PAGES<ペイジズ>(1981年)の作品

前回、ミスター・ミスターを紹介しましたが・・・「あれ~もしかしてペイジズ知らないんじゃないの~」なんて声が聞こえてきそうなので(笑)、ここで紹介させて頂きます。
ペイジズ・・・リチャード・ペイジとスティーブ・ジョージを中心として5人組で1977年にデヴューした後、メンバー・チェンジを繰返し、最終的にはリチャードとスティーブ二人のユニットになってしまったようですね。そんなペイジズですが、3枚のアルバムを残して後の「ミスター・ミスター」に移行していくわけです。
今回紹介するのは、そんなペイジズのラストアルバム(?)となった「PAGES」です。本当に良く聴きました。当時、リー・リトナーの「RIT」なるアルバムを切欠にフュージョンとAORの関係性を幼かった当時の私も痛烈に感じ取っていたのですが、この「PAGES」もまさにその最たるアルバムの1つと言えるでしょう。安心感抜群の演奏をバックに、軽やかでメロウなサウンド、耳障りの良いみずみずしいサウンド、スピード感を演出する小気味よいタイトでリズミックなビート、、、ヒット要因を多分に含んだ楽曲群が満載です。それもそのはず、プロデューサーにあの「ジェイ・グレイドン」の名前が・・・もうこの時点でそのサウンドが十分に予測できるかと思います(笑)。実際、このアルバムを聴いていると、ジェイ・グレイドンとデヴィッド・フォスターのエアプレイが生んだ傑作「ロマンティック」との共通点を驚くほど多く見つけられると思います。

また、先に記した安心感抜群の演奏ですが、やはりバックを固めるミュージシャンも、グレイドンをはじめ、ジェフ・ポーカロ(ポカーロ)、ニール・スチューベンハウス、ポール・ジャクソンJr、トム・スコット、ポウリーニョ・ダ・コスタ ・・・そしてヴィニー・カリウタ等、凄腕ミュージシャンの多くが参加しています。(因みに、ヴィニー・カリウタは余りにも好き勝手に叩き過ぎてレコーディング途中でグレイドンにクビにされたそうです・・・ますますヴィニーが好きになった私です・・・その好き勝手に叩き過ぎたテイクだけを聴いてみたいと思うのは私だけでしょうか?・・・笑)。しかし、やはり特筆すべきはリチャード・ペイジのボーカルです。繊細ながらもダイナミックかつ爽快な歌声で紡ぎ出すフレーズはリスナーを引き付け、そして時に訴え掛ける様な不思議な力感をも覚えます。素晴らしいボーカリストですね。

アルバム全てに亘って捨て曲なしの素晴らしい楽曲がオンパレードですが、そんななか、プログレッシブ・ロックのスタイルとリスナーの心を抉る様な鋭角的なリズムとサウンドをブレンドしたワイルドなナンバー「オートマティック」と、情感に溢れた表現力で魅了する悲しいまでに美しく透明感の高いバラッド「ミッドナイト・エンジェル」が秀逸です。

因みに、このアルバムに収録された「オンリー・ドリーマー」ですが、当時ラリー・カールトンのプライベート・スタジオだった「ROOM335」で収録されており、エンジニアとしてカールトンの名前がクレジットされています。願わくばプレイヤーとしても参加して頂きたかったですね。残念!!!