流石ですね。この複雑な楽曲においてもその自己のサウンドを自然と曲に溶け込ませるそのフレーズの組み立て方には何時もながら驚愕するばかりです。天賦の才なのでしょうね。
そして小森さんのパワフルでスピーディーでダイナミックな瞬発性の高いスピード感溢れるプレイまるで極限で戦かえる兵にも通じるドラミングの様ですね・・・圧巻!!!そしてそれだけに在らず、メトリックモジュレーション、スリップビートは当たり前、様々なリックを駆使し尚且つ変拍子を難なくこなしそれを楽曲に浸透させていく怪腕には驚くばかりです。

岡田治郎さん、小森啓資さん・・・このお二人に関しては私ブログをご覧頂いている方なら今更「PRISM」「野獣王国」「KENSO」その他多くのミュージシャンのバックやセッション・・・・などと言った紹介は不要かもしれませんネ。

もう一人の方は・・・そう!主役のひとりでもあるギタリスト「菰口雄矢」さん・・・音楽雑誌の主宰したコンテストで準グランプリを2度に亘り受賞。その後あの「野呂一生さん」に師事し様々なセッション等を経験しプロとして現在に至ります。そして、今回のアルバムに刻まれたそのプレイは、様々なありとあらゆるテクニックを完璧にコントロールした私の範疇では理解出来ない超越的なギターサウンドで満たされています。何処か野心に満ちて挑発的なまでの演奏は背筋が寒くなる程です。しかし、驚くべき事はそれよりももはや熟練の域に達したとも言える職人気質的な彼の造形美と言ったものを充分にそのプレイの端々から感じる事が出来るという事です。また、今回のアルバムの殆どを菰口さんが手掛けています。彼の曲には予測できない多彩な創造性と言ったものを感じます。そういった総合的な視点からみても彼の技量の確かさとライティング能力の高さといったものを充分に実感させられるのでした。クールな装いながらも、その水面下では煮えたぎるマグマの如く何時爆発するかもしれな巨大なエナルギーを秘めた若干21歳の若き天才ギタリストです。これだけのアルバムを創り尚且つ進歩していくであろう若きギター・ヒーローに期待を込めてあえて言うなら・・・更なる歌心と野性味溢れるワイルドさが加味されれば・・・でも・・・それすら時間の問題でしょうネ。彼ほどの実力があれば!!!!

さて、肝心のサウンドの方はと言うと・・・その超絶を極めたプレイから繰り出されるサウンドは驚きを通り越してネオフォビアすら感じてしまいます。

印象深い楽曲と演奏水準の高さが同期した傑作です。これはもはや日本から世界に発信されるべきハイパー・ロックインストですね。臨場感や緊張感といった魅力をそのまま封入した作品の数々・・・私の様な凡人とは尺度が違っていて、完全に別次元に存在しています。そして尚且つ彼達の創り出すサウンドには測り知れないエネルギーを感じるのです。彼達のサウンドはもはや言葉など不要です。

ハイテンションなサウンドですがメンバーそれぞれが誇示する確固たる自信と高度なテクニックに裏付けされたフレーズはどんなに高度で難解でも実に危なげ無く頼もしく感じられます。それは演奏技術の高さから得られる余裕によって楽曲本来が持ち得る魅力をリスナーに余す事無く伝えています。メンバー各々が自己に与えられたアサイメントを完璧にクリアーし古今独歩とも言えるエクスプレッションで作品の全てに強烈なオリジナリティーを刻み込んでいます。

複雑なサウンドとアレンジが作品全体を支配し、JAZZの自由さとロックの熱さFUSIONの多様性、そしてプログレッシブロックのスピリットを彼達なりに消化吸収し完璧とも言えるテクニックによって構築された近未来的フュージョンといった印象を受けました。かつて日本人のミュージシャンが残してきたアルバム群においてはこのようなサウンドを経験した事がありません。またこれだけのテクニックを有したミュージシャンの集合体だと自己主張が強すぎて重力崩壊に陥りがちですが・・・激しさと野性味溢れるハパワフルでハイアヴィリティーなドラムとインテリジェンスでフレキシブルなベース、そしてテクニカルでこのバンドにおいて絶対的なユーテュリティーを示したギター・・・この三者三様のスタイルが三位一体となり、尚且つプレイヤー各々の的確な状況判断により絶妙の均衡で保たれ存在しているのです。

おっと!こういった表現をしてしまうと「難解でテクニック至上主義の音楽はチョッと・・・」と思われるかも知れませんが、意外と耳に残る旋律を高度なテクニックとハイセンスなアンサンブルとアレンジによって実に流麗な作品として存在させ魅了させてくれます。その為、こういったサウンドを苦手とするリスナーにも結構受け入れ易い作品に仕上がっているかと思います。

兎にも角にも現在の様式化されたフュージョン・シーンから明らかに一際抜きん出たサウンドとプレイ・・・その存在感は圧巻!!!。私の想像を遥かに凌駕する程の音楽に対する異常のまでの集中力よって演奏され、それが臨場感と緊張感が気迫と変化しリスナーに伝わってきます。彼達のプレイから繰り出されるサウンド全てに全神経を集中させ、細部に至るまで聴き込んで見てください。実に多くの発見が在ると信じています。

アマチュアミュージシャンの方で・・・もしも「自分のプレイに絶対の自身がある!!!」という方はこのアルバムを是非聴いて頂きたいですね。リスナーがプレイヤーなら自己のスキルアップを図るうえにおいても格好のサンプルにもなる筈です。そういった観点から、この卓越したミュージシャンに対しての関心と好奇心は自己の視野を広げる要因になる事はまず間違いないでしょう。

最後に、アルバムのライナーに記された3人の言葉を紹介します。正直、この御三方のお言葉が全てを物語っています。

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「これまでのギター・トリオの概念をくつがえそうという勢いでトライ。ロック色、プログレ色、ジャズ・フュージョン色もあるが、それらをポピュラリティというところで括った。この絶妙なバランスこそがトライ・オフェエンシヴの持つカラー。新種の構築型ロック・インストとしてのパワー感など音楽的に新たな提示を本作で出せた」(小森啓資)

「日本のミュージシャンが海外のミュージシャンに負けているという感覚は、聴く側もミュージシャン自体ももうなくしたほうがいいんじゃないか、、、このバンドはそんなことを感じさせるバンドにしたい」(岡田治郎)

「テクニックのCDではなく音楽のCDとして作りました。ポップ、ロック、ジャズ、プログレといった要素がお互いを干渉することなく存在し、それをトリオという小編成における音楽として新たに提示する、、、そんなバンドの意思を表現できたつもりです。僕の世代やプレイヤー以外の人に単純にかっこいいと感じていただければ一番うれしいかな」(菰口雄矢)

以上「TRI-OFFENSIVE」のライナーより抜粋し転載しました。何卒ご了承下さい。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

それじゃ。また。

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コメント

僕はこのバンドのライブを実際に見た事があります。野外だったので、PAサウンドのバランスの悪さに閉口してしまいましたが、それを感じさせない迫力とテクニックに驚きずっとCDが出ないかと思っていました。検索しみたらこの「フュージョン研究所」にたどり着きました。早速僕も念願の「トライ-オフェンシブ」を購入し聞いてみます。ありがとうございました。いまから楽しみです。

投稿: bubujiji | 2009/07/17 19:28

bubujijiさんへ。コメント感謝致します。

はじめまして!お立ち寄り有難う御座います。
そうですか!ライヴをしかも野外で・・・そんな催しが在ったのですね。そういえば、ライブツアーが予定されていて私の住んでいる町にも来るのですが・・・ライヴで体感したいバンドですネ。

>検索しみたらこの「フュージョン研究所」に・・・
少しでもお役に立てたなら幸いです。

最後になりましたが、今後も宜しくお付き合い下さい。

投稿: FUSION | 2009/07/17 21:32

レス・ポールさんが旅立たれました。
一度ライブを見たかったのですがかなわぬ夢となりました。
ご冥福をお祈りします。

投稿: bonejive | 2009/08/14 22:28

bonejiveさんへ。コメント感謝致します。

突然の訃報・・・残念でなりません。これでまた一人ギターの・・・いや音楽の礎を築いた偉人が旅立たれたのですね。

心よりご冥福をお祈りします。

投稿: FUSION | 2009/08/14 22:53

tri-offensive、cdもライブも変わらずイイですね^^

全曲お気に入りですが、4曲目のバラードもグッときます。何か男の切なさ?哀愁?みたいなものを
感じます。女の感情ではない何か?みたいな^^

又ライブがあれば嬉しいですね。

投稿: mituki | 2010/05/19 22:10

mitukiさんへ。コメント感謝致します。

はじめまして!お立寄り下さい有難う御座います。
tri-offensive・・・本当に素晴らしいバンドだと思います。私は残念ながらライブを拝見した事がないのですが・・・機会を逃してしまいました。

>4曲目のバラードもグッときます。
これだけのハイテンションなサウンド郡においては確かにグッと胸に迫る一曲ですネ。

最後になりましたが、このところ更新が滞っているFUSION研究所ですが宜しくお付き合い下さい。

投稿: FUSION | 2010/05/20 03:49

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